今年もエントリー受付を開始した『M-1グランプリ2022』。予選会に先駆け行われた会見には、王者・錦鯉をはじめ、昨年のファイナリストたちや、今年の有望株が登場し、漫才日本一に向けての意気込みを熱く語った。
2001年にスタートし、今年で18回目を迎えることとなった漫才頂上決戦『M-1グランプリ』。昨年は史上最多6017組がエントリー。ファイナリスト経験者が続々予選落ちし、5組が決勝に初めて進出するという波乱の展開となった。
「ワインのような人生」を送る錦鯉も登場
今年の予選は全部で5回。昨年の大会で準決勝に進出した組はシードとして1回戦が免除となる。また、これまで同様、1回戦すべての予選において、特に印象に残ったアマチュア1組に、合格不合格関係なく「ナイスアマチュア賞」を、すべての予選を通じて最高得点を獲得したアマチュアには「ベストアマチュア賞」が贈呈される。そして今年も優勝賞金は1000万円。日本一の漫才師という称号を賭け、熱き戦いの幕が上がる。
『M-1グランプリ2022』開催会見LIVE配信の司会を務めるのは麒麟・川島明とヒロド歩美ABCテレビアナウンサー。昨年の決勝VTRが流れると、川島は「プレイバックを観るだけでウルッとくる」「やっぱり夢がありますね、『M-1』ドリームは」とコメントし、「超多忙なあの方々をお呼びしましょう」と、昨年の王者・錦鯉を呼び込んだ。
錦鯉・長谷川雅紀が「こーんにーちわー!」を叫ぶと、渡辺隆が「うるせーなー」と長谷川の頭をペシッ、この半年ですっかりおなじみとなったこのやりとりに会場からは温かい拍手と笑いが送られる。「あっという間という言葉がふさわしい」と改めてこの半年を振り返った長谷川。多忙かつおじさんゆえ、常に体調を周囲に心配されているそうで、渡辺は「なんなら忙しくてお酒の量が減ったので、血圧の薬がちょっと軽くなりました」と報告した。それでも睡眠時間は少ないながら、「50歳まで仕事がなくて、これまで寝過ぎていたので、これから帳尻が合うのかな」という長谷川の落ち着いた発言に、川島は「ワインのような人生ですね」と笑っていた。
昨年のファイナリストたちの仕上がり具合は?
つづいて、今年の『M-1グランプリ』1回戦が免除される昨年のファイナリスト、オズワルド、インディアンス、真空ジェシカ、モグライダーが登場。昨年準優勝となったオズワルドはふたりそろって「2本目の漫才の記憶がない」とキッパリ。錦鯉に対して「マジで許せないです」と伊藤俊介が嫉妬したり、畠中悠は「おもしろそうな後輩を見つけたら、よくないアドバイスをしている」と明かすなど、優勝できなかった悔しさをにじませる。
さらに、今年の仕上がりを聞かれると「お話にならない」(伊藤)とまだまだエンジンがかかってない様子ながら、「追い込まれての我々ですから」と余裕を見せていた。3年連続決勝戦進出のインディアンスは、きむが「『M-1』の戦い方がわかってきた」「オズワルドと違って仕上がりまくってるので今年は必ず優勝できるんじゃないかと」とビッグマウスを連発。しかし、伊藤からネットニュースで話題となっているAマッソ村上愛との大ゲンカをネタにされると、「ちゃんと『M-1』で戦おうと思います」と大人しくなってしまう。
昨年初の決勝戦進出となった真空ジェシカは、紹介されるや否や川北茂澄が「真空ジェシカじゃないです」と言い出し会場内がおかしな空気に。そんな相方にガクは「『M-1』きっかけで仕事をたくさんいただいたが、やるたびに1ポイントずつ下げている。今年優勝して僕らを扱わざるを得ないようにしたい」と意気込みを語った。
同じく昨年初めて決勝戦に進出したモグライダーは、ともしげの結婚を会場全体で祝福。新婚生活について聞かれると「彼女も毎日笑顔で楽しい」とノロけ、相方・芝大輔も「奥さんが毎日占いで調べたラッキーカラーの服を着てくる」とラブラブぶりを暴露。今年は妻にトロフィーを持って帰るためにも「優勝します!」と力強く宣言した。
活躍が期待されるニューウェーブ
後半は、初の決勝進出を目指す注目コンビ4組が登場。昨年、敗者復活戦で国民投票2位と大躍進した男性ブランコは、初めての記者会見に緊張気味。ボケが大いにスベり窮地に立たされると、すかさずコウテイ・九条ジョーが出てきてピストルを撃つボケでその場を制圧。川島は「気をつけてください、スベッたら撃たれますよ」とつづく芸人たちに注意を促した。
そのコウテイは昨年、下田真生がコロナに感染してしまい3回戦を棄権。そのことを九条から責められたことを根に持っている下田に対して、九条はそのことをきっかけに先人たちの言葉を吸収できたと明かし、“一番刺さった先人の言葉”として、ティモンディ高岸宏行の「やればできる!」を大声で紹介していた。
昨年結成2年で準決勝進出した女性コンビ・ヨネダ2000は、誠が愛の陰に隠れてなかなか出てこなかったり、愛が自身の“800円T(シャツ)”のことばかり気にしたりと、若手とは思えないマイペースぶりを発揮。ダウンタウンのことを“松浜コンビ”とバドミントンのコンビのように言うボケには、川島ら先輩芸人たちも舌を巻いていた。
マユリカには川島から「芸人仲間の間でマユリカがすごいと評判」とうれしい言葉が。しかし中谷祐太にはそれどころではない心配事が。なんと最近ラジオで母親のことをイジったことがバレて、絶縁されてしまったそう。実家からどんどん荷物が送られてくるという緊急事態に、「絶対に決勝に行って復縁したい」と切望すると、川島の「マザーワングランプリ」という言葉に会場は大いに沸いた。
会見後に行われた記者との質疑応答では、錦鯉から「優勝したら何もかも手に入って人生が変わったので、皆さんも目指したほうがいいんじゃない?」(長谷川)、「マジで若いうちに売れたほうがいいと思う。売れてお笑い界を盛り上げてください」(渡辺)と改めて激励の言葉が。
中谷は再び母親に向けて「優勝できたらそっくりそのまま500万渡すので実家に帰らせてください!」と呼びかけた。また、モグライダーは決勝ネタにしていた美川憲一から、今では服をあげると言われたり、ともしげの結婚式2次会で「歌う」という言葉をもらえるようになったと告白。最近では布袋寅泰のネタをテレビで披露したあと、本人のSNSで「モグライダー、おもしろいね」という反応があり、「まだキレてる可能性もあるので確かめたい」と語った。
<司会>
川島明(麒麟)
ヒロド歩美(ABCテレビアナウンサー)
<ゲスト>
『M-1グランプリ2021』王者・錦鯉
インディアンス、オズワルド、コウテイ、真空ジェシカ、男性ブランコ、マユリカ、モグライダー、ヨネダ2000(50音順)
【関連】『M-1グランプリ2021』終了後、最もニュースになったのは錦鯉!決勝前から注目を集めていたのは……?
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