モリシの「こうしたい」に否定はしない

──見取り図さんはケンカのイメージがないのですが、盛山さんとぶつかったことはありますか？

リリー　ぶつかったことはないです。僕はけっこう、失敗したらしたでしゃあないと思うんで、モリシが言ったことは全部やろうと思ってます。モリシの「こうしたい」に否定はしないです。東京に行くっていうのも、話し合いもしたけど最後はモリシが決めてくれました。そういう判断とかは僕よりちゃんと考えてるんで。

──上京の最終決定、どう下されたのか気になっていました。

リリー　ずっとグレーゾーンみたいな感じで迷ってて、ふたり共「いつ行こうか？」ぐらいだったんですけど、2022年の4月に行こうって決めたのがモリシですね。1年かけて決めました。

──上京してよかったですか？

リリー　相方がどう思ってるかはわかんないんですけど、大阪で知ってる奴らと劇場でワイワイしてるほうが、ぬるま湯ですけど楽しいのは楽しい。けど、将来を考えたら東京来てめっちゃよかったなと思いますね。大阪の寄席とかに出たときも、前よりも歓声が上がったりするから、これは全国区のテレビに出たからやなって。

──上京が、大阪のためにもなっていますね。

リリー　そうですね。来た人が少しでも「うわ～、生で見取り図観れた！」と思ってくれたら嬉しいなって。

──プライベートで顔をさされることも多くなりました？

リリー　いやいや、僕は全然ですけど、盛山は何しても盛山なんでね。帽子を被ろうがマスクをしようが（笑）。それがストレスでもあるし、嬉しさもあると思うんですけど。名字の漢字が“盛”だから、字で見たら一発でバレるんで、芸名にしたらよかったとは言ってましたね。

──リリーさんは本名ではバレにくいですもんね。

リリー　そうなんです。夜のお店も本名で予約しますからね。

盛山は、一番相方であってほしいタイプの芸人

──盛山さんとコンビを組んでよかったと思うことを教えてください。

リリー　一番相方であってほしいタイプの芸人でしたね。基本、なんでも笑いに変えてくれるというか。僕、絶対ウケんやろうな、絶対やらんほうがいいやろなってことをやってしまうときがあるんです。たとえばですけど、女の子の前で「金玉」って言っても絶対ウケないじゃないですか。けど、言いたなってしまうときがあるんすよ。そういうときでもどうにかしてくれる。だから、そういう面ではめちゃくちゃ感謝してますし、頼りにしてます。モリシがいるからどうにかなるやろって。

──逆に、ちょっと直してほしいことはありますか？

リリー　なんやろなぁ。う～ん……最近減りましたけど、ホンマに言ったら遅刻系。僕というよりは、まわりの人にめっちゃ迷惑かかるので。ま、しゃあないですよ人間だから。

──リリーさんは朝に強いですから、そういった面でも本当に真逆ですよね。後日、盛山さんの単独取材を行いますが、この機会に聞きたいことはありますか？

リリー　好きな食べ物とか聞いといてください。

──聞きたいことがないときの質問じゃないですか（笑）。

リリー　じゃあ、マジで何歳まで漫才したいか。

──おぉ。どんな返答が来ると思いますか？

リリー　「そのときにならんとわからん」って言いそうな気がしますね。これ、僕も考えてるんですけど、自分の見た目がどうなってるかわかんないじゃないですか。自分たちの漫才はヨボヨボでやるのもな……とか考えたり。人によっては、漫才は50歳までしかやらんって決めてる人もいますし。そのときにはそのときのよさがあるから、変わっていくんでしょうね。

──リリーさんもその答えはまだ出てない。

リリー　そうですね。たとえば、今思う60歳と、僕らがなったときの60歳って、ちょっと違うじゃないですか。なんやったら、定年の年齢とかも上がって、お年寄りがバリバリ働いてる世の中かもしれないし、そういう世間の思いとかもあると思うんで。

──盛山さんの回答も気になります。では最後に、盛山さんにメッセージをいただけますか？

リリー　なんやろな～……。まあでも、大きい決断とかをいつもしてくれるんで、そこはありがたいですね。たぶんこれって、簡単に見えてけっこうムズいと思うんですよ。プレッシャーのかかることだから、そこを決めてくれるのは感謝してますね。だから、そういう意味ではありがたい肉の塊です。ありがための、デカめの肉の塊だなって思ってますね。

──ありがとうございます（笑）。

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盛山によるアンサー編はこちら

このインタビューの内容を受け、盛山にアンサーインタビューを実施。

盛山は、リリーが言うように“完璧主義者”なのだろうか？
リリーからの質問への回答も必見。

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