“国民的筋肉”なかやまきんに君のブレない野望「まだ筋肉留学は終わってない」(てれびのスキマ)

てれびのスキマ

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『アンタウォッチマン!』

「ティーンが選ぶ2022年上半期流行ったヒト」でアイドルやYouTuberが上位に並ぶなか、5位にランクインしたなかやまきんに君を特集。CM本数も17本、『Newsweek』の「世界に挑戦する日本人20」にも選ばれたきんに君を「国民的筋肉」と称すザキヤマ。

キングコング、山里亮太らがいた華のNSC22期だった彼は、筋肉を強調するためタンクトップを着ると先輩にまで覚えてもらえるようになり、卒業前から『わらいのじかん』で松本人志らと共演。さらに芸歴1年で『めちゃイケ』の「笑わず嫌い王」や『スポーツマンNo.1決定戦』に出演するなど、今までいなかった「筋肉芸人」というキャラでスタートダッシュに成功。

しかし2005年、同じ筋肉キャラに加えてハードゲイというギミックも持つレイザーラモンHGがブレイク。仕事を失っていく。そのHGのブレイクのきっかけを作ったのは皮肉にもきんに君自身。彼の『筋肉紙芝居』の絵を描いてもらっていたため『バク天』でネタを披露する際、「一緒に出られませんか?」と交渉。画面の隅であの動きをしていたHGをスタジオの関根勤が目ざとく注目したことからブレイクしたのだ。ライバルであり仲間でもある関係性の難しさを感じる。HGのブレイクにきんに君「うれしかった。売れないときから一緒にトレーニングしてたんで。ただ僕は、このままじゃダメだと感じた」。

そこできんに君は「筋肉留学」を決意し渡米。が、帰国後まったく仕事がなく「筋肉の原点」に戻りトレーニングをつづけると、2015年にボディビルの大会で結果を残してワイドショーなどで露出が増加し、YouTubeで再ブレイクを果たす。そんなきんに君を、サバンナ高橋が「コツコツ見えない目標に向かって努力できる。ここに何かがあるからではなく、よくわからないけど石を積んだらいいんですねって言ってピラミッドを作った人みたい」と評しているのがとても腑に落ちた。きんに君自身は「僕の中ではまだ筋肉留学は終わってない」と今も世界進出を視野に入れているという。

ずっと自分を信じ抜き、同じことをやりつづけることの強さを感じる。最後にきんに君の鉄板ネタ『アメ取りゲーム』に富澤が挑戦。どうなるかわかっているのに何度見ても爆笑してしまうから不思議。

『有吉クイズ』

「オッズチャレンジ」特別編としてマヂラブ野田、ミルクボーイ駒場、ジャンポケ太田のマッチョ芸人になぜかアタック西本も加えた、力自慢の芸人たちによる「持ち上げられるのは誰?」クイズ。もちろんこれはもともと野田が街中で行ったもの。これに有吉は「名企画」と笑う。

最初に持ち上げるのは、重さ100キロになるというパチンコ玉12箱。これに駒場が挑戦すると、バランスを取ることができず、持ち上げる過程でパチンコ玉を大量にこぼして失敗。こぼれたパチンコ玉に足を滑らせるのが惨めで可笑しい。次に持ち上げるのは、120キロのパンダの乗り物。持ち手がなく、力を入れて持つのが難しそうな形状だが、野田は下に潜りヒップスラストの要領でお尻の力を使って見事持ち上げることに成功。野田「これがマッチョじゃ!」。

最後はなんと軽トラ。これを、軽トラに乗っているのが似合い過ぎる西本が挑戦。失敗しても成功してもなぜだか無性に可笑しくて笑える。その理由のわからなさと意味のなさがおもしろい。


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1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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