写真を撮ることにこだわりを持つアーティストや俳優・声優による連載「QJWebカメラ部」。
ピアノロックを基調としたサウンドと哲学的な歌詞で躍進をつづける7人組ボーイズグループ「原因は自分にある。」(げんじぶ)。その中でも、カメラが趣味だという長野凌大が日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
2021年11月4日にスタートした長野凌大による「QJWebカメラ部」の連載。最終回となる今回は、この場所が自身にとってどんな意味を持っていたのかを写真と文章で記録する。
僕が僕を残す意味

長野凌大です。
なによりも清く澄んだ青色に
どこまでも伸びていく真っさらな白が
じわっと、でも淡白に
僕の心に広がっていく。
今日も僕の目という
フィルターを通したものを写し出し、
僕の頭の中のほんの一部を書き記す。
その行為こそが、
僕なりの青空を描くような。
そんな行為に感じる。
我々人間は空を手に取ることを夢見た。
しかし、それは不可能なことで、
誰もこの青空を独り占めできない。
僕のことは僕が一番知っていて、
僕に触れることができるのは僕だけだ。
ほかのものが足を踏み入れることができない。
そんな禁足地のようなものを
私たちは持ち合わせている。
でも、僕のフィルターと
僕の一部をここに記すことで、
今この文を読んでいる誰か。
いや、君が。
この場所で僕を受け止め、
何かを感じてくれることにより、
ここに僕が僕を残す意味が生まれる。
また、僕が僕だけのものではない気がした。
僕にとってのこの場所はなんだったのかを
立ち返ってみると、そんなことを想う。
そんな僕だからこそ、
エンタテインメントを届ける人でいたいし、
エンタテインメントを愛してやまないのだ。
ここに残した写真。言葉。
見返してみて好きなものもあれば、
うまく書けなかったり、
うまく撮れなかった写真もある。
でも、それらすべてが
マイフェイバリットです。
どれだけ歳を重ねても。
僕がいなくなっても。
ここに現在の僕が在りつづける。
君がここに帰ってきてくれる限り、
僕はここにいる。
僕にとって、そんな場所です。
長かったのか、短かったのか、
わからないけれど、
お世話になりました。
毎週読んでくれてありがとう。
またどこかで。
長野凌大

中山莉子(私立恵比寿中学)、セントチヒロ・チッチ、長野凌大(原因は自分にある。)、東啓介、森田美勇人、南條愛乃が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。
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