『耳心地いい-1グランプリ』初代王者・ゆんぼだんぷ「奇跡から生まれた音ネタ」で優勝掴む

2023.8.24
「耳心地いい-1グランプリ」初代王者・ゆんぼだんぷ「奇跡から生まれた音ネタ」で優勝掴む

文=山本大樹


8月23日に生放送された『ラヴィット!』(TBS)初のお笑い賞レース『日本でいちばん明るい賞レース 耳心地いい-1グランプリ』。優勝を飾ったのは、身体を使った音ネタを10年以上磨きつづけてきたベテラン・ゆんぼだんぷだった。大会終了直後、汗だくのふたりを直撃。繊細な音ネタが生まれたきっかけと、今後のビジョンについて訊ねた。

初代王者・ゆんぼだんぷに優勝インタビュー

──優勝、おめでとうございます。まずは率直な感想を聞かせてください。

カシューナッツ&藤原大輔 耳心地、よし。

藤原 ネタをやる前に、獲れなかったら痩せてこのネタはしないみたいなことを言っちゃってたんで……覚悟を持って挑みました。

カシューナッツ まじめな話になりますけど、3年前に事務所を辞めて、辞めた次の月にコロナが来て、本当に仕事がなくなって。なかなかネタができない時期がつづいたんですけど、今回こういう大きな大会で1位になれて本当によかったなと。安心感のほうが強いです。

──身体を使った音ネタはいつごろからやってるんですか?

藤原 最初は漫才とコントをやってたんですけど、何も結果が出ず。迷ってたときに……。

カシューナッツ それで10年前ほど前に、僕らが当時のマネージャーさんと3人でサウナに行ったとき、マネージャーさんに「前に言ってた仕事決まったぞ」と言われてふたりでハイタッチしようとしたんです。そしたら、ふたりとも太ってるんでお腹が先に当たっちゃって、雫が落ちる音がしたんですよね。それでネタにしました。奇跡から生まれたネタです。

藤原 サウナにいた知らないおっちゃんが笑ってくれて。「これはいけるんじゃないか」ってことで、漫才もコントも捨ててこれ1本でやることにしました(笑)。

──そこから10年、ようやく結果につながったんですね。

カシューナッツ コンビとしてこれからどうしていくか迷う時期もありましたけど、もう少しこのネタをつづけられるかもしれないですね。

藤原 先輩たちから「もっと次のことをしろ」「そのネタもう飽きたわ」って言われたりもしたんですけど、これしかなかったんで……。

「耳心地いい-1グランプリ」初代王者・ゆんぼだんぷ「奇跡から生まれた音ネタ」で優勝掴む
初代王者・ゆんぼだんぷ

──今日のネタはどうやって選んだんですか?

藤原 『耳心地いい-1グランプリ』ということでネタの中でも一番繊細な音を選びました。

カシューナッツ ネタは100個以上あるんですけど、音量が小さ過ぎてステージではできないネタもあるんです。1個目の『清少納言の接吻』は普段のステージだと音響の関係で難しいけど、『耳心地いい-1グランプリ』は最高のマイクを用意していただいて。

藤原 ガンマイクも突っ込んでいただいて……。

カシューナッツ 普段の劇場のマイクだと繊細な音はなかなか拾えないんですけど……。だから僕らと音響さんの3人でできたネタですね。

藤原 普段のライブでは絶対できないネタで今日は挑ませていただきました。

──手応えはどうでしたか?

藤原 僕らはヘッドホンをつけてないので、どう聞こえてるのかはまったくわからない状態だったんで「本当に聞こえてんのかな?」って心配はあったんです。

カシューナッツ でも、(おいでやす)小田さんがコメントで「すごい音してたぞ!」って言ってくれて。

藤原 番組の最後に映像が流れて「あ、こういうふうに聞こえてたんや」って。本当によかったです。

──今後の目標は?

藤原 今も海外にちょくちょく行かせていただいてるんですけど、海外にもっと行きたいですね。

カシューナッツ 日本だと太いって言われてますけど、海外ではまだまだ小さいんで。この賞金でたくさん食べて、体重200キロを目指そうと思います。……あと、『ラヴィット!』のレギュラーになりたいですね。田舎の父親と母親が喜ぶんで!

『Quick Japan Special「ラヴィット!」』

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8月29日(火)発売 
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定価:1,540円(税込)

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山本大樹

(やまもと・だいき)クイック・ジャパン編集部。1991年生まれ、埼玉県出身。

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