ちゃんみな「自由を取るんだったら、死ぬほどがんばってズバ抜けなければ認めてもらえない」一つひとつの言葉が胸を打つ運命の審査発表【『No No Girls』レポート#8】
YouTubeの総再生回数は5億回を超え、若い世代から絶大なる支持を得ているラッパー/シンガーのちゃんみな。そんな彼女が、SKY-HIが主宰するレーベル/マネジメント「BMSG」とタッグを組んで始動したオーディションプロジェクト『No No Girls』。
「今までいろんなNoって言われてきた人たちを救いたい」と、本オーディションのプロデューサーであるちゃんみなは宣言。そして、ここから生まれるガールズグループに所属するアーティストには、以下3つの“No”を求めるという。
No FAKE(本物であれ)
No LAZE(誰よりも一生懸命であれ)
No HATE(自分に中指を立てるな)
2024年11月22日にYouTubeにて配信された『No No Girls』Ep.08では、ちゃんみなが全身全霊で臨んだクリエイティブ審査の結果発表の様子が届けられた。
目次
結果発表を控え、ちゃんみな「めちゃくちゃ苦しい」
4次審査の発表が終了。ちゃんみなは、ひと晩で5次審査に進む候補生を決めなければならない。表情は険しかった。
結果発表の1時間前。スタッフが審査結果はすぐに決まったかと質問すると、ちゃんみなは「最後のひとり以外は」と答える。
「もうここからは本当に難しいです。この前まではいい意味であんまり人間性を見ないようにしてたんですけど。スキルとか持っている声とか人生みたいなものから出てくるパフォーマンスにフォーカスしていたんですけど、今回は一人ひとりと会話ができたので、(候補生が)書いた歌詞を見るとやっぱり伝わるものが全然違う。しかも、それを歌唱したものを昨日見せてもらったので、その深さは全然違いますね。めちゃくちゃ苦しいですよ。もう嫌ですね」
SKY-HIも審査発表について、こう語っていた。
「自分の距離感でも胃が痛いです。これが一番嫌なんだよな。でも精いっぱいやってくれたと思うので、それを受けてこちらからできる唯一にして最大の誠意は、ちゃんと向き合うということな気がします」
翌日、再び会場に集まる候補生たち。やはり緊張しているからか表情が浮かない。一方、ちゃんみなもまた深刻な顔でSKY-HIとともに候補生が待つ部屋へと向かう。だが、扉を開ければ「おはよ~」と候補生の前で明るく振る舞うちゃんみな。
そんな彼女は結果発表の前に、候補生たちへこう語りかけた。
「結果はこうだけど、ここで経験したことも忘れないでほしいし、みんなの経験としていいものになってほしい。終わったあとも、通過した人も、通過しなかった人も、私はずっと相談に乗れる人でいたいなって思っているので、そこは遠慮なく付き合っていけたらいいなと思っています」
「声、スキル、パフォーマンス、すべて文句ない。だけど…」
いよいよ結果発表へ。前回と同様、ちゃんみなからの評価コメント後に結果が言い渡される。チーム順で名前が呼ばれていくようだ。
まずはKOKO、KOKONA、SARAのAチーム。トップバッターはKOKOからだ。
プリプロでは自信がなさそうだったが、その後のレコーディングではチームを引っ張っていたKOKO。ちゃんみなは彼女の姿を見て、曲作りにおいてはひとりで考えたいタイプなのではないかと思ったという。また、そうしてでき上がった歌詞には胸打たれるものがあったようだ。
「今までやってきた経験から出た歌詞から、想い、メッセージがしっかり伝わってきたステージだと思いました。なので次もぜひよろしくお願いします」
KOKOは4次審査を通過した。これまで堂々としたパフォーマンスを披露してきた彼女だが、内心は大きな不安を抱えていたのかもしれない。結果を聞いた瞬間、思わず表情を崩して涙を流していた。
続いてはKOKONA。ちゃんみなは彼女に対して、「いろんな音楽を聴いたほうがいい」とアドバイスする。さらには「ちょっとギリギリだった」とも。
「いろんな場面でラップをしていたと思うんだけど、マルチではなくラップをちゃんとやりたいのであればズバ抜けなきゃいけないんですよ。誰よりもうまくなきゃいけないし、誰よりも鋭いことをしなきゃならないし、誰よりもKOKONAがKOKONAであるべきなんだよね。それをどういうふうにコントロールするかをもうちょっと学ぶべきだなって正直思った。(……)もうちょっとKOKONAという人間を掘ってみてほしい」
「ここでデビューするしか道はなくて」──合宿中そう話していたKOKONA。目からはボロボロと涙がこぼれている。そんな彼女に、ちゃんみなはこう続けた。
「でも、あきらめるにはすごくもったいないと思うし、まだまだ伸びると思うので。次もぜひよろしくお願いします」
KOKONAは嗚咽しないようにしているのか、呆然としながらただただうなずいていた。
Aチームの最後はSARAだ。まずちゃんみなは、3次審査の発表以外は常に自信がなさそうだったと指摘する。
「持ってる声、スキル、そしてパフォーマンス、すべて文句ないです。本当に素晴らしいです。だけど、その自信のなさがめちゃくちゃ足を引っ張っている。本当は強いはずなの、もっと強くなれるはずなの。自分でその可能性を押し曲げている感じがしていて、逃げ癖を感じる。SARAには逃げないでほしいし、逃げたいって思ったときこそ自分で鏡を見て、自分の求める未来とか、自分の求める姿、そして自分の求めるまわりの環境、音楽、そういったものまで、全部考えてくるべきだなって思いました」
SARAは4次審査を通過することはできなかった。ちゃんみなが「もっと強くなれるよっていう意味で、この判断をしました」と告げると、SARAは深々と頭を下げた。
「ステージで自信がなさそうな人は見たくない」
次はAIKO、JEWEL、HIBIKIのBチーム。結果発表はAIKOから。ちゃんみなは、AIKOは人がすごくいいけれどもっとがめつくなければならない部分もあるという。
「意地悪になれ、nasty(卑劣)になれっていうことじゃなくて。人に配慮しつつ、自分は自分で持っておかなきゃいけない部分があるんですよ。それがもうちょっとかなと思った」
また、ピッチ(音程)が取れていないためにせっかく書いた歌詞が何を言っているのか伝わってこなかった。それを直すには自分たちが持てる限られた時間の中では難しいだろう。ちゃんみなはそう判断したようだ。
AIKOはここまでとなった。彼女は感情があふれ出てこないようにグッと唇を噛みしめながら話を聞く。
だが、ちゃんみなはこうも評価した。「これだけは言いたいのは、見せ方・パフォーマンス……この中でダントツでいいです。AIKOはそれくらいめちゃくちゃいいから。(……)もうちょっと時間かけてちゃんとうまくなって、帰ってこよう」と。AIKOはまっすぐにちゃんみなを見つめながら、ゆっくり静かに礼を述べた。
続いてJEWEL。彼女は自分のキャラクターを心配していたそうだが、ちゃんみなはもうそこに悩む必要はないという。4次審査のパフォーマンスを見て、彼女はまだまだ伸びると確信し、4次審査通過とした。
HIBIKIはどうだろうか。「持ってる声、ポテンシャル、パフォーマンス中の声のあるべき場所はダントツ」とちゃんみなは評価する。しかし、それをHIBIKI自身が自覚していないためにパフォーマンス中も自信がなさそうだった、とも指摘した。
「HIBIKIはコントロールが大事」だという。声量のコントロールができない人は、感情のコントロールもできないと持論を述べる。HIBIKIの場合、自信のなさが声量に表れているのだとか。とはいえ声量だけであれば1、2カ月がんばれば直る。問題はそれだけではない。
「その顔。その自信のなさそうな顔って、時間がかかるんですよ」
少々うつむき気味に暗い顔で話を聞くHIBIKI。ちゃんみなは「だから今回はここまで」と結果を言い渡しつつも、それは絶対直すことができると断言する。その上でこうも言う。
「ステージで自信がなさそうな人は見たくない。だから、自分は本当に素晴らしい声を持っているんだっていうのだけは忘れないでほしい。死ぬまで忘れないでほしい。せっかくいい宝持ってるんだから、それをうまく使いこなせるように祈ってます」
自信を失わせまいとする、ちゃんみなの心遣いを感じるコメントだった。HIBIKIは心のダムが決壊したかのようにしゃくり上げ、ちゃんみなの言葉を受け止めていた。
「ポジティブなものを出していかないと人が離れていく」
次はKAEDE、MOMO、KOHARUのCチーム。まずはKAEDEから。
合宿中に曲作りを引っ張っていく彼女の姿を見て、感心していたちゃんみな。しかし、パフォーマンスとの差が気になったようだ。特にダンスではほかの候補生との差が目立っていた。
KAEDEにはもっと似合う姿があるのではないか、ギターをかき鳴らして歌っているほうが楽しいのではないか……ちゃんみなはそう考えたという。また、ガールズグループのメンバーとしてパフォーマンスを伸ばしていくのには、まだ時間がかかるのではないかと判断。彼女は4次審査を通過できなかった。
しかし、KAEDEの声については「日本ではなかなか見られないものを持っている」とも絶賛する。だから、時間をかけてでもダンスやパフォーマンスのスキルを磨いていってほしいと、ちゃんみなは伝えた。
続いてはMOMO。ちゃんみなは今回の発表を見て、MOMOの中でなりたいアーティスト像が見えてきたのではないかと感じたという。そして、そこに賭けたいと話す。歌もダンスもすべていい。だから、次はもう少しMOMOという人間を見せてほしい。そう伝えた上で、4次審査通過とした。
次はKOHARU。ちゃんみなは、動きと歌のバランスが取れていない、声がブレていたりとコントロールがまだ足りていない、スキルはみんなに比べたらまだ足りない、と指摘。けれども、KOHARUの合宿での様子を見てこうも感じたという。
「クリエイティブをするために生まれてきたんだろうなって、正直思いました」
KOHARUはずっと同じ場所を目指して曲作りをしていた。まるで狙いを定めた虎のごとく自分が望む完成形を一点に見つめて追い求めている姿に、ちゃんみなは期待をしているようだ。
KOHARUは4次審査通過となった。結果を受けて、彼女は声を震わせながら話し始める。自分の実力にみんなとの差を感じていたこと、納得いくステージになっていないこと、それによって自分を責めていたこと……。そんなKOHARUに対して、ちゃんみなはこう答える。
「自分の完成形を絶対離さずに見つめるっていうのが得意だと思うから、それをしてるとできると思うよ。絶対にネガティブになっちゃダメ。プライベートでネガティブになるのはいくらでもいいんだけど、パフォーマンスに関してはネガティブになったら絶対にダメなの」
ちゃんみなの声にどんどん力が入っていく。さらにこう続けた。
「歌、ダンス、パフォーマンス、これにネガティブになってしまった時点で負けなのよ。全部終わりなの。練習してきた時間もそうだし、練習に関わってくれたみんなもそうだし、このステージに関わってくれたみんな、観に来てくれたみんなに対して、めちゃくちゃ無礼なんですよ。ここが中心なんだから、ここからは全部ポジティブなものを出していかないと、人が離れていくと思います。がんばれ」
「自由なことをするために、型にはまらなきゃいけないことがある」
次はCHIKA、MAHINA、ASHAのDチーム。まずはCHIKAだ。歌もダンスもハイレベルにもかかわらず、これまで何度もオーディションに落ちてきた経験から自信をなかなか持てない彼女。スタッフにも「ここでまた落ちたら、立ち直れなくなるかなってぐらいかけてきた」と話していた。
ちゃんみなは、CHIKAのその気持ちに気づいていた。そんな彼女にまず「いい加減にしろ」と一喝。自信がなさそうな振る舞いはここまでにするようにと忠告する。一方、CHIKAはいきなりの喝に一瞬ギョッとするも、すぐに真剣な表情に切り替えちゃんみなの話を全身で受け止めようとする。
「過去のCHIKAを称えてほしいんです。やってきたこと、乗り越えたこと。こんなに歌がうまくて、ダンスもできるのに、自分の過去に中指立てちゃダメ。それだけは本当に忘れないでほしい。(……)自分の声を信じてほしいです。昨日聴かせてもらった<ママに掛けて毎晩cry「命かけて歌っとうったい」>。あそこ本当に響きました。ありがとうございます。よろしくお願いします、次も」
次はMAHINA。彼女はちゃんみなにラップの才能を見出され、彼女のために特別に設けられた3.5次審査を通過してから、4次審査への参加となった。ちゃんみなは、まだラップスキルは素人っぽいものの歌はうまくなっていると評価したあとで、さらに「惜しいところがたくさんあったんだけど、やばいところもたくさんあったの。なんでこんなに幼い子からこんな言葉が出るんだろう、こんな雰囲気が出るんだろうって気になってしょうがない」と大絶賛。MAHINAは4次審査通過となった。
SKY-HIもMAHINAのことが気になるようだ。3.5次審査とほかの候補生よりも半歩遅れてのスタートだったにもかかわらず、プレッシャーよりも楽しそうに見えたという。「楽しかったですか? 楽しかったとしたら何がそんな楽しかったですか?」と質問する。
「ラップは早いからこそ人に感情を伝えるのがすごく難しいと思うんですけど、伝えられた瞬間がすごく幸せで、これをたくさん経験したい」と、あどけない表情で語るMAHINA。また、3次審査を通してネガティブになるとそれが表情に出てしまうと実感し、そうして自分を振り返ったことでパフォーマンスの楽しさを感じるようになったようだ。そんな彼女にSKY-HIは、「いざってときに開き直って振り切るところは武器だと思うので大事にしてあげてください」と返した。
続いてはASHA。ちゃんみなにとって彼女は候補生の中で最も向き合ってきたメンバーだ。個別で連絡してアドバイスすることもあった。たとえ、それがASHAやほかの候補生に嫌がられることだったとしても放っておけなかった。なぜなら、彼女は昔の自分とすごく似ていたから。個人的に感情が入っていたというちゃんみなの言葉に、ASHAは思わず涙をこぼす。しかし、ここから苦しい話が続いた。
「すごくよくなってた。けど……たぶんASHAは自由を求めてると思うの。私の表現、何が悪いの?って。私がやりたいことをやるし、私は自由に自分を表現するって思っていると思うんだけど、そうかな?」
低音ラップを得意としてきたASHA。しかし、合宿中にちゃんみなから歌い方を変えてみることを提案されていた。
「今この歌い方をやめたら、自分の個性や魅力がわからなくなって空っぽになるってわかっていたので、そこから目を離して、パフォーマンスを続けてきていたんですけど……今はありのままでよかったんだなって思えています。そこで、さらに自由に自分らしいパフォーマンスをしていきたいなって思っています」
そう答えるASHAだが、ちゃんみなから見た彼女は怯えているように見えていた。「自分の個性を変えようとしているのではないか」と。ちゃんみなは歌い方の提案した理由を話す。
「自由なことをするためには、型にはまらなきゃいけないことがあるの。ゴールするためにやらなきゃいけない課題や、やりたくないこともやらなきゃいけないのよ。それでやっと自由が手に入るの。それを私はASHAに教えたかったの」
ちゃんみなにもASHAと似たような時期があったという。さらに、その殻を破るのにはすごく時間がかかったが、これを一回破ってしまえば本当に素晴らしいラッパー/アーティストになれるとも。
「私たちみたいな人間は、最終的に自由を取るんだったら、自分の表現を取るんだったら、死ぬほどがんばってズバ抜けなければ認めてもらえないの」。ちゃんみなはそう言うと、最後にこう伝える。
「これは私の愛情だと思って受け止めてほしいんだけど、これって誰に言われても私は気づけなかったんだよね。今、ASHAが気づいているかどうかもわからないけど、自分で気づかないと意味がないなって思ったんです」
ASHAは4次審査を通過することができなかった。彼女は沈鬱な表情で静かにただただ泣いていた。
「アーティストとして成長するために…」
続いてはJISOO、MOMOKA、STELLAのEチーム。まずJISOOについてちゃんみなは、「声が素晴らしいから、もうちょっとだけいろんなバリエーションで歌えるといいな……と思ったぐらいです、次もよろしくお願いします」とあっさりコメント。ほとんど言うことがないぐらいに素晴らしかったということだろう。彼女は4次審査を通過した。
次はMOMOKA。彼女はラップも、歌も、ボディパフォーマンスもできる、これでダンスもやらせたら最強、一番上手になるポテンシャルがある、とちゃんみなは断言。ダンスを基礎からやってみてほしいと話し、MOMOKAは4次審査通過となった。
続いてはSTELLA。ちゃんみなは彼女について、曲に入るときに「人間・STELLA」として入っていることが気になっていたという。だからこそクリエイティブが発揮できるであろうEチームに入れた、と明かした。実際、曲の内容も、歌詞も、注意したところも、つかんでやってくれていた。それでもやはり彼女は「人間・STELLA」として曲の中にいたようだ。ちゃんみなは、アーティストとして成長するにはいろんな歌い方や表現ができるようにならないといけないとして、彼女はここまでとなった。
「何回も自分と向き合ってきたことが伝わった」
次はFUMINO、SAYAKA、NAOKOのFチーム。まずFUMINOについてちゃんみなは、「やっと仮面を取ってくれた。そのFUMINOが見たかった」と賞賛する。ただ、これまでずっと歌い方の種類が一定だったことから、判断を決めかねていたようだ。そこでボイトレ講師・りょんりょん(佐藤涼子)先生に相談したところ「(種類を増やすこと)それくらいはできる」と断言され、5次審査に進むパスを与えることに決めたという。今後ボイトレでいろんな種類を作っていってほしい、と課題を出した上での4次審査通過となった。
危機感を抱いているのか、FUMINOの表情は浮かない。あとでスタッフに、「今まではおっとり静かに歌ってきたので、バンバン出す歌い方を絶対に習得したいです」と決意を語っていた。
続いてSAYAKA。これまでずっと自信がなさそうだったが今回の発表で解き放たれた、とちゃんみなは評価する。歌に苦手意識を感じるから、それを感じさせないくらいまで練習して自信を持つようにとアドバイス。4次審査通過とした。
次はNAOKO。ちゃんみなは彼女の名前を呼ぶと、しばらく黙り込む。果たして結果はどちらなのか……。
「文句ないです。次もよろしくお願いします」
NAOKOはこれに驚いたようで、目を見開きつつもすぐに顔をほころばせた。
「本当に素晴らしかったです。ダンス、なんであんなに急にうまくなったの? 何したの?」
候補生の中でも特にダンスがうまいNAOKO。しかし、それはもともとの才能だけではなく、合宿に入るまでに猛特訓して磨き上げたスキルだった。ちゃんみなにはそれが透けて見えていたようだ。普段はクールなNAOKOも、努力に気づいてもらえたことに喜びを隠せない。
「歌いながら重心を下にして、ヒットを打ちながら声がブレない、なんてことを、私もできるか危ういです。本当にそれくらいスキルがいるし、時間かけなきゃやれない……練習したの? それとも、もともとできていたの?」
ちゃんみなはNAOKOの実力に驚いているようで質問が止まらない。そうしたちゃんみなの反応に、NAOKOは感極まっているようだ。声を震わせながら「3次審査が終わってからの2カ月……だいぶ練習してつらかったんですけど……ここまで上がりました」と打ち明けた。
「プロも難しいことを平気でやっているところを見て、何回も何回も鏡を見て、何回も自分と向き合ってやってきたんだろうなというのがすごく伝わりました」と、ちゃんみなは絶賛した。
「あなたは“No No Girls”じゃなくて“Yes Yes Girls”」
最後はYURI、AMI、KOKOAのGチーム。YURIについても自信がなさそうだとちゃんみなは指摘する。ただ、4次審査ではだいぶ改善されたともいう。自信がなければスキルが上がってこない、だから次までにもっと直してきてほしいと課題を与えつつも、4次審査通過となった。
続いてAMIについては、パフォーマンス面の見せ方が一定だと指摘。人間・AMIがスキルを上回ってこないのが残念だったという。ちゃんみなはこう続ける。
「AMIはいつも言うんだけど、『私がNo No Girlsだ』って。あなたは“No No Girls”じゃないよ、“Yes Yes Girls”だよって思うわけ」
多くの人がAMIを大絶賛しているのに、AMI自身で“No”にしているのではないか。「あなたは私にNoと言ってきた」という気持ちを音楽で返してほしい。そうでなければ自分で自分のことを救えない。そして、それは私が救うべきものではない、ちゃんみなはそんなふうに語りかけた。
ここまでとなったAMI。「アーティストになりたいっていう大きい気持ちがあるなら、ちゃんみなさんにもSKY-HIさんにも挑んで、もう一度チャンスをくださいって、いつか好きな自分で言いに行くので、もう一度私のことを見てもらえたらうれしいです」とコメント。すかさずちゃんみなは、「もう一度っていうか、ずっとAMIのことは見てるので。AMIなら3年以内には、ありがとうと思ってくれるだろうなって信じてる」とエールを送った。
最後となったKOKOA。ちゃんみなはまず、いろんなことをロジカルに考えすぎてそれがパフォーマンスに表れていると指摘する。その“作られた表情”は直らないのではないか、とも思っていたという。しかし、ほかの講師たちから「絶対大丈夫だ」と言われたそうだ。ちゃんみなはその言葉を信じることにした。これからはいろんな感情に寄り添って、表情が内側から出てくるようにしてほしいとアドバイスした上で、KOKOAを4次審査通過とした。
こうしてすベての結果発表は終了。5次審査に進むのは以下の14人となった。
KOKO、KOKOA、KOKONA、KOHARU、SAYAKA、JISOO、JEWEL、CHIKA、NAOKO、FUMINO、MAHINA、MOMO、MOMOKA、YURI。
ちゃんみなとSKY-HIは部屋を出るとすぐにハグをした。審査をする側として、これほどつらいものはないのだろう。ちゃんみなの足取りは重かった。
しばらくして、ふたりは4次審査を通過できなかったメンバーが集まる部屋へ。ちゃんみなは、彼女たちにこう語りかけた。
「言いたいことはたくさんあると思うんだけど、これで関係性が切れるわけではないので、それは心配しないでほしくて。私を含めて、サポートできるところはしたいと思っているし、自分からこういうふうに協力してほしいとか見えているんだったら言ってほしいです」
4次審査は幕を閉じた。次回Ep.09では5次審査の様子を配信。5次審査は擬似プロ審査となる。
【『No No Girls』Ep.09配信予定】
■2024年11月29日(金)20時~
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