「KCON 2022 LA 出演に関するお知らせ」
2022年8月15日20時に届いたこの通知に、日本中のJAM(JO1のファンネーム)が悔しい思いを抱き、眠れぬ夜を過ごしたはずだ。
「グローバルボーイズグループ」と称して2020年3月4日にデビューし、コロナ禍でグローバルはおろか、国内でも思いどおりの活動をすることができなかったJO1。
そんな彼らが海外の観客の前での初パフォーマンスを予定していたのが、昨年8月に開催された『KCON 2022 LA』だった。しかし、複数メンバーの新型コロナウイルス感染により、直前に出演キャンセルが発表された。そこから1年、2023年8月20日20時、JO1の11人は『KCON LA 2023』のステージに立っていた──。
ここでは、日本から『KCON LA 2023』に参加したJAMによる、アメリカJAMへのインタビューなども含む同イベントでのJO1のパフォーマンスや現地での“熱”を伝えるレポートをお届けする。
目次
一生忘れられない2022年8月15日20時の携帯通知
2022年8月15日の20:00。血の気が引くとはこのことか、と初めて実感した「KCON 2022 LA 出演に関するお知らせ」と書かれた携帯の通知。その日、私は1分前までLINEで友人と3日後に控えたLA行きの飛行機の搭乗手続きの確認をしていた。
メンバーのコロナウイルス感染による出演キャンセル。予想もしていなかったお知らせに頭が真っ白になって「もう終わりです」のひと言とURLだけ友人に送り、携帯を放り投げて部屋でひとり呆然と立ち尽くすしかなかった……あの夜のことはこれからもずっと忘れられないと思う。
SNS上では「お大事に」とメンバーを気遣う声があふれ、本当は私も一番にそう思いたいはずなのに、コロナ禍でデビューした彼らがずっと目標にしてきた海外での初ステージが一瞬で消え去ってしまったことがあまりにも悲しくて、いい歳の大人が久しぶりに声を上げて泣いた1年前の夏。
そして、2023年8月20日20:00。1年という月日が経ち、JO1がついに『KCON LA』の舞台に立つ瞬間が来た。あのときの悔しさと悲しさを忘れられずにいたぶん、私も絶対にリベンジを果たさねばという思いで、ロサンゼルスのCrypto.comアリーナの客席から彼らの出番を今か今かと待っていた。
会えない時間が深めたJO1とJAMの絆
昨年の出演キャンセルは悲しいだけの出来事ではなく、ある意味、JO1とJAMの絆が深まった経験でもある。『KCON 2022 LA』のコンベンション会場では、アメリカJAMを中心にファン主催のイベントだけは予定どおり開催されることになった。結局、私自身は気持ちが前向きになれずLA行きを直前で取りやめたのだが、昨年参加したふなさん(@funa_co_jam)に当時の話を聞くことができた。
YouTubeコンテンツの細かい部分まで把握していないと答えられないJO1クイズに、積極的に手を挙げるアメリカJAMたち。当時、日本ではかけ声が出せなかったことから、「With Us」のかけ声パートを自主的に制作してみんなで練習しようという企画では、日本語の歌詞を完璧に覚えてきている熱いファンがそこには集まっていた。
ファンイベントはコンベンション内のオープンスペースで開催されていたため、会場に貼り出されているタイムテーブルから白塗りのテープで消されてしまったJO1の名前を代わりに響かせようとする姿に、日本から参加したふなさんは目頭が熱くなったという。
初めてJO1を生で観ることを楽しみにしていたアメリカJAMたちの気持ちは、「Always together with JO1(離れていてもJO1とずっと一緒にいる)」というひとつの寄せ書きになった。このメッセージに応えるかたちで、JO1公式Twitter(現X)アカウントから、「JAM, you’re always #With_Us ! Let’s pinkly promise!(JAMはいつも僕たちと一緒です。指切りげんまん)」と投稿があった。
帰国後の2022年8月25日に行われたインスタライブでも、「いつか必ず会いに行きます」と彼ら自身の言葉で約束してくれた姿を見て、悲しかった気持ちが少し救われるような気がしたのを覚えている。
実は昨年の『KCON LA』での寄せ書きは、ファンイベント終了後にLAPONE(JO1が所属する芸能プロダクション)スタッフによって日本に持ち帰られ、事務所内に飾られている。
また、メンバーの金城碧海が『NYLON』の「365 ANNIVERSARY」企画内でのインタビュー(「ヘリコプターの日」)で、「今1番行ってみたい場所はどこですか?」という質問に対して「LAに行きたいです」と答え、「僕たちがいない中でもすごく熱心に応援してくれていたんです。次は絶対に会いに行きたいと思いました」と次の機会を約束してくれた。
また、木全翔也もQJWebでのインタビュー内で「本当に、コロナがなければこんなことにはならんかったのになと……」(「JO1木全翔也、目指すはメンバーによる楽曲のセルフプロデュース「楽器を習ったり作曲を勉強したり、みんないろいろがんばっています」 」)と悔しさをにじませた上で、「昨年は、LAに僕たちが行けなかったのに現地ではJO1を盛り上げてくれていたファンの方たちもいたんです。だからこそ今回は、ちゃんと11人そろって行けたらいいなぁって思います」と1年越しのリベンジを口にしていた。
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