“お笑いファン上がり”の森三中・黒沢が無双。若林「うなるほど実力を見せつけられました」(あちこちオードリー)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『あちこちオードリー』(7月5日放送)

森三中・黒沢、ぺこぱ、河合郁人を迎えて「自作自演占い」。「天下獲りの欲がないから大ハネしない」という松陰寺の悩みには、若林は自分の経験を話す。

『あちこちオードリー』が始まって「もう一個上のステージに行けるんじゃないか」と思い「ゴールデン覇王になる」と決意したとき、「男性ホルモン」が必要だと感じ、ボクシングを習いに行き、センター分けにしたと。若林「あの2年間、フォーム崩してた(笑)」。

黒沢は「お笑いのファン上がりで実力がない」と占いを通して悩みを吐露する。松陰寺やシュウペイのターンのときも、言いたいことはあったが話に入っていけなかったという。だが、ひとたび話し始めると止まらない。

「シュウペイくんはまともになり過ぎ。本当は技量があるって見せたい時期。それは誰にでもある。なんでそれになるかっていうと『ヒルナンデス!』の魔力」「(ぺこぱのMCは)平均点を取る。それ以上のバーンもない。スタッフさんがやりやすいタレントさん。やりやすいけど、一流に行く魂がない」「シュウペイくんのほうが客観的にぺこぱを見過ぎ! いいのよ、シュウペイは自由にしたほうが!」などと爆発。

ずっと黒沢のターンで無双っぷり。「出待ち」のような濃いファン目線と、歴戦の演者目線が見事に融合した批評に「うなるほど実力を見せつけられました」と若林。

その後、ほかのメンバーにも矛先が向けられ、若林「大暴れじゃねえか!(笑)」。今後、間違いなく「出待ちファン」黒沢企画が誕生しそう。

『脱力タイムズ』(7月6日放送)

ゲストはトレンディエンジェル斎藤と高橋文哉。今回も、本人があずかり知らないところで進行していく仕掛け。

女性に嫌わせない世代別コーデを紹介するという企画で、斎藤が着替えに行っている間に、滝沢カレンらがナレーションを担当する『美食遺産』を流す。

何度も着替えに行かされる斎藤。やがて、スタジオ部分にも滝沢カレンやあののナレーションが入っていくというもの。

滝沢は「全部顔と同じ色で集めたこの男」と斎藤を形容すると、有田にも「すごい場所から分け目を選んだ男」、高橋には「しっかり真ん中金髪男」と言いたい放題でおもしろい。

ネタバラシは前回同様「脱力コンプライアンス委員会」で。事実を知った斎藤は「信頼度がないんだろうなあ」と、ツッコミよりも落ち込みが勝っている様子。「待ってくれよー」「武器がないんだな……まじめだしさ、俺……」。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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