ExWHYZ・mikinaが生活の中で降り立ったなじみの駅で、自分なりの新たな好きや自分自身の知られざる一面を探して散歩する連載「自分開拓さんぽ」。
『ExWHYZ・mikina Photo&Essay「ぶらみきな」』の発売を記念して行われた大阪でのトークイベントで、読者から「散歩におすすめの街」を募集。今回は「東京なのに自然が感じられる」とおすすめしてもらった「等々力渓谷」へ。日常とは違う景色の中で、満たされていく。
自然の中へ
解散まであと2カ月を切ったからか、バタバタ期になってるからか。本を読むときですらソワソワしてる。

この気持ちを書き留めないと、またソワソワする。
一度読んだ話をまた読み返してもいいはずなのに、早足でページをめくっちゃうのはなぜ?
止まっていると、非効率に時間を使ってしまってる気がするのはなぜ?
そんな心を止めるべく、この前の『ぶらみきな』トークイベントでおすすめしてもらった「等々力渓谷」へ行くことにした。
緑を見ようじゃあないか。
と思いつつ、ラストレコーディングの日が近づいているので「緑を見ながら歌の練習をしよう」と考えてしまってるのです。
忙(せわ)しなさ。
ただ、もうすぐこういうルーティンが変わることに少し不安がある。
そうだな~急に時が止まったコロナ禍を思い出す。
今は当時より好きなことがきっとたくさんあって、あのときの虚無を感じることはないだろうな。
ただ、やってたことを止めたり違う毎日が始まったときに心穏やかにいられるか。
杞憂だとわかるけど、不安なものは不安だ! そういうものだ。


駅前のカフェでパンと飲み物を買って、そこから3分くらい歩いて渓谷に到着。
入ったとたんに不安がよぎる。
わたしはこういう場所を、迷わず歩いて、迷わず帰れるのか?


序盤のゴルフ橋入口のあたりは柵がほとんどないのに、せまめぇ〜の道。
自分を自分でからかうみたいに、川に落ちたら……と悪い想像ばかりする。

そういえば山道で譲るほうは、内側に入るらしい。
どっかで見たミニ知識を思い出した。
渓谷なんて初めて来た。
道ではあるけど、ほとんど山の中だな。

渓谷って自然の力でできてるの(それはそう)。
と思うくらい、私は注視したり逆にぼーっとしたりしなきゃ、この自然の流れを感じられない人間かもしれないな。
携帯を持たないと道も時間も不安になる。
でも画面を見るのすらもったいない気持ちにもなる。
歩いていると気づく。
この場所にたぶん夢中になっている。もちろん自然っていいなもあるけど、この道を覚えよう、落ちないようにしよう。
そのことだけで頭がいっぱいだった。
そういえばさっきまでいたソワソワがなくなってた。

己を信じて進んでい…く!
歩くと小さい祠(ほこら)があって、金箔の像がいる。弘法大師の幼少期の像らしい。
心の中であいさつをする。
一方的に願うのも違うか〜と思ったので、手に持ってるチャイティーラテがどんなものかを教える。


奥に行くと不動尊があるらしい。
おみくじが好きだからなぁ、わたしは。
まだ歩くのをがんばってみる。
この日は曇ってたけど、ちょい汗ばむくらいには歩いてる。
途中、地図の板はひとつしかなかったので目に焼きつける。
……とはいえ、己を信じていないので写真も撮っておく。

たどり着いて、おみくじとお参り。


小吉らしいけど明るいことしか書いてないのでいいみくじ。
じゅうぶん思案して、自分の好きなことやっていいらしい。そうしてみようと思う。
線香も初めて供えて(?)みる。
消えるまで待てる落ち着きは、まだない。

さて戻るとする。頭の中だけならず、画像の地図も見た上で、滝も見られるいいルートだ!と思い一般道に出る。
普通に間違えてたので戻る。

よく見たら来た道を戻るだけでよかったらしい。
念願の滝。
こちら

……華厳の滝がすべての滝の基準値ではないのだ。
帰りも戻るだけらしいので歩く。
印象に残ったものは覚えてることに気づいて、初めて自分の記憶力に自信を持つ。
(が、道には迷いそうになるようです↓)

そんなこんなで、少し早足で1時間くらいで戻ってきたみたい。
いい汗かいたね。
パンを食べる時間はなかったけど、歩きながらリラックスできてたみたい。
不思議だね。
ぶらり散歩のコラムをやってきて、一番シンプルな散歩だった、気がする。
自然を自分の解釈で楽しめたのが、すご〜くよかったと思う。
止まるってのは、何もしないこと だけじゃないのかもね。
目の前のことだけ考える時間なのかもね、やってみる。






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