“錦戸亮気取り”だったジェラードン・アタック西本の覚醒(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『アンタウォッチマン!』

「2017年のジェラードン」を特集。番組では、本格的ブレイクは昨年だと評価。そのきっかけになったのが2017年だという。もともとは、海野と西本の同級生コンビだったが、そこにかみちぃが入りたいと猛アピール。だが、西本は海野を取られるんじゃないかと2年間拒否しつづけていたそう。だが「俺が入ったらジャンポケなんか一瞬で抜けるやろ」という口説き文句で2008年、ついにトリオを結成する。その同期のジャンポケはジェラードンについて「ライブでジェラードンがスベっているのを見たことがない」(太田)、「出てきてほしくないなと思ったのはジェラードン。嫉妬してた」(斉藤)と脅威を感じていたが、ちょうどそのころは、ジャンポケ、パンサー、東京03、ロバート、我が家、安田大サーカスらがひしめくトリオ芸人戦国時代、ブレイクには至らなかった。

このころは、かみちぃの多彩なキャラ頼りのいわば「1強」体制だったという。「かみちぃがやりたいことを優先して、かみちぃが大ボケのネタをやっていた」と西本は振り返る。その西本は、当時は痩せていて髪も長くサラサラヘアーで「錦戸亮さんみたいな感じで歩いてた」そう。「パンサーさんになりたくて……」と見た目人気担当を狙っていた。正直、筆者がジェラードンをテレビで見出したのは確か『有ジェネ』でそのころには「W大ボケ」が完成されていた(むしろ西本のほうに目が行った)記憶があるのでとても意外だった。遅刻なども多く、ネタに対して真摯ではなかった西本に対し、かみちぃは不満を募らせ、逆に西本から解散を切り出すなど、トリオ存続の危機もあったという。

そして2017年、沖縄でおばけ屋敷のおばけをやる仕事を1カ月間やらされたことで、危機感を持った西本が角刈りに。意識が変わり芸人としてのギアを一段上げた西本が覚醒、「2強」の「W大ボケ」体制になり「如月マロンの握手会」などのネタが注目されるようになっていったのだ。現在ではYouTubeで600万回再生を突破する動画も出るなど大ブレイクを果たした。

もともとあった才能が、意識を変えたことで見た目も変えた結果、開花するというのがすごいし、やっぱり紙一重の世界なのだなと震える。

『正解の無いクイズ』

「奇抜の発想を持つ」と集められた呂布カルマ、相席スタート山添、Aマッソ加納が正解の無いクイズを各界の天才・奇人・変人と共に考え、正解っぽい回答を導き出すクイズ番組。たとえば出題されるのは某有名国立大学の試験問題だという「1~100の数字の中から好きな数字を書け。誰とも被らず、最も大きい数字を書いた人だけに得点を与える」といったもの。加納が「88」、山添が「100か1」、呂布カルマは「99.99999……」を制限時間内に書けるだけ書くなどとまず自分なりの答えを出し、そのあとで、成田悠輔、IQ188の天才大学生、国際数学オリンピックの銅メダリスト、物理学の天才、東京芸大の学生、トム・ブラウンみちおといった人たちの出した答えを聞き、3人で話し合いながら「カルマルアンサー」なる「正解っぽい回答」を導き出す。天才・奇人・変人たちは数式やエジプト数字、物理的に大きい数字など思いもよらない回答を出してくるのがとてもおもしろい。

ほかにも「あなたは江戸時代にタイムスリップしました。そこで、たまたま持っていたものを使って商売したところ大成功。何を持っていて、どんな商売を始めたのか教えてください」というホリプロの入社試験や「魚のいない海で魚を釣り上げる方法を教えてください」など考え出すと止まらないおもしろい問題ばかり。クイズは問題自体がおもしろいというのを再確認する番組だった。あとここ最近の呂布カルマの使われ方がおもしろい。


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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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