外出できない日々に、路線図で旅気分を
新駅開業や駅名変更、そして廃線などによって、路線図は時とともに姿形を変える。言わば路線図は生き物。姿を変えてしまうと、過去の路線図を見る機会はほぼなくなってしまう。
たとえば、富山ライトレールは2020年2月に富山地方鉄道と合併したため、「富山ライトレールのみの路線図」は現地ではおそらく二度と見られない。今回、合併前の路線図を収録できたのは幸運だった。
2020年1月時点の路線図をパッケージして、後世でも振り返れるようにする。『日本の路線図』は、路線図の「歴史的資料」としての役割も持っているのだ。
ただ、許諾を得る段階でNGとなってしまった鉄道会社もあるし、一部のみ提供されたケースや、誌面の都合で涙を飲んで見送ったものなどもある。期待した路線図が載っていない、という声もいただいた。もし続編が出せるのなら、次はなるべく完璧な形を目指したい。資料として残すために毎年更新して刊行したっていい(売り上げ次第ですが……)
外出もままならない日々がつづく。せめて色とりどりの路線図で、旅気分を味わってもらえたら。そしてもろもろが落ち着いたら、また現地に赴いて、路線図が変わっていないかどうか確認したい。
さらにダイヤ改正ではないのだが、3月末にはJR水郡線と上田電鉄別所線の運転再開が予定されている。2019年の台風19号による影響で不通になった路線たちだ。路線図に変化はないかもしれない。だが、再び地域に鉄道という「血」が巡ることを喜びたい。
▶︎【総力特集】アフターコロナ
『QJWeb』では、カルチャーのためにできることを考え、取材をし、必要な情報を伝えるため、「アフターコロナ:新型コロナウイルス感染拡大以降の世界を生きる」という特集を組み、関連記事を公開しています。
関連記事
-
-
天才コント師、最強ツッコミ…芸人たちが“究極の問い”に答える「理想の相方とは?」<『最強新コンビ決定戦 THE ゴールデンコンビ』特集>
Amazon Original『最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ』:PR -
「みんなで歌うとは?」大西亜玖璃と林鼓子が考える『ニジガク』のテーマと、『完結編 第1章』を観て感じたこと
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
「まさか自分がその一員になるなんて」鬼頭明里と田中ちえ美が明かす『ラブライブ!シリーズ』への憧れと、ニジガク『完結編』への今の想い
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
歌い手・吉乃が“否定”したかった言葉、「主導権は私にある」と語る理由
吉乃「ODD NUMBER」「なに笑ろとんねん」:PR