若林「『逆ぱーてぃーちゃん』じゃん(笑)」中1からの過酷な生活を明るく話す、すがちゃん最高No.1(激レアさん)

オードリー

文=てれびのスキマ イラスト=おさく 編集=高橋千里


テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『激レアさん』(7月24日放送)

ぱーてぃーちゃんのすがちゃん最高No.1が「カッコつけていたら中1からリアルに1人で生きることになり、学校や友達にはず〜っと内緒にしてた人」として登場。

その概要を聞いて「めっちゃ偉いじゃん」「がんばって生きてきたじゃん」と言う若林に、すがちゃん「わかった、上げて殺そうとしてるこの人!(笑)」。

母と祖父が他界、祖母は老人ホームへ、叔母は東京へ、そして父は破天荒でほぼ家にいないため、ひとり暮らしになったすがちゃん。

マンガで、若いのにひとり暮らししているキャラが、そのことをひけらかしたり、キツいなどとは言わないため、そのクールさに憧れて、まわりには言わなかったという。

料理の仕方や洗濯機の使い方も、カッコつけて人に聞くのは嫌だったため、友達の家に行った際に「偵察」して学んでいき、春日の「ダクト飯」も実践。若林「『逆ぱーてぃーちゃん』じゃん(笑)」。

その合間に、きょんちぃがキャバクラで1年働いて彼氏の借金500万を返済した話や、信子が33億円の実家に住み敷地内を車で移動していた話など、相方たちの激強エピソードも挟まれる。3人ともバックボーンがえげつない。

寂しいときの状態を「狼」と呼び、「キツい」と思うほど「カッコいいシチュエーション」に変換して乗り越えていき、外では「ひとり暮らしじゃない感を出してた」というすがちゃん。

「見た目は子供、頭脳は大人」の『名探偵コナン』に自分を重ねていたと言うと、若林「見た目は子供で、生活は大人(笑)」。

そんな過酷な日々を明るく話すすがちゃんが印象的。強い。虚勢と自分の理想像の果てに「すがちゃん最高No.1」という芸名をつけたのだと思うと、なんだかすごく深みが増す。

『100分de名著』(7月24日放送)

柚木麻子が解説する林芙美子『放浪記』の最終回。

男社会の文壇で風当たりの強かったなか、戦ってきた林の話を聞いて、男性社会の芸人の世界、それも師匠・弟子の修行経験もある伊集院は「感覚で出てくる若い人たちに対して、自分を守るための反射的嫌悪感が出たりする」と率直に語る。

フワちゃんを例に挙げ、感覚的でポップな芸風の彼女に「自分がやってきたことが否定されるような」恐怖を感じたと、林芙美子にフワちゃんを重ねる。

「ちょっと似てるかも」と笑う柚木に、「先生がフワちゃんに読み解いていく企画、おもしろいと思いますよ」と提案する伊集院。

すると柚木は、伊集院も含めた3人でやりたいと逆提案。「俺も!?」と困惑する伊集院に、柚木「巻き込まれて困らされてるところがめちゃめちゃおもしろいんですよ!(笑)」。とても観たい!

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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