さらば森田が伝道師に!“あらゆる差異を超えて”誰もが楽しめるスポーツ「モルック」の可能性
さらば青春の光・森田哲矢が率いるチームが日本代表となり、フランスでの世界大会に2大会連続で参加したことでも知られるフィンランド発祥のスポーツ「モルック」。簡単なルール、性別や年齢を超えて交流できる楽しさ、道具さえあればそこまで場所を取らず行える手軽さなどもあり、今、大きな注目を集めている。
世界大会に参加したドキュメントを映したYouTubeの再生回数は100万回を超え、さらば青春の光が所属する芸能事務所「ザ・森東」と日本モルック協会によって共催された『モルック森田カップ2024』(2024年3月10日、等々力補助競技場)には240チームが参加、選手も含め約3000人が会場に集まった。
もはや「モルックの伝道師」と言っても過言ではないほどモルック人気の立役者となっているのが、さらば青春の光・森田なのだ。
本稿では『モルック森田カップ2024』に参加したモルック競技者であるライター・折田侑駿が、驚くべきほど敷居が低いというモルックの魅力を紐解いていく。
誰もが夢中になるモルックとは?
今、モルックがアツい──。
やたらと日差しの強かった3月10日、川崎市にある等々力補助競技場にて『モルック森田カップ2024(以下、森田カップ)』なる大会が開催された。
この大会がどのようなものなのかに触れる前に、そもそも「モルック」について説明したい。モルックとは、フィンランド発祥のスポーツである。「スポーツ」の文字を目にしてこのページから離れようとしている方は、ちょっと待っていただきたい。これまでなんとなくモルックを敬遠してきた方も同様だ。これは従来のスポーツの概念を覆す、実に奥深いものだから。屋外スポーツということもあって、レジャー時に缶ビール片手に始める人も少なくないのだ(かくいう私もそうである)。
ルールは至ってシンプルで簡単。必要な道具は「モルック」と呼ばれる棒と、「スキットル」という12本の木製のピンだけ。それぞれの「スキットル」には得点となる「1」から「12」までの数字が記されていて、これ目がけて「モルック」を投げては倒し、合計点が先に「50」に達したチームが勝利だ。
ただし、「スキットル」に記されている点数を獲得できるのは、その「スキットル」だけを倒したときのみ。何本かまとめて倒した場合、その倒した本数が得点となる。そしてもしも何も倒れなかった場合は「フォルト」として得点は「0」に。この「フォルト」を3回つづけてしまうとその時点で失格となる。
さらに、合計点が「50」を超えてしまうと得点数は「25」にまで減点され、そこからゲームを継続する。つまりは合計点をきっちり「50」にしなければならないのだ。ちなみに投てきする位置から「スキットル」までの間隔は3.5メートルほど。大会ではこの投てき位置を示す「モルッカーリ」を使用し、投てき時にこれに触れたり踏み越えたりすると、これまた「フォルト」として得点は「0」になる。
酔っ払いでも覚えられるほど簡単なルールではないだろうか。私は身をもって知っている。では、『森田カップ』に話を戻そう。
『森田カップ』とは?
『森田カップ』とは、日本モルック協会の公式アンバサダーであるお笑いコンビ・さらば青春の光の森田哲矢が率いる「キングオブモルック(森田のほかメンバーは全員が芸人で、ラブレターズ溜口佑太朗、みなみかわ、カナイ)」が参加する大会。彼らはモルック日本代表として、世界大会への出場経験もある実力者だ。
これまで森田はモルックの普及に大きく貢献してきた。メディアでたびたびその魅力を紹介し、お笑い仲間をはじめとする芸能界だけでなく、彼のファン層にまで広く浸透させてきたのだ。実際、私が所属する「森下モルッククラブ」のキャプテンもそのひとりだし、公園で仲間たちと練習をしていると、「さらばの森田がやってるやつですよね?」と声をかけられることが多々ある。森田の影響力を肌で感じている。
そんな彼の名を冠した『森田カップ』は、これが4年ぶりにして2度目の開催となった。チケットは即完で、240チーム約800人が選手として参加。エントリーしていない人でも立ち寄ることのできるお祭り的なものであり、メイン会場のすぐそばにはモルック体験コーナーも設けられ、最終的には選手を含めて約3000人が訪れたらしい。
たしかにこの大会は、お祭り的な側面がかなり強いものだった。昨年5月に金沢で開催された『第1回モルックジャパンオープン』をはじめ、私はこれまでにいくつかの大会に参加してきたが、その中でも『森田カップ』はダントツでカジュアルな印象を受けた。この大会の一番の目的はモルックを通して人々が交流すること。勝ち負け以上に、まずは楽しむことなのである。そこで森田たちキングオブモルックがひと役買ったわけだ。
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