“めんどくさい性格”からの成熟と、乃木坂46の大黒柱になるまで|齋藤飛鳥論 #2 センターからエースへ(2017~2020)
国民的アイドルグループの中心人物として、またモデルや俳優として活躍するタレントとして、常に人々を魅了しつづけた齋藤飛鳥。そのキャラクターは掴みどころがなく、場面によってさまざまな顔を見せる。結局のところ、齋藤飛鳥は何がすごかったのか?
波瀾万丈のその歩みから、現代における「乃木坂46」というグループの本質を考える短期連載の#2。今回はセンターからエースへと飛躍した2017年~2020年の齋藤飛鳥を紐解いていく。
#1 乃木坂46齋藤飛鳥は既存のアイドル像からの“逃走=闘争”を図った|アンダーから選抜へ(2011~2016)
#2 “めんどくさい性格”からの成熟と、乃木坂46の大黒柱になるまで|センターからエースへ(2017~2020)
#3 齋藤飛鳥はどのようなアイドルであったか?|#3 エースとして、そして卒業へ(2021~2023)
目次
乃木坂46アジア進出の“顔”に
2017年ごろから乃木坂46はアジア進出を画策しており、2017年6月に乃木坂46がタイの観光大使に任命されると、11月にはシンガポールでアジア初ライブを行った。2018年12月には上海で初の海外単独公演、2019年1月には台北アリーナで行われた初の台湾単独公演を成功させ、この座長をどちらも齋藤が務めている。
同時期に、19th「いつかできるから今日できる」で当時のエース西野七瀬とのWセンターを、21st「ジコチューで行こう!」、23th「Sing Out!」では単独でセンターを立てつづけに経験した。このように、乃木坂46の海外ファン獲得のための活動と、齋藤の立てつづけのセンター起用は時期的に重なっている。
ほかにも中国のSNSであるWeiboでの生配信を積極的に行い、ヒロインとして出演した映画『あの頃、君を追いかけた』は台湾映画のリメイク作品であり、台湾と香港でも公開された。
乃木坂46の運営は、ミャンマー人の母親を持つことや、ANNA SUIのアジア圏ビジュアルモデルに抜擢された実績、圧倒的な表現力などを総合的に判断し、次世代エースである齋藤を“真のエース”にするために動いていたように思う。海外展開における重要な存在として、白石麻衣・西野七瀬の次のエースとして、齋藤に白羽の矢が立ち、そして彼女は見事に応えてみせた。
2020年1月19日に2年連続で行われた台北アリーナでのライブでは、卒業を発表したばかりの白石が不在で、その白石がセンターを務める乃木坂46の代表曲「シンクロニシティ」のセンターを齋藤が後継者として披露することとなった。
その公演が始まる30分前に行われたインタビューで、齋藤は白石が背負ってきた「エースの重圧」を感じている趣旨の発言をしていた。その中で
もしかしたら根底のところでは『自分はセンター向いてない』とか『自分がセンターだと、乃木坂が売れなくなる』とかいったネガティブな思いが、今でもあるかもしれないけど
“代表曲”の終盤、齋藤飛鳥が見せたほほ笑みの意味とは…乃木坂46、エース卒業と新しい一歩と(LINE NEWS)
と変わらずに徹底的に客観視しながらも、
白石の卒業はグループにとって大きなことですけど、彼女がいなくなっても、私たちとか若い子とかで頑張る。白石の代わりになるために頑張るわけじゃなく、みんながそれぞれのやり方で頑張る
同上
と答えていた。このように、次々と主要メンバーが卒業していくなかで、自分と誰かを比べてしまうことを乗り越え、エースとしての自覚を持ち始めたのだった。
「その重みがすごい刺さる」(生田)と語られる“なびかない強さ”
15th「裸足でSummer」でのセンター抜擢を機に、そのキャラクターにグループ外でも注目が集まるようになり、齋藤は『セブンルール』(関西テレビ)や『情熱大陸』(TBS)、『アナザースカイ』(日本テレビ)といった名だたる密着番組に次から次へと出演し、密着取材を受けた。また、乃木坂46の2ndドキュメンタリー映画『いつのまにか、ここにいる Documentary of 乃木坂46』(2019年)では齋藤の成人式参加の様子が映し出されるなど、最も多くの時間が割かれていた。
これらの密着では一貫して齋藤の「なびかなさ」が映し出されていたように思う。普通アイドルはファンや番組の要求に応えてしまう。『情熱大陸』が放送されたとき、簡単にファンサービスをしないアイドルとして紹介され、これが新しいアイドル像として人気を博していると紹介された。
齋藤は『セブンルール』において、
1.ファンに「カワイイ」ことはしない
1月9日(火) | プログラム | セブンルール | 関西テレビ放送 カンテレ
2.あまり期待しない
3.待ち時間は壁によりかかる
4.ハッピーエンドの本は読まない
5.月に3回は1人焼肉に行く
6.毎朝 母とLINEする
7.乃木坂46で輝く
を自身の哲学として挙げていた。この『ファンに「カワイイ」ことはしない』と『あまり期待しない』というのは齋藤が一貫して持っている姿勢だ。実際、『セブンルール』と『情熱大陸』の両方で、握手会でファンからのリクエストに「やだ」「しません」と言い放ち、ほとんど応じない様子が映し出された。
そして、番組密着中も、「暗いねってよく言われる」「根っからのアイドルじゃないんで」「乃木坂46に入っていなかったら相当なクズになっていたと思う」などうしろ向きな発言を繰り返していた。では、なぜそれでもファンは齋藤に魅了されるのだろうか?
それは、齋藤のバランス感覚にある。卒業発表時のブログで
私、昔からほんとうは思ってる事があっても言わなかったり、誤魔化したりするじゃないですか。それによって誤解された事もたくさんあっただろうし、時には寂しい気持ちにさせてしまったかもしれないけど、ありがとう。それでも私を包んでくれる人たちばっかりで、嘘偽りなく、みなさんに救われています。
恥ずかしいという感情がまだ残ってた|乃木坂46公式サイト
とファンに真正面から感謝を述べていた。
齋藤はファンからのリクエストには応えないが、いつも笑顔で優しく「やだ」とファンに対し本心を伝える。言葉の辛辣さとは裏腹に会話を楽しんでいることがしっかりと伝わるのだ。ドキュメンタリー番組を一周していたときも、「私のファンは優しいから自分自身のこの頑固さを理解して応援してくれている」といった趣旨のことをよく口にしており、そのおかげで自分を偽ることをやめ、自信をつけることができたと語っていた。
アイドルにとってファンを信頼し、常に本心を語ることは最も重要で、そして難しいことだと思う。しかし、ファンは本心をこそ一番知りたいし、自分たちへの信頼こそが励みになる。偽りの笑顔には虚しさがつきものだ。アイドルとファンとしてのドライな関係ではなく、一瞬でも人間同士の信頼関係を築けていると信じることができる“稀有なアイドル”だからこそ、ファンは齋藤を応援しつづける。
生田絵梨花はそんな齋藤の持つ魅力について、「ここにはないもの」披露のために出演した『Venue101』(NHK)にて「ツンツンツンデレ」と評し、「ツンデレでもないんですよ。ツンツンツンが多いんですけど、でもずっと心の中ではめっちゃ優しい気持ちを持ってるし。それをぱって出してくれたときに、いつもこう思ってくれてたんだとか、その重みがすごい刺さるっていうのは魅力のひとつだなって思ってます」と語っていた。
齋藤は「ツンツンツンデレ」でしか想いを伝えることができない自分のことを、“めんどくさい性格”だとよく口にしている。エースとなってからは、毒舌キャラといったキャラづけもなく“自然体”で振る舞っているように見えるが、根本においては「本来ならアイドルをする性格ではない私が、もし“乃木坂46の齋藤飛鳥”としてコメントを求められたらどう振る舞うだろうか?」という思考を一度挟み、それを自分の「自然体」として見せている。そこには常に本当の自分との間に1枚隔たりがある。
そんな自分を自嘲気味に“めんどくさい性格”だと表現しているのだと思う。
そんな“めんどくさい性格”がゆれの一見ツンしか見当たらない言動や行動の中から、正しく本心(デレ)を理解してくれる場所として乃木坂46が常にある。だからこそ、齋藤は一方通行的なコミュニケーションが多くなってしまうアイドルとファンとの関係性の中でも安心して素直に思ったことを発信できる。それこそが、齋藤の魅力である“なびかなさ”につながっている。
ミステリアスさと愛嬌、『乃木中』での齋藤ベストモーメント
プライベートや自分の考えについて、メンバーであっても簡単に教えることがないというのも齋藤の特徴だ。白石は
今回の映画にちなみ、「スマホで私生活を覗いてみたいメンバー」を聞くと、「私生活が見えない、齋藤飛鳥ですね。謎なんです(笑)。だから、『仕事が終わってからとか、休みの日はなにしているのかな』って気になります
白石麻衣、齋藤飛鳥の私生活を見てみたい「謎なんです(笑)」|Smart FLASH
と答えていた。
ほかにも、『乃木坂46のオールナイトニッポン』(ニッポン放送)の2022年12月21日放送回で、今まで一度もメンバーを家に招いたことがないことを明かした。このミステリアスさは、パーソナリティをさらけ出し、親しみを持ってもらおうとする現代の王道アイドル像とはやはり異なる。しかし、ミステリアスさは人の「知りたい」という欲求を刺激する。トップアイコンとなる人物にとって、神秘的といえるような底知れなさは重要な要素だ。
その上で、齋藤を語る際に欠かせないのは、人間味を強く感じさせる愛嬌も併せ持っている点だ。前述した「ツンツンツンデレ」の「デレ」の部分に触れたとき、齋藤を眼差す人々は“本当の齋藤”に触れた気分になり、まんまとその魅力にやられてしまう。ここで、齋藤推しではないファン内でも齋藤の魅力が共有されるきっかけとなった、『乃木坂工事中』(略称:乃木中/テレビ愛知)#42〜#43「好きです先輩 乃木坂46バレンタイン2016 1期生へプレゼントを渡そう」回の話をしようと思う。
この回を機に、徐々にMCのバナナマン設楽統は『乃木中』で、「齋藤飛鳥」呼びから「飛鳥ちゃん」呼びへと変化していく。MCとして等しく各メンバーに接しているバナナマン設楽でさえも齋藤に親密さを覚えてしまったことを意味している。
この企画は当時初めての後輩である2期生がプレゼントを渡す前に、もらえる自信がある1期生が自己申告で立候補し、本当に慕われているかを確認する。慕われていると思ったら勘違いだった!という悲劇が生まれるアイドル番組ならではの企画だ。ここで、齋藤はアンダーライブなどをきっかけに仲よくしていた北野日奈子、伊藤純奈からチョコをもらえると確信し立候補し、友情を熱く語った上でどちらからもフラれて泣き出してしまう。
その後、相楽伊織からも振られ、またも涙がこぼれ出る。設楽が「この企画で齋藤飛鳥がこんなに注目されるとは思わなかったよ」と最後にまとめたように、齋藤が今まで見せてこなかった真剣にメンバーへの深い愛情を語り、選ばれずに心から落ち込む姿には、心動かされるものがあった。3連敗を喫した2年後に行われた『乃木中』#141~#143「好きです先輩 乃木坂46バレンタイン2018」では、岩本蓮加と与田祐希から念願のチョコをもらい、「やった〜!うれしい!」と頭を抱えて喜び、終始上機嫌で大事そうに両手でプレゼントを抱きかかえる姿は、『乃木中』における齋藤のベストモーメントのうちのひとつだ。
このように齋藤は、人に距離を近づけさせないイメージがある一方で、「本当は仲よくしたいのに不器用」という一面も見せる。『乃木中』#334「これなら語れるグランプリ2021」(2021年12月8日)で秋元真夏に、齋藤の「取扱説明書」として、本当は人が好きで絡まれるのが好きなこと、褒めると喜ぶこと、声をかけられるのが好きなことを暴露され、それを恥ずかしそうに聞く齋藤には人間的な魅力が詰まっている。
『映像研には手を出すな!』と先輩としての振る舞い
『情熱大陸』の密着を受けていた時点では、白石が「これからの乃木坂を引っ張っていって……」と齋藤に語りかけると、「う〜ん」と鈍い反応を返していた。白石はこのとき、「(齋藤が乃木坂を)引っ張っていく存在に私はなっていくと思うんですよ」とエースとしての活躍を期待していたが、当時それを正面から引き受けることはしていなかった。
その後、西野・白石が卒業し、白石が期待していたとおりに先輩として、後輩を気にかけ、自分から話しかけるようになっていく。それは、ずっと齋藤を見守ってきたファンからすると大きな変化だった。そして、2021年以降、齋藤が後輩を気にかけているというエピソードが各所で語られることとなった。齋藤の言及を追っていくと、その前から後輩と積極的に関わることを心に決め、意識的に少しずつ、キャラに甘んじることなく人と関わるのが億劫な人見知りな性格を変えようとしていたことがわかる。
その姿勢を明確に表に出したのが、46時間連続で生放送を行う『乃木坂46時間TV』(ABEMA/2020年6月19日〜21日)(以下、46時間TV)だ。齋藤は「ひとりで本を読む孤独で群れない齋藤飛鳥」を維持しつつも、「明るく振る舞う齋藤飛鳥」も齋藤飛鳥なのだと、皆に伝わるかたちで提示してみせた。
『46時間TV』内で行われた1期生10人での同期会は、全員が結成当初10代だったが、最年少の齋藤も成人し、初めてカメラ前でお酒を飲みながら話をする、エモいというしかない内容だった。その中で、齋藤はふいに「私が明日からキャラが変わってもみんな変に思わないかな?」とメンバーに問いかけていた。
つづけて、どんなキャラになりたいかメンバーに問われると、齋藤は「明るいキャラになったら戸惑うのかな?って……」と答えていた。その返答に対して、和田まあやは「戸惑わないよ。飛鳥は明るかったじゃん!」「飛鳥のあの輝きがもっと欲しいのよ!」と必死に訴えていた(乃木坂46「尊い」1期生同期会 齋藤飛鳥が過去プリクラに赤面 生田&和田の仕込みに爆笑連発 | ORICON NEWS)。
また『46時間TV』では、メンバーひとりずつが持ち時間10分で自由にソロ企画を行う「乃木坂電視台」が恒例となっている。その中で、齋藤はさっそく「明るいキャラ」を披露する。それが、「とにかく明るい齋藤飛鳥」と題し、ポジティブなことで知られるアンミカに悩みや質問を聞いてもらい、10分間でポジティブ脳に生まれ変わろうという企画だ。
最近明るくなったと言われることが増え、「いい機会なのでとことん明るく、ポジティブに生きてみようじゃないか」とこの企画が思い浮んだ理由を述べ、齋藤は最後に“アスミカ”として、『46時間TV』限定グッズのテレビショッピングをとにかく明るく披露し、企画は大成功となった。このように、ファンに見えるかたちで心境の変化を示してみせた。
こうやって新しい齋藤飛鳥像を更新してみせた齋藤だが、先輩としての振る舞いのポジティブな結果がわかりやすく表れたのが、映画『映像研には手を出すな!』(2020年)(以下、映像研)を通してのことだ。『映像研』は、アニメ化もしている『月刊!スピリッツ』(小学館)にて連載中の人気マンガで、その実写版に齋藤と梅澤美波と山下美月の3人が、メインキャストとして出演した。齋藤は公開の際に受けたインタビューで、
今は「映像研」との出会いをきっかけに、(主人公の)浅草のテンションが身についたというか、ちょっと明るくなったと思います。山下と梅澤の3人でお仕事をすることが増えているのですが、3人でいると一応先輩である私が先陣を切っていかなきゃいけない時もたくさんあるので、なんとなくそれが習慣づいて、グループの仕事の時も自分が先導してみたり、質問された時にも私からちょっと噛み砕いて後輩に渡してみたりとかできるようになりました。
乃木坂46齋藤飛鳥、後輩との関係が変化した理由 西野七瀬卒業時の“決断”も聞いてみた<「映像研には手を出すな!」インタビュー後編> - モデルプレス
今までは一人でいるのが好きだったし、それが悪いとも思わず、むしろ『なんでも一人でできればカッコいいじゃん』みたいに考えていました。でも、グループでもメンバーとの別れや出会いを経験して、映画でも水崎ツバメ(山下)、金森さやか(梅澤)の力を借りないと作品を形にできない浅草みどりを演じて、人に頼るとか、反対に頼られるのもいいことだと思い始めました
乃木坂46・齋藤飛鳥、グループ10年目の今「何から何まで初期とは違う」 /2020年9月23日 -映画 - インタビュー |クランクイン!
と後輩を頼り、後輩に頼られることの重要さに言及し、
乃木坂46のメンバーとしても一人の人間としても、『映像研』はターニングポイントでした
同上
と明言していた。山下はエースとして、梅澤は副キャプテンとして、乃木坂46を支える中心メンバーとして活躍しており、齋藤の後輩への関わり方がしっかりとグループに寄与していることを物語っている。
そして2021年になると、齋藤に気にかけてもらい、助けになっているというエピソードが、選抜内外を問わずほぼすべてのメンバーから出てくることになる。特に、遠藤さくらとのエピソードは多く、27th「ごめんねFingers crossed」(2021年)で初めてセンターを務めたときに、齋藤が現場で遠藤を気にかけ、家に帰ってからも遠藤に電話をしていた旨を語っている。
『MUSIC BLOOD』(日本テレビ)2021年6月11日放送の密着では、MV撮影の間に涙が出てきてしまった遠藤に実際に齋藤が声をかけ気にかけている様子が放送された。3期生で最初にセンターを任された大園桃子は、齋藤の優しさを、
絶妙な距離感で心の奥底に寄り添ってくれる、誰にも真似できない、暖かい優しさ
乃木坂46大園桃子「心の奥底に寄り添ってくれてる」ラスト生配信で語った先輩・齋藤飛鳥への感謝”|COCONUTS
と表現していた。
秋元真夏も『乃木中』#337「コレなら語れるグランプリ2021」(2021年11月7日)で、キャプテンになって「ちょっとどうしようかな?」と悩んだときに、齋藤に相談したことを明かしていた。齋藤に対して
やっぱりクールなイメージあるので、そういう相談をしたら『めんどくさいな』って思うのかなって思いつつも、意外とやっぱりちゃんとメンバーのことを見てて、すごく親身になって相談に乗ってくれたりとか、核心のついたことをパッて言ってくれて、『あ、そういうこともあるのか!』みたいな、新しい気付きを与えてくれたりするので。
【公式】「乃木坂工事中」# 334「これなら語れるグランプリ2021②」2021.11.07 OA
と絶大な信頼を寄せ、悩んだときには齋藤に相談しようとメンバーに薦めていた。
このように、2021年以降の齋藤は、後輩全員がその肩を安心して預けることができる存在、パフォーマンス面でも精神面でも成熟している、エースという枠を超えた乃木坂46の大黒柱としての役割を担っていたのだと思う。
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