写真を撮ることにこだわりを持つアーティストや俳優・声優による連載「QJカメラ部」。
土曜日はアーティスト、モデルとして活動する森田美勇人が担当。2021年11月に自身の思想をカタチにするプロジェクト「FLATLAND」をスタート、さらに2022年3月には自らのフィルムカメラで撮り下ろした写真をヨウジヤマモト社のフィルターを通してグラフィックアートで表現したコレクション「Ground Y x Myuto Morita Collection」を発表するなどアートにも造詣が深い彼が日常の中で、ついシャッターを切りたくなるのはどんな瞬間なのか。
春の芽吹き
第99回。
春の芽吹きはいつも頭がふらつく。
もうすでに長かった冬を忘れてしまったようだ。
枯れて寂しかった日々の景色を一瞬で彩り、突然温もりをまとい出す花々には少し恐ろしさすら感じる。
スギは猛威を振るって私の鼻の蛇口を壊し、眼球を赤く染め上げた。
叫びのようなくしゃみが止まらない。
ただただきれいな幻の中で歪んだ私がひとり漂っている。
そんな春の立ち上がり。
『Myuto Morita Exhibition “SIKI”』
2024.5.8 Wed.-5.13 Mon.
KATA(LIQUIDROOM 2F)東京都渋谷区東3-16-6
open 13:00-close 20:00 ※5.13 Mon.のみopen 13:00-close 18:00
NAOYA(ONE N’ ONLY)、中山莉子(私立恵比寿中学)、セントチヒロ・チッチ、工藤遥、RUI・TAIKI・KANON(BMSG TRAINEE)、森田美勇人、南條愛乃が日替わりで担当し、それぞれが日常生活で見つけた「感情が動いた瞬間」を撮影する。
関連記事
-
-
政治家に学ぶ“絶対に謝りたくない”ときの言い回し。奇妙な「政界語」が生まれるワケとは?
イアン・アーシー『ニッポン政界語読本』(太郎次郎社エディタス):PR -