オードリー若林「このメンバーに励まされた」。TAIGA、ナイツ土屋、サトミツ、ハマカーンと下積み時代を振り返る

オードリー

文=てれびのスキマ イラスト=おさく 編集=森田真規


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『あちこちオードリー』(7月26日放送)

オードリーと下積み時代を共に過ごしたTAIGA、ナイツ土屋、佐藤満春、ハマカーンを迎えて「オードリー青春SP」。20代のころ、「しんどかった派」は若林&佐藤&土屋、「楽しかった派」は春日&TAIGA&浜谷&神田ときれいに分かれるのが興味深い。

彼らとのエピソードを盛り込んだ「オードリー年表」をもとにトーク。「春日 ケツ蹴られ事件」(2002年)、「ちんげんさい教事件」(2006年)、「おっぱいポヨヨン乳首ドッカン」(2007年)といった各エピソードが、くだらなくとも尊い青春感があってとてもいい。

特に2004年の「区民プール潜水ギャンブル」。「息継ぎなしで渡り切ったら俺たち売れる」とTAIGAが言い出し、3人で潜水すると、春日が一発でクリア。一番先に売れるのは春日だとなったら、本当に2006年、その潜水企画で春日がプチブレイクするという奇跡。若林もTAIGAも何度か挑戦してクリアしたそうで、TAIGA「3人が売れること決まったんだよ」。

そんな話をしながら、「ドラマ(『だが、情熱はある』)では描かれなかったけど、このメンバーに励まされたっていうのはすごいあるかな」としみじみと語る若林。もちろん、前田健のエピソードも。胸がいっぱいになるステキな回だった。

浜谷はオードリーに「有吉さん的な立ち位置になっていただきたい」と要望。『有吉の壁』ならぬ『オードリーの塀』のような番組をやってほしいと。「このメンバーになっちゃう」と笑う若林に、浜谷「お前らが蒔いた種だから!(笑)」。

神田は下積み時代、若林に「お客さんにウケる・ウケないじゃない。俺がおもしろいかおもしろくないかでネタを作りたい」と言われたことがずっと刺さってるという。さらに、ブレイク後に「(テレビは)ライブでやってることの延長だから、ライブでできることはみんなできるから」、ハマカーンがブレイクしたあとには「神ちゃん、4割でいいんだよ。10割のバッターはいないんだから」と言われ、その言葉を大事にしていると神田が伝えると、恥ずかしそうに悶絶する若林「俺、過呼吸で運ばれるよ(笑)」。

『内村と相棒』(7月26日放送)

「内村芸能人ミュージアム」とにかく明るい安村展の後編。今回は芸人になってからの話。幼なじみのくりに誘われ「アームストロング」を結成し、芸人デビュー。同期のすーなかやペレ草田がVTRで証言し、安村とのエピソードはよどみなく出てくるがアームストロングの話になると口ごもる。

1年先輩の平成ノブシコブシ吉村も「めちゃくちゃ仲が悪かった」と語るとおり、解散後は未だに一切連絡を取ってないという。番組が元相方くりにダメ元でオファーしたらOKだったと伝えられると、安村は「ダメだって!」「ホントにヤバいよ!」とパニックに。しかし出てきたのはクリス松村。スタジオ中が変な間になり、吉村「えげつないほどスベってる(笑)」。

ちなみに吉村は、解散を発表したライブに乱入して解散を止めたそう。それでいったん踏み留まったが、結局数カ月後に解散。ネタ作りは相方が担当していたため、ピンになって初めて本格的にネタを作るようになった安村。その初期のネタ『ソーラン節 車庫入れ』を披露すると、内村「『壁』でやったほうがいい!」。

本当に『有吉の壁』でやったらウケそうな、安村らしいネタだった。ちゃんと歴史を追いつつ、「クイズ!はいてる?はいてない?」とかを挟むバカバカしさがいい。パンツを脱いだ安村の「覚悟してる顔」がたまらなく可笑しかった。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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