ExWHYZ・mikinaが降りたことのない地を訪れ散歩をしながら自分と向き合う新連載「未開拓駅さんぽ~初めての街で考える~」。初回は京王線と世田谷線が通る「下高井戸駅」で下車。憧れの大学をのぞいたり、子供の元気さに驚いたりしながら、なりたい自分を思い浮かべて、今の自分に足りないものを考える。
スタバの無料券を使ってみて
はじめまして。mikina(みきな)といいます。
これから降りたことのない駅に降りて、文を書きます。思ったことつらつら綴ります。
突然ですけども〜降りたことない駅に降りてみようと思ったことあります? 私は……意外とあります。でも降りない。そういうタイプ。
降りたとて、歩いたとて、未知の道。未知って皆さんにとってどんな存在です?
私はそーんなに脅威じゃないけど、なんも気持ちが動かなきゃ別にいつもどおりで済ませるタイプ。そういう面で自分はどちらかというと保守的なことに一昨日気づきました。私ってたぶんもういい大人。でも、それに気づいたのはそう。一昨日。
スターバックスの当たりレシート、出たことあります? レシートにこのアンケートに答えるとドリンク一杯無料!って書いてあるレシートが稀に出るんだそうです。私もこの前、人生で初めて出会いました。そのレシートを出すと、どんなドリンクにどんな豪華なトッピングをしても無料らしい。めちゃいいじゃん! 普段の私はさ、スターバックスではチャイティーラテしか飲まないんだ。
そんな人間には絶好の機会かもしれなかったけど、頼んだのは結局、チャイティーラテ(ちょっと変更して豆乳ベース)でした。ちょっと遊んでブレべなんとかにしたとて、普通のチャイティーラテにしたとてなんも後悔ないけど。
当たりレシートを使ってみるっていうクエストにしては、おもんない結果を残してしまった。たぶん評価されてたら星2くらい。まぁ当たりレシートを期限内に使えたことは讃えたいと思います。星5!
まぁなんの話かというと、みきなはそんな人間です。そのままでもなんの苦労もないかと思う何十年間の人生だったけど……急に最近、自分にネタ切れを感じてきました。
思えば最近は怒涛の自分削り出し期間だった。4年間走りまくってつづけてきたEMPiREが解散して、名前も自分も一新してExWHYZが始まって、一年が経ちました。
真新しくてまっさら。人を想いたい気持ちとか自分を肯定することにはコツコツ根を張ることが必要と気づいたこととか、そういうのがEMPiREでできた上で、これからどういう自分でありたいか、人とどんなかたちでつながっていきたいか、0から考えることがスタートして。
まあーーーー本当に自分と向き合う時間が増えて気づく。まあインプット不足、枯渇、エンタメの枯渇、産みたいし、表現したいのに勝負をしな過ぎてレベルも上がらなければMPも少ないから技をたくさん出せない。
小さいころから得意だった「何かベースがあるものをいい感じにするの技」はいつの間にか自分にとっての無敵じゃなくなっちゃったんだなぁ。1から100にするの、けっこう役に立つし、苦手なことをそれとなく乗り越えられるけど。もういいかもな。
インプットとアウトプットを繰り返して自分を理解したりとか、触れてなかったいいものを取り入れて新陳代謝したりとか。そういうことをしないとこれからなんとなく自分を保てないかもな。ってちょっと暗くなるのもあるし。そんなことをするより0から1、そこから100にする人をよく見られるように自分がなって。僻まずに見る目がやっと身について。
人一倍自分が好きでその根拠を作りたい自分が、そんなおもしろい人たちを見てたら自分もおもしろくなりたいと思わないわけがなくて。
そしたらインプット欲めちゃくちゃ湧いちゃって。それを言葉にしたいと思って。
きっと私はエネルギーを何かに変換するのに時間がかかる燃費が悪い人間だから、おもしろい人間になるには時間はかかるかもしれないけど。
一つひとつ始めたいから。
大学生のまぶしさに憧れて
前置きがとてつもなく長くなったけれど。わたしに舞い降りたチャンス、ひとつ目。未知の道に出向いて思うまま歩くこと。気持ちをちゃあんと文にすること。
さあ、やってみようや〜。「下高井戸駅」。みきちゃん初上陸。
下高井戸よ、気になってたのよ、あなたのこと。私の頭の中では成城石井みたいなノリなのよ。成城石井、お弁当がおいしいですよね。
無事に駅に到着。京王線は外を走るからいい。
さて、ここで問題なんだけど。私は無事改札を出て駅に降り立てるでしょうか? なぜ駅コラムを書くのにこんなことを聞くかというと……私という人間は、ここに来る直前でふんだんにICカードを使ってスパイダーマンのフィギュアをUFOキャッチするような人間だから……。
正解は、無事降り立てた。でした。ヨカッタネ。駅コラムが改札内で終わってUFOキャッチの街へ帰るところでした。もしそうなったのならUFOキャッチャーコラムを書こうね。
降りて歩いて初めて気づいたことがあります。私、行き先がない散歩初めてだった。そうかー場所から場所までぐるっと一周とか。どこかに行くまでの寄り道は大好きなんだけど、行き先がないのはめっっちゃくちゃ不安なんだ。地図も見ないと決めてたからよけいに何をしていいかわからないなぁ。
怯えてるみたいな弱気な顔をして、猫背で歩いてて。初めてできるお仕事なのに明らかにウキウキ側の人間じゃなくて。そんな自分を俯瞰で見るのはおもしろいものです。でも、この日は非常に天気がいい! そんなこと考えるのもバカらしいほど陽気な日で、晴れは最高。こんな晴れの日は小学生のころみたいに際限なく暇になりたいね!
とりあえずまっすぐ歩いてみて。あ、私はまっすぐしか歩けない癖があります。くねくね曲がるほうが近道ってパターン、あれって本当? 嘘だよたぶん。だって距離と道のりの関係性、算数で習ったときとか距離が短くなかったけなぁ。それは話が別?
賑やかなたこ焼き屋と定休日の気になるお店を通過して、やたら犬を散歩してる人がいて、また来たときは全部に触れたくなった。心が絆(ほだ)されやすい空気が流れてます。
通り過ぎるご飯のお店はお手軽価格ばっかりで、そうか、この街は高校と大学が一箇所に集結してる学生街なんだぁとすぐわかります。私is万年学区外代表。
こんな街の空気を吸うと地元への憧れメンタルがソワソワしちゃうな。
そう、この日。日本大学を初めて見ました。ここにあるんだね。じゃあ実質ここは日本代表の地だ。
グラウンドから試合の音が聞こえたけど、このご時世、目隠しの背がたかぁくて、見えなかった……。チームのアツさを摂取したい気持ちがムズムズして、この日はさ〜マーベルの映画を観たからよけいに仲間のアツさがたまんないよ。
こちらは何食わぬ顔で試合会場に入ってしまおうかと魔が差してしまった看板。
絶対にやっちゃいけないんだろうなってことをやっちゃうっていう想像、よくしちゃうよね。試合はさすがに見なかったけど、大学内には入ってみました。念入りに調べたら入れそうだったし、空気を吸いたくて我慢できなかった!
大学生を見てると、まるで別世界だなぁと思います、まぶしいー。悔しがるくらい普段から大学のまぶしさに憧れてます。
学食が安いから、今度来たときは素知らぬ顔して、ここの学生のフリをして学食を食べようかな。それで文学部3年とか大嘘ついて、世間話してどこにでも現れて、「あの人結局誰なん?」地味過ぎ都市伝説になりたい。大学生を眺めながらそんなどうしようもないことを考えてたら、飽きたのでぷらぷら一周して大学をあとにしました。
この街のおもしろいところが、この日大のまわりはすごい学生街で立派な建物が並んでるのにちょっと歩くと急に住宅街がドカンと出てくるところ。
でも、こんないい天気なのに住宅街に人がひとりもいなくて。そしたらこの街すべての子供を集めました!みたいな数の子供が遊ぶデッッッッカい公園がありました。子供ってほんとよく走る。
これはぷらぷらしてたら見つけた、置いてきぼりにされた安全確認。ママパパに同情するよ。
ぷらぷらしかしてなくても人間疲れるもので。
ここいらでレンタル自転車を借りてみました。便利な世の中。これを書くにあたっての打ち合わせでは歩きかどうかは問われなかったし、初回だからなんでもありにしたらあとあとらくちん。えへへすみません。
お腹も空いたし、いい感じの蕎麦屋に行きました。なぜ蕎麦なのか。わたしが普段絶対に選ばないから。今日一番の冒険をした気になって、ざるそばともりそばの違いもわからないままおいしく食べました。
蕎麦を食べてたら、昔お父さんがつけ麺にハマってそば湯みたいにつけ麺のスープ割って飲んでたことを思い出しました。わたしはよく家族のことを思い出す。変な家族なんだと思います。そんな家族が好きです。
蕎麦湯がやたらおいしくて沁みて。心臓があったまって。この散歩に急に締めを感じました。
帰ろうっと。蕎麦湯が何もかも締めてきたし。なぜか旅行の終わりのときと同じ気持ちになって何か下高井戸でお土産をと、謎に駅前のカルディとか、入っちゃった。下高井戸、いい街でした。気づいたら携帯を全然見てなかったけど、たぶん、それもよかったんだ。
今日の旅は終わり。下高井戸ありがとう。また来たいな!
今度はそうだなぁ……。日本大学文学部3年のミキナとして参りますね、ヤー。
関連記事
-
-
天才コント師、最強ツッコミ…芸人たちが“究極の問い”に答える「理想の相方とは?」<『最強新コンビ決定戦 THE ゴールデンコンビ』特集>
Amazon Original『最強新コンビ決定戦 THEゴールデンコンビ』:PR -
「みんなで歌うとは?」大西亜玖璃と林鼓子が考える『ニジガク』のテーマと、『完結編 第1章』を観て感じたこと
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
「まさか自分がその一員になるなんて」鬼頭明里と田中ちえ美が明かす『ラブライブ!シリーズ』への憧れと、ニジガク『完結編』への今の想い
虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会『どこにいても君は君』:PR -
歌い手・吉乃が“否定”したかった言葉、「主導権は私にある」と語る理由
吉乃「ODD NUMBER」「なに笑ろとんねん」:PR