グローバルボーイズグループ・JO1が、JAM(JO1のファン)への感謝を伝えるイベント『2024 JO1 “JAM感謝祭”~SUMMER FESTIVAL~』を、7月27日、28日に神奈川・Kアリーナ横浜にて開催した。
デビューから4年以上経った成長を存分に感じさせ、“耳が幸せ”な瞬間が連続するパフォーマンスを披露。そしてJO1メンバーの全員からJAMに向けて手紙を読む場面で、木全翔也は次のような言葉を残した。
「これだけは胸を張って言えます。JAMは最高の“メンバー”です。いつもそばで見守ってくれることがめっちゃ心強いです」
ここでは、『2024 JO1 “JAM感謝祭”~SUMMER FESTIVAL~』7月28日の模様をレポートする。
目次
11人の個性と、かけ算で生まれる新たなエネルギー
JO1はファンとの結びつきが強く、そしてメンバーがファンへの感謝を常に軸に置いているグループだ。日頃から「JAM」というワードをとても大切に扱い、メンバーは「JAMがいるから活動できている」ことを強調する。今回のイベントのビジュアルを見ても、『JAM感謝祭』というタイトルに比べて「JO1」というアーティスト名はとても控えめで、“主役はJAM”という思いが伝わってくる。
またチケット代のファンクラブ先行価格は、2020年開催の『JO1 1ST FANMEETING』と同じ税込6000円と、“JAMの日”である12月12日にかけた税抜1212円のアーカイブ配信チケットをセットにした7333円という、破格の“JAM感謝価格”に設定されていた。
『JAM感謝祭』本編も徹頭徹尾、そんなメンバーの“JAMへの愛”で満たされていた。初披露の楽曲を含む全13曲のパフォーマンス、人柄が伝わる企画コーナー、そしてJAMへの思いを伝える手紙をメンバーが読み上げるコーナーまで、11人は盛りだくさんの構成でJAMを楽しませていく。
ステージにはカラフルな気球や飛行船が配置され、お祭り気分を盛り上げる。まずはライブパートについて詳しくレポートしていこう。オープニングを飾ったのは、2021年にメンバーのセルフプロデュースでミュージックビデオが制作されたサマーソング「STAY」。11人は客席の四方八方から登場して通路を練り歩き、JAMとコミュニケーションを取りながら、ゆっくりとメインステージへ向かう。そして最新シングルのリード曲「Love seeker」では、JO1のボルテージが上がるのに呼応するようにJAMから大きな声でかけ声が飛び、一体感が増していった。
中盤では「SuperCali」「HAPPY UNBIRTHDAY」「Trigger」と、JO1の爆発的なパフォーマンス力を堪能できる楽曲を立て続けに披露。LEVEL5に設けられた取材席から双眼鏡でメインステージをのぞくと、11人の個性が輝きつつ、かけ算で新たなエネルギーが生まれていくようなパフォーマンスに目が離せなくなった。このとき11人が着用していた衣装の共通項はボトムがデニムパンツという点のみで、その色味や形、さらに合わせたトップスもバラバラ。それが彩り豊かな今のメンバーの魅力を表しているかのように輝いていた。
「Trigger」の冒頭では、もはや定番となった川西拓実の「楽しめよ?」のひと言が繰り出され、JAMから大きな歓声が。パフォーマンス後に與那城奨に「昨日に引き続き『楽しめよ?』、ありがとうございました」と振られた川西は、「楽しんでいただけましたか? よかったあ」と無邪気に話す。覇気に満ちたパフォーマンス中とは別人のようで、彼らはいったいどれだけの顔を持っているのかと思わされた。
“耳が幸せ”な瞬間が連続のパフォーマンス
そしてJAMからひと際熱い反応が起こっていたのが、初披露の楽曲群だ。ユニットステージでは與那城奨、川尻蓮、佐藤景瑚、川⻄拓実、⽊全翔也、鶴房汐恩が「Lied to you」を、⽩岩瑠姫、河野純喜、⼤平祥⽣、⾦城碧海、⾖原⼀成が、「Sugar」をそれぞれパフォーマンス。
「Lied to you」では6人がソファやベッドにもたれかかって片思いの切ない心情を表現し、最後は川尻がソファに丸くなってそっと目を閉じて余韻を残す。一方「Sugar」では5人がスタンドマイクを操って、甘く色気のある歌声を披露。JO1の表現の幅の広さが際立っていた。
さらに2022年リリースの2ndアルバム『KIZUNA』に収録された「Love & Hate」を、満を持して初披露。JAMがライブでのパフォーマンスを待望していた楽曲だけに、イントロが流れると大歓声が起こる。木全が髪をかき上げたり、白岩と河野が顔を寄せてから背中合わせになったりと、セクシーな魅力が全開に。発表から2年が経った今がむしろベストタイミングだったのではと思わされるくらい、大人になったメンバーの円熟味がパフォーマンスに活かされていた。
終盤では「Blooming Again」「Believe in You」と、バラード曲が立て続けに歌い上げられた。JAMへの手紙を読み上げた直後の「Blooming Again」では、感極まったように豆原と河野が瞳を潤ませる。これらのバラードを含め、この日のセットリストでは、11人全員の歌唱力の高さを実感する瞬間も多かった。Kアリーナ横浜は音響がいいことで知られる会場だが、そこで披露されるJO1のパフォーマンスは“耳が幸せ”な瞬間の連続。
この日開催が発表された4都市ツアー『JO1DER SHOW』の会場にもKアリーナ横浜が含まれているが、過去のツアーと同じく生バンドとともにステージを行うのであれば、より大迫力のステージが拝めるに違いない……そんな期待もふくらんだ。
佐藤景瑚「29、30になっても、一緒にいてください!」
企画コーナーでももちろん、メンバーの魅力が全開に。YouTubeチャンネルのコンテンツ『Hi! JO1』内で人気を博した企画「購買ダッシュ」のコーナーでは、メンバーが客席通路を全力疾走して、三輪車、あっちむいてホイ、けん玉、腕相撲といったミッションに挑戦。運動神経抜群なメンバーぞろいのJO1は華麗な俊足を発揮しつつ、ボケやかけ合いを挟むことも忘れない。
佐藤はふわふわのウェーブヘアが崩れることを気にして、頭を前にした妙なスタイルで走り、メンバーからツッコミを受けていた。またメンバーで一番足が速い金城は対戦相手の豆原を先に行かせる気配りを見せ、豆原も大差で勝利できそうなところを最後にゆっくり走るなど、お互いを思いやる関係性も随所に見られた。
記録上位のメンバーから着替えるコスプレ衣装を選ぶことができ、11人は浴衣や着ぐるみ、制服などバラエティ豊かな格好にチェンジ。学ランを着た木全は、スケバン風セーラー服を着た川尻とカップルのように腕を組んで現れて沸かせた。
また事前にJAMから寄せられたお悩みにメンバーが応えるコーナーでは、メンバーが自分の体験談を交えて真摯に回答。オーディションを受けJO1となる前は一般人だった彼らだからこそ、等身大の姿勢もまた魅力であると改めて感じた。「地元を離れて寂しいときはどう過ごしていますか」という相談では、河野が「僕たちはメンバーがいるから寂しくないじゃないですか」と、サラリとメンバー愛を見せる。
そして7月29日に26歳の誕生日を迎える佐藤を、ひと足早くケーキでお祝い。佐藤は感慨深げな表情を浮かべ、「僕たちは5年目ですが、まだまだJO1と一緒にいたいし、JAMと一緒にいたいし、いろんなところに行きたいです。27になっても、28になっても、29、30になっても、一緒にいてください!」と思いを伝えた。
JAMへの手紙
メンバーからJAMへの手紙でも、真摯でひたむきな言葉が続く。金城は「みんなの期待に応えられなかったり、心配させてしまうこともあるけど、デビュー当初には考えられなかったこともできるようになってきたよね。それもすべてみんながそばにいてくれるおかげです」と感謝し、「僕の大切にしているもの、みんな知ってる? JAMと過ごした思い出です。ひとつお願いがあります。ずっとJAMのそばにいさせてください」と伝える。
佐藤は美容師時代にミスで店舗を水浸しにしてしまったエピソードにかけて「JAMのおかげでJO1もここまで大きくなりました。今では浸水させた店を直せるまで」と爆笑を誘いつつ、最後は「僕たちJO1は絶対世界に行きます。いや、JAMを絶対に世界に連れて行きます! いや、一緒に行こう!」と力強く宣言した。
大平は「学生さん、社会人でがんばっている人、自分の家庭を持っている人、中には病気を抱えてそれでもがんばって会いに来てくれる人がいて、そんなたくさんの人の希望になれていることが本当に幸せで」「時に、その役割を自分に果たせるのかなと考えることもあるんですけど、自分なりにJAMをどうしたらもっと大切に、幸せにできるかなって考える時間が僕自身の幸せにもなっています。これからも僕たちについてきてください」と、さまざまなJAMの立場に寄り添いながら思いを伝え、木全は「これだけは胸を張って言えます。JAMは最高の“メンバー”です。いつもそばで見守ってくれることがめっちゃ心強いです」と感謝する。
そして川西は「今日は正直にすべて話そうと思います。今、僕は悩み事があります」と前置きしてから、JAMに正直な胸中を吐露。「JO1になってから、とりあえず今をがんばろうと走ってきました。ただ心の中では未来のことがとても不安で、もしJO1がなくなってしまったら、JAMがいなくなってしまったらと考えてしまいます。もしそうなってしまっても、JAMのみなさん、そしてJO1のメンバー、スタッフのみなさんの心の中でJO1が生き続けてほしいです。そのために僕は今伝えたい音楽を作るし、伝えたい気持ちを表現していきたいです」「こんなに自由で頼りない僕の隣にいてくれてありがとう。悩みも不安もあると思います。そんなときは、TK(川西拓実)でも悩んでるんだから大丈夫って思ってほしいです」と、自分自身をさらけ出してJAMの涙を誘った。
JAMとともに歩むJO1“新たな地平”
幕間に上映された『JO1 1ST FANMEETING』の映像には、2020年のデビュー直前、まだ初々しさに包まれたメンバーの姿が映し出されていた。ビジュアルもトークの手腕も今とは別人のようにピュアな印象を受けたが、ドーム公演を行うアーティストに成長した今でも芯にある真摯さは4年前とまったく変わっておらず、だからこそ彼らはJO1のメンバーとして選ばれたのだし、これまで誰ひとり欠けることなく活動を続け、現在進行形で多くの人の心をつかみ続けるのだろう、と感じた。
ラストに歌われたのは、與那城作詞の「My Friends」。JAMのために作られた曲で、歌詞にも「JAM JAM 君だけ居れば」というパートがある。デビューと同時にコロナ禍に突入し、長らくJAMと対面できなかったJO1。2020年のリリースからしばらくは「名前を呼んでくれJO1」というパートでJAMの生の声がJO1に届くことはなかったが、この日「JO1!」とJAMの大きな声が響くさまには、感動を誘われた。
最後にJO1はステージ中央に全員で固まり、與那城が「やっと恩返しができた気がします」と心からの感謝をJAMへ伝える。11人は手をつないで深く礼をし、何度も「ありがとう!」と叫んで、『JAM感謝祭』は幕を閉じた。
2024年10月2日には9枚目のシングル『WHERE DO WE GO』のリリースを控えるJO1。キャッチコピーは“僕たちの青春が進む道は、そこがどこであってもレッドカーペットになるんだ”。モチーフロゴは、レッドカーペットや王冠を元にしたデザインとなっている。自ら道を切り拓いてきたJO1が、地に足をつけ、JAMと歩調を合わせて見せてくれる、新たな地平に期待したい。
『2024 JO1 “JAM感謝祭” ~SUMMER FESTIVAL~』セットリスト
https://lnk.to/thanksjamfest2024
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