「野田は奇人としての天才で、村上はそれを説明する天才」旧友・アルコ&ピースがマヂラブを語る(てれびのスキマ)


昨日観た番組、そこで得た気づきを綴る連載「きのうのテレビ」。2020年から毎日更新中の“てれびのスキマ”によるテレビ鑑賞記録です。


『しくじり先生』

マヂカルラブリーの完結編。

相方募集掲示板で見つけた相方と別れ、孤高のピン芸人となった野田クリスタル。吉本の劇場では「全員がペナルティみたいなコント」をしていてシュールなコントはやれない雰囲気だったため、さらに地下に潜っていく。

そのころやっていたのが『くだらない夜のはじまり』『ガムテープ男の物語』『にんげんっていいな』といったコント。番組では『くだらない夜のはじまり』をテレビ初披露(ABEMA版では『にんげんっていいな』も)。「野田ミュージカル」の原型のような感じ。

当時をよく知る平子も、途中から声を合わせ歌い出す。当時は「おもしろいからスベってるんだ」「深い笑い」「ウケてるほうがだらしない」と思っていたそう。そのころ、よく「今日の客は活字を読まないタイプばかり」などと言っていたと平子も証言。

そんなツッコミ不在のネタに衝撃を受けたのが、当時大学生で大学お笑いを連覇していた村上。「ツッコミがあれば売れるんじゃないか」と思い、「僕は大学チャンピオンです。1回一緒にやってみませんか」と誘いマヂカルラブリー結成。するとすぐに若手ライブで連戦連勝。吉本の劇場のレギュラーにわずか数カ月で昇格し、2008年の『M-1』準決勝にも進出する快進撃。

「天才には天才をわかりやすく説明してくれる人が必要」だったのだ、と。これに澤部は「今までの授業だったら天才だと思い込んでた僕が考え改めて……ってやつなんですけど、天才は天才なんですね」と笑うが、これこそがマヂカルラブリーの肝だろう。未だにちゃんとトガったままなのだ。

そのあと、『M-1』がいったん終了し暗黒時代を迎えるが、2017年、ついに決勝進出。だが、上沼恵美子に酷評される。しかも、松本の点数も低かった。「ちょっともう漫才できないけどどうする?」と落ち込んだ野田だが、皮肉にも逆に仕事は急増する。上沼にダメ出しされたことで“キャラ”ができたためだ。

そして、2020年に再び決勝進出。「決勝決まったときは喜んでなかった」と野田は言う。「ついに今年、あの舞台に立つのかと。恐怖でいっぱいでした」と。「優勝」以外に上沼に笑ってもらうこと、松本に認めてもらうことを目標に挑み、優勝。しかしふたりは、おいでやすこがに票を投じるというオチがついた。野田「本当にこういう人生なんですよね(笑)」。

「こうやってテレビで一緒にやれてるっていうのが不思議な感覚だし、『くだらない夜のはじまり』をテレビでやるこの世界線にいれてよかった」と酒井が感慨深げに語れば、平子も「僕と酒井と組まなくてよかった。村上と組んだからこその今」と言う。「野田は奇人としての天才で、村上はそれを説明する天才。このコンビじゃないとチャンピオンは無理だった」。

かつて一緒にくすぶっていたアルコ&ピースとマヂカルラブリーがまったく違う道を辿りながら、こうしてテレビでがっつり共演し、かつてを振り返る。そんな素敵な世界線に僕らは生きている。

『シンパイ賞!!』

納言・幸とヒコロヒーが登場すると「ただの喫煙所やないか!」とツッコむせいや。「お酒を自分で止める能力がない」と草薙に言われる幸は「1日20杯以上飲酒しないと眠れない」と言う。

高校中退後、サイゼリヤと居酒屋と託児所のバイトをかけ持ちしていたためお金に余裕があり、地元の友達に奢りまくっていた幸は、「みんながうれしそうにしている姿がうれしくて、だから後輩とかも連れ回して、今はめちゃくちゃ酒を飲むようになっちゃった」そう。

一方、金融機関に50万、前のバイト先の社長に40万、元彼に80万の借金を抱えるヒコロヒーは、YouTubeで芸人にお金を借りるチャンネルを開設。せいやに60万、さらば森田に50万、矢口真里に10万、オズワルド伊藤に10万、きつね淡路に7万、紅しょうが稲田に5万、3時のヒロイン福田に1万借りている。

元彼並みの額を貸したせいやはその理由を「生ビール飲んだときの『プハー!』っていう顔が満島ひかりさんを超えてた(笑)」。


今日観たい番組:錦鯉&藤田ニコルがゲスト『あちこちオードリー』など

『ロンドンハーツ』(テレ朝)「亮はこんな事メモしていました」。

『霜降りバラエティ』(テレ朝)「令和のアグネスチャンを探せ!!」1次審査後編。

『あちこちオードリー』(テレ東)は錦鯉&藤田ニコル。

『にゅーくりぃむ』(テレ朝)は『新日ちゃん。』コラボ企画。

『スジナシシアター』(TBS)第2夜。渡辺直美。

『チマタの噺』(テレ東)に吉岡里帆。

『志村友達』(フジ)に優香。

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  • 【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)

    毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2020年のテレビ鑑賞記録。

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てれびのスキマ

1978年生まれ。ライター。テレビっ子。著書に『タモリ学』(イースト・プレス)、『1989年のテレビっ子』(双葉社)、『笑福亭鶴瓶論』(新潮社)、『全部やれ。日本テレビ えげつない勝ち方』(文藝春秋)など。

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