ピン芸人日本一決定戦『R-1グランプリ2025』の決勝が3月21日(土)に行われ、過去最多のエントリー数6,171人の中から決勝にコマを進めたしんや、今井らいぱち、ドンデコルテ渡辺銀次、ななまがり初瀬、さすらいラビー中田、真輝志、ルシファー吉岡、九条ジョー、トンツカタンお抹茶の9名が熱い戦いを繰り広げた。
接戦を制したのは、決勝初進出の今井らいぱち。決勝初出場で華麗な優勝を手にしたが、じつは今年の『R-1』は背水の陣で挑んでいた。
決勝に行けなければ大阪に帰るつもりだった
優勝後の率直な心境を聞かれると、まずはひと言、「よかったです」。「今回の大会に向けて家族、まわりの芸人、いろんな人が支えてくれたんですよ。まず一番にそういう人たちに『本当にありがとうございました』と伝えたい」と、誠実さが見える感想があふれた。
「本番でのネタの手応えは?」という質問には、「お客様はいい反応で、ウケてるなとは思ったんですけど、初めてなので点数がどうなるかはわからなかった。(審査員の)佐久間(一行)さんの点数で97点って出て、それまで(ネタ内のキャラクターの)財前一樹でしゃべってたんですけど、素の今井らいぱちに戻って『うーわ!』みたいな顔になった」と、正直な感想。点数が出るまではドキドキが止まらなかったようだ。

勝因は「この1年間の逆境」だという今井。事前インタビューでも語っていたように、「東京に来たけど、決勝に行けなければ大阪に帰るつもりで『R-1グランプリ』に挑んでいた。この逆境が実を結んだと思う」と話し、今回の『R-1』に並並ならぬ思いを持っていたことを明かした。
今後挑戦してみたい仕事については、「体を張ったロケ番組」と意外な回答。「僕のYouTubeの『今井らいぱちの滝汗チャンネル』を観ていただいたらわかるんですけど、基本ノースリーブにハーフパンツで体張ってるんですよ。海外の知らない土地にひとりで放り出されるのでも、ワクチンさえ打たせていただければ全然大丈夫。北海道から沖縄までチャリで行けとかでもやります」と、エネルギッシュな答えが飛び出し、今後のテレビ出演への期待を膨らませた。

飛ばしたパワーポイントまで作り込んだ
1本目のパワーポイントを使ったネタについては、「最後に(スライドを)バーっと飛ばすボケがあるんですけれど、60分やる(※)ために1枚1枚作っているので、『財前一樹で60分の講演会』というライブをやりたいです」と言い、記者たちを笑わせた。
※ネタでは「60分の講演会」をやるという設定
次の「準決勝から決勝まで例年よりも長い間が空いていたが、どのように過ごしていたか」という質問に対しては、「劇場での出番をいっぱい追加でいただいて、毎日舞台で今回のネタを試した。途中わけわからんくなってきて、『このネタめっちゃおもんないんちゃうん』と思うくらい。でもそこを乗り越えて自信を取り戻した」と、心細い時間を過ごしたことを振り返った。
しかしそれらの不安を乗り越えて優勝を手にした今、これからの活動については、「『R-1』から売れる未来しか想像していません。『R-1』のよさ、『R-1』に出れば売れるんだというのを証明したい」と力強く話した。

「今井らいぱち」という芸名の名付け親である見取り図・盛山晋太郎に伝えたいことはあるかと聞かれると、「ピン芸人になって名前をどうしようか悩んでいたが、ゆりやんレトリィバァがつけてくれた『今井まいまいまいたろう』にしようと決めて、それを盛山さんに相談したら『野球やってるときライパチ(ライトで8番)なんやから今井らいぱちでええやんけ』と言ってくれたのでそれにしたんですよ」と盛山のモノマネを交えながら芸名の由来を説明し、「恩人です。やっと見取り図さんにお返しできる瞬間が来た」と大きな感謝の気持ちを語った。
大きな決断や活躍する同期への思いも語る
会見冒頭でも「決勝に行けなかったら大阪に帰ろうと思っていた」と話していたが、その理由については、「去年の8月に双子が誕生して、奥さんとか身内から『どうすんの、今後の人生』と詰められまして。奥さんと子供は大阪に残って僕は(東京へ)単身赴任をするって決めたんですけど、その条件が『R-1』で決勝に行くというものだった」と話し、親としての責任と芸人としての夢の間で揺れ動いていたことを告白した。しかし、「優勝できたら家族が東京に来て一緒に住みながら僕はお笑いをやるという約束をしているので、今後一緒に住めるようにしていきたい」と、家族との時間が増えることを喜んでいた。

ビスケットブラザーズやコロコロチキチキペッパーズなど、大阪NSC33期の今井の同期にはたくさんの王者がいる。彼らの活躍をどのように見ていたのか聞かれると、「同期がすごすぎて。ほかにも霜降り明星、男性ブランコ、マユリカ、ZAZY、kento fukayaも同期で、そこに食いつきたいなという気持ちはふつふつとあり、そこに追いつけるのは『R-1グランプリ』しかないと思っていた。ようやく仲間入りできた」と、長かった下積み時代を振り返った。
今までも『R-1』に挑戦してきた今井だが、今年は何が違ったのか? 今井は、いろんな人のアドバイスを素直に聞いてネタに取り込んだことが奏功したのではないかと分析する。「ビスケットブラザーズのきんちゃんには毎日ネタ動画送ってました。『めっちゃいいやん! もっとこうしたら?』また動画送って、『めっちゃいいやん! もっとこうしたら?』ってChatGPTみたいな扱いになってた時期もあったんですけど、それが今回のネタのよさになったんかなと思います」と、『キングオブコント』王者である同期の心強い助言にも感謝をのぞかせていた。

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