齊藤京子とヒコロヒーも翻弄される浜口京子の謎の儀式「京子神輿」(キョコロヒー)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『キョコロヒー』(5月22日放送)

これまでランジャタイ伊藤やROLANDが登場した、スタッフとのLINEのやりとりからその有名人を当てる企画「LINEの相手は誰でしょう」。

拳が映った写真などから「男性確定」「若過ぎない確定」と予想し「春日」を思い浮かべる齊藤京子。つづく「私ができるベストをなりふり構わずすぐにやってみます」という文面を読んで「あ、春日さんじゃん」と、なぜか確信する京子。「そうなの?」と首を傾げるヒコロヒーに京子「あ、すみません、間違えた。『私ができるベスト』が、そっちのベストかな?って(笑)」とものすごいぶっ飛んだ凡ミス。

結局「確定」が全部間違っており、答えは浜口京子。そしてスタジオに登場した浜口京子がまたスゴかった。

「浜口京子さんになりたいクイズ」では正解したら花を3本、素敵な解答には素敵度に応じた本数を与えられるのだが、その判定が浜口本人に委ねられるため、予想どおり序盤からルール崩壊。花の大盤振る舞いでカオスな状況に。ヒコロヒーがエロ方向の答えを出すとおかしなリアクションになったり、近い解答に大げさに反応する浜口がずっとおもしろい。1問目ですでに用意された花がなくなってしまう。ヒコロヒー「ペース配分、どないなってんねん!(笑)」。

「ある日のデート帰りまだ別れたくない浜口が実際に駅前で取った行動とは?」という問題の答えは「追いかけられている時間、一緒にいられるので、全力ダッシュで逃げた」。絶対に普通ではわからない、けれどとても浜口京子らしいチャーミングさとめちゃくちゃさが同居していて素敵だった。

そのあとの、過去映像をふんだんに使った「『アニマルの娘』疑似体験」や「『気合だー!』的なワードをもらおう」でも、なぜか浜口流リフレッシュ法を伝授されることになったりと、ずっとハイテンションの浜口に翻弄される齊藤京子とヒコロヒー。本番終了後も浜口のハイテンションはつづき、「京子神輿」なる謎の儀式が。意味不明の事態にただただ困惑するふたり。いつもながら唯一無二で、いつも以上にぶっ飛んでいた。

日向坂46が表紙&第1特集の『クイック・ジャパン』vol.143
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『推しといつまでも』(5月22日放送)

今回、自宅で“推し”をおもてなしするのは、ダチョウ倶楽部ファンの女性。長年のファンと思いきや、上島竜兵が亡くなったことがきっかけで気になり始めファンになったという。

彼女が考えたおもてなしのひとつは、彼女の母の故郷の甑(こしき)島で獲れるタカエビを振る舞うこと。鮮度が落ちやすいため鹿児島県内以外ではほとんどが冷凍で流通されるため、彼女自身が直接出向いて用意することに。しかし、相手は食通でこだわりの強いジモン。空気など読まないリアクションをしてしまうかもしれない。スタジオの竹山も「心配なのはジモンさんに直接会って嫌いになるパターン。『俺エビ、ダメだから』みたいなことを平気で言うから」と笑う。事実、ジモンも自宅へ向かう車中で「食べられないものとかけっこうある。向こうとしてはすごいおもてなしなんだけど、俺らとしては『え?』みたいなのもあるからね」と語り、この番組には似つかわしくない妙な緊張感が出てきてしまうのがおもしろかった。

そしてもうひとつ、「おいしいおでんを普通に食べてもらう」というおもてなしも。「ダメだって!」と困惑する肥後。「おでんだけは普通に食べているところを人に見せたことがない」という彼らのテレビ史上初ではないかという映像がなんだか素敵だった。「ベテランのファンがたくさんいらっしゃるのに私でいいのかな?」と本人は心配していたが、ファン歴が浅くても「推し」を推す尊さはまったく変わらないことが伝わってきて、逆にとてもよかった。


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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2023年のテレビ鑑賞記録。

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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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