蛙亭イワクラと吉住は「ブスのくせに」などとイジられたとき、どう返すのか?(てれびのスキマ)

ゾフィー上田×ザ・マミィ林田×吉住の“野球コント”

テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。


『イワクラと吉住の番組』

「お笑い養成所に通い始めました」という女性からの投稿。同期から「女のくせに勘違いして入学しちゃったの?」「ブスのくせに」「ババアのくせに」などとイジられたが、なんと返すのが正解だったのかという悩みなのだが、その内容よりも投稿者が「ブスだ三日で慣れろ」という有名ハガキ職人だったことのほうが気になってしまった。

この投稿に「この段階でバレちゃってるもんね。言ってきてるやつのおもしろくなさが」とイワクラ。自分だったら相手の超至近距離で「すみません! めっちゃブスなんすわー!!」と叫んで「格の違いを見せつけてやる」と笑う。もしくは「それって芸人じゃないおもんないヤツが言ってることやけど、お前って芸人になるために入ったんじゃない?」と論破するパターンもいいかもと。吉住もその横で「大丈夫そ?」と囁く、と笑い合う。絶対に敵に回したくないコンビ。

そんなイワクラは小学生のとき、吉本新喜劇を観て人を笑わせる彼らを「カッコいい」と思い、その日に「吉本に入る」と言ったそう。吉住は東京03を見て芸人を志したが、ふたり共「売れてやる」とかはなく、絶対に売れるのは無理という「絶望スタート」だったと共感する。

「支えてくれたのがお笑い。その世界に行きたいという思いしかなかった」というイワクラ。吉住は「うれしいときは信じられないくらい飛び抜けてうれしいし、ダメだったときは信じられないくらい叩きつけられるし、その上下がエグい。でもなんか『生きてんなぁ!』って」と語る。この似ていなそうで似ている感じのふたりのバランスがとてもいい。

『ガキの使いやあらへんで!』

前週に引きつづき遠藤、陣内に東野が加わった「大根役者頂上決戦」。前編での第1ラウンドでは「貞子」風のホラー映画シチュエーションを演じた3人のうち遠藤が高評価を受けたが、死体を発見するというサスペンス風の今回、セリフがあることで遠藤もいつもの大根っぷりを発揮。しかもカンペをチラチラ見る始末。過剰な演技で森進一っぽい表情になってしまう。松本「なんでいつも襟裳岬行くの?(笑)」。

陣内も、もちろんヒドい。彼の台本には「(ウィスパー)」など演技プランが書き込まれていたという。そのことをツッコまれ陣内「死体見たら絶対ウィスパーになるって!」。

東野はどうしても演技中ニヤけてしまう。ずっと新喜劇的な演技で圧倒的なマイナスポイントを獲得し、大根役者の頂点に。それでも演技収録のあと、真顔で「20年前よりは役者としての仕事、手応えあったのかなって」と満足気に語っていたのがすごかった。

【関連】『THE W』吉住が優勝して本当によかったなあと思えるいい大会


この記事の画像(全1枚)



  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。

    #【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ) の記事一覧


この記事が掲載されているカテゴリ

てれびのスキマ

Written by

てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

CONTRIBUTOR

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森⽥美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太

QJWebはほぼ毎日更新
新着・人気記事をお知らせします。