エルフ荒川「あたしさ、『人間失格』っていう言葉がなんか刺さる」“落とし方”で垣間見えた意外な一面(ゴッドタン)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。

『ゴッドタン』(6月17日放送)

自らが脚本を書く恒例企画「私の落とし方発表会」。村重杏奈、エルフ荒川、この企画の“巨匠”渡辺江里子が発表したが、エルフ荒川の作品が秀逸だった。

合コンで、奥手の売れない小説家に出会い、真逆なふたりが惹かれ合うストーリー。「笑われて、笑われて、つよくなる」という太宰治の言葉を相手のセリフに入れたり、「あたしさ、『人間失格』っていう言葉がなんか刺さるというか。自分のことが嫌いで。暗い部分と楽しくて明るい部分、ふたつあって。両方自分やのに、とか思って」と心情を吐露する荒川。「まぁ、あたし、太宰治とか読んだことないけど~!」と最後に照れ隠しでちょけるが、太宰治好きがにじみ出ている意外な側面。場面転換もあるしっかりとしたストーリーに、劇団ひとり「初登場で暗転2回ってなかなかない(笑)」。

『ラヴィット!』(6月19日放送)

「ぼる塾の自由時間」のゲストはレイザーラモンRG。大江裕の風貌で登場し、さっそく「ロード」に乗せて『ラヴィット!』あるあるを歌う。「最近電気ビリビリに頼りがち」と決めると、あんり「ホントそう!」。

いつものように、はるかの自由な言動に眉をひそめる田辺という構図。「田辺さんと同じものにハマるなんて運命みたいですね~」と、はるかがウザ絡みをすると、「そうですよー」と田辺は気のない返事。それに対してあんりが「田辺さん、相方に背中向けながら話さないで! こんなの切ない。変な人に絡まれたときみたいな対応するじゃん!」と注意するとRGが「歌おう!」と、その直前に話題になった「一人にひとりずつ大切な命~♪」(イルカの「まあるいいのち」)をみんなで歌う。恥ずかしそうに歌う田辺にあんり「またやったらこの歌だからね!(笑)」。

終始、RGが親戚のおじさんみたいな眼差しで3人と接しているのがとても心地よかった。そのRGはシーンごとに大谷翔平の通訳・水原一平、デビュー当時の亀梨和也、ニューヨーク嶋佐などに風貌を変え、最後はあんり、田辺にゴダイゴの格好をさせて、自分は『銀河鉄道999』の車掌に。目が光っている。そして『銀河鉄道999』のテーマに乗せて「ぼる塾のロケ」あるあるを歌う。「カメラに背を向けがち♪」と。馬場が同行した前回は情報が満載だったのに対し、「RGになるとこんなに情報がなくなるのかって。単独ライブやん!(笑)」と川島。RGにとって最高の褒め言葉に違いない。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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