後藤正文「美しさへの熱望が生んだのは独裁者だった」|得体の知れないD vol.02

2020.3.30

僕には笑い飛ばすことができない

これが音の話ではなくて、人間の話だったらどうだろう。「美しさ」とか「良さ」のために、いとも簡単に排除された音たちは、社会において、どんな人たちを指すのだろう。たったひとりの人間の理想や価値判断に従って、表現や芸術作品のように社会を扱い、政治を行えば、理想の国家のために人々が排除される。誰だって簡単に独裁者になれることが証明されている。大げさなたとえかもしれないけれど、僕には笑い飛ばすことができない。

ここで、わりとベタな「D」を登場させざるを得ない。それはDemocracy。

「D2021」ロゴ

これからも「D」の端っこに、ひとりの市民として

はっきり言ってDemocracyは面倒だ。4〜5人で集まって何かを作ることですら、意見がまとまらないことが多い。それはロックバンドという小さな社会で嫌というほど経験した。けれども、社会のDynamicsやDiversityを保つには、この面倒な「D」しかないと思う。なるべく多くの人の不満が少ないポイントを見つけて、Dialogue=話し合いながら調整していく以外にない。誰が、どこで、どうやって話し合うのか、その仕組みも模索しつづけなければならないだろう。

書き手のひとりとして、どうにか新しい「D」を発想して、ここに書きつけたいという欲望があった。けれども、それは失敗に終わった。

新しい「D」が現れて、世界や社会を救う。
美しさへの熱望が生んだのは独裁者だった。それもまた「D」。

僕はこれからも面倒くさい「D」の端っこに、ひとりの市民として並ぶ。
もちろん、「D2021」の当日も。

「D2021」概要

「D2021」ポスター

日時:2021年3月13日(土)、14日(日)
会場:日比谷公園(日比谷公園アースガーデン“灯”内)
主催:D2021実行委員会
共催:アースガーデン/ピースオンアース
※D2021は「311未来へのつどい ピースオンアース」の関連企画です
▶︎公式サイト


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