工藤遥「好きじゃない」という感想に思うこと【QJカメラ部】

文・撮影=工藤 遥 編集=高橋千里


写真を撮ることにこだわりを持つアーティストや俳優・声優による連載「QJカメラ部」。

木曜日は、2018年から俳優活動をスタートし、数々の映画やドラマなどに出演する工藤遥が担当。

フィルムカメラを相棒とし、日々の何気ない風景を撮り溜めている。そんな彼女が、日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。

感想

“自分の感想”ってすごく大切だと思う。

特に、“好きではない”って感想は、
シュレッダーで粉々にされていい感想ではないと、特に思う。

撮影=工藤遥

たとえば、好きな人の好きな音楽を
聴いてみたけど、好みではなかった。

こうして文字に起こすと、
若干マイナスな印象に感じるけど
私は、そんなことないと思ってて。

それが、なぜ好きなのか?と尋ねてみたら、
聴こえ方が変わるかもしれない。

なぜ自分は好きじゃないのか、と
理由を探していたら、意外な側面を知ったり、己の“好き”の輪郭がハッキリしたりするかもしれない。

自分にしか持てない感想は、
良いも悪いもすべて特別なんです。

あなたはそう思う。私はこう思う。

それでよくて。それがすべてで。

どれも正解。

撮影=工藤遥

その気持ちって、共有するのがとても難しい。

風船に針を刺すみたいなこと。

作品を作っていく上で、大前提、
楽しんでもらえるようにしなきゃいけないけど、

みなさんが、みなさんの感想を大事にしてもらえるような、そんな作品をお届けしていきたい、というのが、これを書きながら湧いた感想です(?)。

今週より、毎週月曜23:06〜『95』(キュウゴー)という
1995年を舞台にしたドラマが始まりました。

まさに、ご覧いただく方からどんな感想が聞けるのか、楽しみな作品なんです。よろしければ。

【連載】QJカメラ部
【連載】QJカメラ部

NAOYA(ONE N’ ONLY)、中山莉子(私立恵比寿中学)、セントチヒロ・チッチ工藤遥RUITAIKIKANON(BMSG TRAINEE)、森田美勇人南條愛乃が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。

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工藤 遥

(くどう・はるか)1999年10月27日生まれ、埼玉県出身。2018年より俳優活動をスタートし、2020年に映画『のぼる小寺さん』にて主演・小寺を演じる。映画『逃げきれた夢』、『君は放課後インソムニア』、ドラマ『ダブル』(WOWOW)、『around1/4 アラウンドクォーター』(ABC)など、さま..

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