ちゃんみな「2万人の人生を変えるつもりで、あなたの人生と声を聴かせてください」1月11日、Kアリーナ横浜に候補者30人が集結【『No No Girls』レポート#12】
YouTubeの総再生回数は5億回を超え、若い世代から絶大なる支持を得ているラッパー/シンガーのちゃんみな。そんな彼女が、SKY-HIが主宰するレーベル/マネジメント「BMSG」とタッグを組んで始動したオーディションプロジェクト『No No Girls』。
「今までいろんなNoって言われてきた人たちを救いたい」と、本オーディションのプロデューサーであるちゃんみなは宣言。そして、ここから生まれるガールズグループに所属するアーティストには、以下3つの“No”を求めるという。
No FAKE(本物であれ)
No LAZE(誰よりも一生懸命であれ)
No HATE(自分に中指を立てるな)
2024年12月13日にYouTubeにて配信された『No No Girls』Ep.12では、Bチーム7人の審査結果&評価がちゃんみなから告げられる様子と、最終審査についての重大発表が明かされた。
目次
KOKOA「音楽とどう向き合うのかが、まだ見えてない」
5次審査のパフォーマンスが終了。AチームからはKOKO、KOKONA、CHIKA、FUMINO、MOMOKA、YURIが最終審査へと進むことが明らかになった。Bチームの審査結果はどうだろうか。
まずチーム全体の評価。ちゃんみなは「素晴らしかったです」と賞賛する。まとまりやステージに向かう姿勢がよかったという。グループのまとまりがよければよいほど個人も光って見える、と候補者たちに伝えた。
全体としては評価が高いBチーム。続いて個人評価へ。ちゃんみなからの評価コメント後に結果が伝えられる。
はじめはKOKOAから。完璧を求めすぎる彼女は、4次審査で「ロジカルに考えすぎてパフォーマンスの表情がすべて計算に感じる」と指摘されていた。内側から表情が出てくるようにすることが5次審査での課題だった。しかし、今回のパフォーマンスでもまだそれがうまく出せていなかったようだ。ちゃんみなはこう評価する。
「KOKOAがひとりでやっているように感じていて。この楽曲だったらここが正解ですよね、みたいなところを探していた。KOKOAがKOKOAであるよりも、楽曲の完成度をちょっと優先した感じが少しした。(……)スキルはもうあるんだけど、KOKOAが音楽とどう向き合うのか、KOKOAにとっての音楽がなんなのか、これがまだ見えてない気がする」
KOKOAは5次審査を通過することができなかった。ちゃんみなの言葉に、彼女自身も納得しているようだ。涙ながらにこう語る。
「(5次審査で)出し切れなかった感じがすごくあって……そんな状態でみんなと同じステージに立ったことが、すごく失礼な感じがして……。だけど、今の自分はまわりに意識を向けるという新しい価値観をもらったばっかりだから、自分の波長を見失っているだけかなって思っていて。それをちゃんと立てられたら、また自分のことも見えてくるようになるのかなと思っています」
そんな彼女にSKY-HIは、理論ではなく心で作ることの重要性を教える。
「不正解が正解になったりするので、あえて不正解に走る人もいるし、論理をぶっ飛ばす心みたいなものが正解になるのがエンタテイメントであることを、最後に少し覚えていてくれたらうれしいです」
KOHARU「これからもどんどん光ってほしい」
続いてはKOHARU。ダンス歴約15年だが、歌唱は未経験。5次審査では歌唱テクニックを身につけ、弱点克服に取り組んでいた。果たして結果はどうなるか。
「(ダンスと歌)ふたつでひとつです、みたいなのが職業としては目標なんだけど、今回素晴らしかったね。すごく光っていました」
ちゃんみなから褒められ、ホッとするKOHARU。加えてちゃんみなは、「KOHARUがいるチームは、なぜかいつも空気がいい」という。それは彼女の心配りがあってこそだが、それに対して初めは「自分のこともちゃんとやってからチームのことを考えよう」と指摘していたそうだ。しかし、今の彼女はそれもクリアしている。ちゃんみなは、このように結果を伝えた。
「自分にも栄養を与えつつ、チームにも与えていたんだろうなというのが、すごく見えました。振り付けもKOHARUが入ったんだろうなっていう個性的な振り付けで。KOHARUがいるところは明るくて個性的なKOHARUの色がしっかり入るなって思ったので、素晴らしかったです。これからもどんどんどんどん光っていってほしいと思うので、ぜひ次もよろしくお願いします」
JISOO「ファンにもメンバーにも、甘えて甘えられてください」
次はJISOO。常に歌唱力を評価されてきた彼女だが、5次審査の合宿中にはレコーディングで涙を流す場面もあった。歌い方を指摘されて新たな歌唱法を身につけるも、自分のやりたい表現との両立がうまくいかず、ひとり葛藤していたのだ。そんな中で挑んだ今回の審査。ちゃんみなはどう評価するのだろうか。
「今回はちょっと残念だった。チームで見たときにいつもより目立ってなかったし、いつもよりうしろにいた感じがしました。今、JISOOの中で心配ごとがいっぱいあるんだと思う。その心配ごとを一個一個ほどいて、『まぁいっか』ってする必要があるはず。『まぁいっか』がJISOOにはなさすぎる」
ちゃんみなはJISOOを心配していた。韓国からひとりで来日して、気を張っているのではないかと。「泣きたいときには泣いてほしいし、怒りたいときは怒ってほしいし、頼ってほしい人はいっぱいいる」。ちゃんみながそう伝えると、JISOOは涙を浮かべながらうなずく。
「自分の気持ちを話さないと、ステージに立っても壁を感じちゃう、パフォーマーとして。これは残念だけど、パフォーマーとして必要なことなのでがんばってほしいです」
5次審査通過とはなったが、チームとのコミュニケーションが次回の課題となった。JISOOは涙声で自身について振り返る。
「言われたこと全部、いつも感じていたことでちょっと泣いてしまいました。自信ないことやあまり好きじゃないことも、隠すのがプロだと思っていたし、実力が必要だと思ってがんばりたいと思っていたんですけど……。日本に来てずっと目の前にやるべきことがあって、一番大事なものを忘れてしまっていた気がします」
そんな彼女に、SKY-HIはこう語りかける。
「お客さんって、実はアーティストに信頼されたいと僕は思っていて。それを感じるとすごくうれしいんですよね。メンバーも、信頼されている、頼られている、甘えてもらっているとなるとうれしいんですよね。なので僕たちにも、これからあなたについてくるファンにしても、メンバーにしても、たくさん頼って甘えて甘えられてください」
JEWEL「私を審査する場でもある」
次はJEWEL。メキメキとスキルを身につけ、4次審査では「素晴らしいものを見せてくれた」とちゃんみなから絶賛されていた。だが、この日のちゃんみなは厳しい表情をしている。
「なんでだろうな、なんでなのかわかんないんだよな……実力面がちょっと止まっていた」
JEWELには、その理由がすでにわかっているようだった。ちゃんみなから問われると、すぐにこう答える。
「前回は3人チームで、状況的にもやるしかなかったし、自分とも向き合えたから自分の弱いところや好きなところがたくさん見つけられた期間だったんですけど。今回は7人チームで、自分がこのチームに入れてもらった理由とか、ちゃんみなさんはどういう私を見たいのかなとか、考えるほうにすごく意識がいってしまって、行動として練習ができていなかったのかなと思います」
話を聞くちゃんみなの表情は険しい。
「なるほどね……そこがすごく残念だったなと思う。審査って一般的には私がみんなを審査する場だと思うんだけど、逆もしかりだと思っていて。JEWELも私を審査する場でもあるんだよね。JEWELがやりたいことはこれなんだけど、ちゃんみなはいける?っていう場でもあって。お互い将来をかけているわけだから、そこがちょっと惜しかった」
また、前回からの実力の成長が足りなかったとも。JEWELは5次審査を通過できなかった。JEWEL自身も、自分の行いはプロではなかったとコメントする。
「人数が減っていく中で、自分を残していただいてる意味や感謝を考えたときに、自分の実力がなさすぎて。当日のステージを終えたときにも全然自分はプロじゃなかったってすごく反省したし、ステージだけじゃなくて、そのステージに立たせてもらうまでの向き合い方とか、練習の仕方とかもまったくプロじゃなかった」
けれども、こうも続けた。
「絶対音楽は好きだし、この景色もう一度見たいので、もっともっと練習して、人一倍努力して、今まで見てきた人がびっくりするくらいのJEWELになって、絶対音楽続けようと思います」
NAOKO「化け物になるしかない」
次はNAOKO。オーディションの初めから歌もダンスもできた彼女。「これが実力の暴力です」とちゃんみなを唸らせるなど、常に圧倒的なスキルをアピールしてきた。どうやら今回も、ちゃんみなは彼女のパフォーマンスに驚かされたようだ。
「『NG』の一番最後のフックの動きをしながら、あれを歌うのを教えてほしい」
スクワットのような動作をしながら腰を大胆に回すダンス。それだけ激しい動きでありながら、NAOKOの歌声はブレない。審査中のちゃんみなも、これには驚嘆。信じられないという表情を浮かべ恍惚としていた。
ちゃんみなはNAOKOに期待を込めてこう伝える。
「NAOKOが努力をやめた瞬間、今言ったよさは全部なくなっちゃうから、ある意味すごくつらいと思うけど、努力をずっと続けてほしいし、できるくらい強い人だと思う」
NAOKOは5次審査を通過。ちゃんみなはさらに次の課題として、自分自身でどこを努力するのか探してほしいという。「どこを微調整して、どこをパワーアップさせるのか。NAOKOが磨けるだけ磨いてほしいです」と言うと、NAOKOは自信に満ちた表情でこう述べた。
「努力は止める気もないですし、もっと新しい自分のできる磨けるところを、いっぱいいっぱい見つけてがんばります」
最後にちゃんみなは、NAOKOにこう話す。
「NAOKOの道は化け物コースなの。化け物になるしかないの。でも、化け物になればなるほど最強で誰も蹴落とせなくなるから、ぜひ化け物になってほしいんだよね。がんばってください」
MAHINA「まだまだ伸びると思った」
続いてMAHINA。ちゃんみなからラップの才能を見出された彼女は、審査が進むたびに次々と才能を開花させていた。4次審査ではちゃんみなから「なんでこんなに幼い子からこんな言葉が出るんだろう、こんな雰囲気が出るんだろうって気になってしょうがない」とも。果たして今回はどうだろうか。
「ぐんぐんぐんぐん成長していってる。MAHINAには驚かされました。『Tiger』歌ってるときは小虎だったし、『NG』歌ってるときはラッパーだったし、ステージで遊んでいた。いろんな表情、いろんな声色を自由自在にやっているMAHINAを見て、あ、まだまだ伸びるなって思いました」
またしても絶賛されたMAHINA。これからは伸びるほどに実力もつけなければならないともした上で、ちゃんみなは期待を込めて5次審査通過とした。
MOMO「何になりたいのか、考えて努力してほしい」
最後はMOMO。自分の殻を破ることを課題として、今回の合宿に挑んでいた。しかし、5次審査でもまだ足りなかったようだ。ちゃんみなは、その理由をこう話す。
「歌もダンスも上手なの。でも一緒になったときに両方が沈んじゃうの。1点を集中してがんばるタイプだと思うんだけど、パフォーマンスってこれを全部連携しなきゃいけなくて。全部はバランスがいいの、ただそれ(連携していない)のせいで、MOMOが見えない」
パフォーマンスではMOMOが何をしたいのかが見えてこなかった、それが残念だったという。またちゃんみなは、もしかしたらそれはまだMOMO自身の中になりたい自分像が見つかっていないからではないか、とも問いかける。
MOMOはここまでとなった。最後にちゃんみなが「MOMOは何になりたいのか、どういうMOMOになりたいのか、そこをしっかりと考えてあきらめないで努力してほしいなと思います」と続けると、それに対してMOMOはこうコメントした。
「自分にはまだ自信がないから、今回も破れてなかったと思う。自分が納得いくようなパフォーマンスがどの審査でもできていなかったので、パフォーマンスができるようになってから、またこういうチャンスに臨みたいなと思います」
ちゃんみなからのメッセージのような課題曲
こうして約2時間に及ぶ結果発表は終了した。5次審査を通過したのは以下10人。
KOKO、KOKONA、KOHARU、JISOO、CHIKA、NAOKO、FUMINO、MAHINA、MOMOKA、YURI
審査終了すると、ちゃんみなからさっそく最終審査の内容が告げられた。
審査はふたつ。ひとつ目は5人ひと組のグループ審査。ちゃんみなが最終審査のために作った課題曲をパフォーマンスする。同曲には、4次審査でも使用されたHipHopトラックが使われているという。タイトルは「Drop」。
「ここまで残ったみんなを称えて、ちょっと強い曲を用意しました」とちゃんみな。歌詞には、彼女から候補生たちへのメッセージが随所に散りばめられている。
<A Girl drop, 見てあの驚き No girl 見せてく芸術>
<What’s real わからせてくimma top top top top>
<Ah 静まったplay ground いなくなったfriends>
<一体どこに行ったって探しまわってた real one>
<don’t wanna be perfect I do not wanna be>
<生きてきた私を imma song imma dance imma soul imma drop>
真剣な表情でちゃんみなの言葉を受け取る彼女たち。また、この楽曲を披露するチームは以下となった。
A:KOKO、KOHARU、JISOO、MAHINA、YURI
B:KOKONA、CHIKA、NAOKO、FUMINO、MOMOKA
ふたつ目はソロパフォーマンス審査。ちゃんみなの楽曲から1曲を選んで発表する。アレンジや歌詞などは自由に変えていいとのこと。
「みんなのチャンスを最後まで背中を押す人でありたい」
この日、10人は最終審査イベントについて初めて聞かされることに。ちゃんみなが「発表は来年の1月11日です」と言うと、きょとんとした顔をする候補生たち。
「時間あるな、と思ったでしょ。場所がKアリーナ横浜です。2万人入る大きいところで、お客さんも実際に入れて最終審査をやります」
候補生たちは「え!」と声を上げる。まさかの展開に驚きを隠せないようだ。そんな彼女たちに、ちゃんみなはこう続ける。
「まず一個、なめんなよっていうこと。(……)ちゃんと準備をしなきゃいけないし、ちゃんとプレッシャーを持たなきゃいけないし……ああいう大きいステージには魔物がいるので殴られます。なので、しっかり準備してもらいたい。がんばってください」
そして10日後。大切な知らせがあるとBMSGの事務所に呼び出された候補生たち。ちゃんみなは「みんなに会わせたい人たちがいます」と言ったあと、お願いしますと扉の向こうに呼びかける。
なんと出てきたのは、これまで一緒にがんばってきた20人の元候補生たちだ。実はちゃんみなは、彼女たちを先に呼び出してこんな話をしていた。
「私がみんなをオーディションで見送ったときに言ったこと覚えている?」
ちゃんみなは審査を通過させられない理由として、「時間が足りない」と伝えてきた。彼女たちがそのことを思い出していると、ちゃんみなはこう話し始める。
「実は最終審査が1月11日にあります。5カ月ぐらいあるんです。場所はKアリーナでやります。時間はあると思っていて、ぜひみなさんにも出てもらいたくて、今日集まってもらいました」
こうして最終審査に残った候補生たちと久しぶりの対面を果たすことに。総勢30人のNo No Girlsがそろい、ちゃんみなもうれしそうな表情を浮かべる。
「みんなにも最初から伝えていると思うけど、誰もあきらめません私は。みんなのチャンスを最後まで背中を押す人でありたいっていうのが私の目標。私のゴールでもあります。だから誰の手も離さない。そう伝えたと思う。(……)見送った子たちにも平等にチャンスをあげたかったし、みんな私は救いたかったので、全員に立ってもらって、みんなで素敵なステージを、みんなでNo No Girlsのステージを作ってもらえたらいいなと思います」
じっと話を聞く彼女たちに、ちゃんみなは最後にこう伝えた。
「2万人の人生を変えるつもりで、あなたの人生と声を聴かせてください」
2025年1月11日。Kアリーナ横浜にて、総勢30人のNo No Girlsはこれまでの審査楽曲を観客の前で披露することに。彼女たちの新たな挑戦が再び始まった。
そして、ついに最終審査を通過した候補生たちによる新グループが誕生する。
【『No No Girls』Ep.13配信予定】
■2025年1月3日(金)20時~