今気になる“僕を作ってゆく”5選
台風クラブ『初期の台風クラブ』
去年くらいからずっと言ってますけど、京都の最高のバンドです。『エス・オー・エス』のころからスカートを知っててくれたというのもうれしかった。音楽に対して彼らは僕と似たような考え方はしてると思うんです。
カーネーション『Suburban Baroque』
ずっと大好きなバンドですけど、今年出た新譜が本当によかった。直枝(政広)さんが自分の年齢を認めて、枯れるということを肯定したというか、その姿勢がすごくかっこよく見えました。〈未来なんてどうにでもなるから〉という歌詞を「VIVRE」という曲で聴いたときは、崩れ落ちるような気持ちになるほど感動しました。自分が同じ土俵で張り合えるなんて言えないくらいすばらしかったし、がんばろうと素直に思いました。
衿沢世衣子『うちのクラスの女子がヤバい』
衿沢さんはずっと作品を追ってるマンガ家さんですけど、ここ最近の作品がまたすごくよくて。衿沢さんのマンガを読んでるとコマ割りがいいなって本当に思います。昔、「マンガのコマ割りみたいにコードチェンジをしたい」と言ったことがあるんですけど、まさに衿沢さんの作品がそれなんです。まだ面識はなくて、Twitterを相互フォローしてるくらいなんですけど、いつかお会いしてみたいですね。そういうマンガ家さんがいっぱいいます。石黒正数さん、高野文子さん、木村紺さん、岩本ナオさん、あと小原愼司さん……。よく「“澤部渡が好きなマンガ家と会う”みたいな連載を見たい!」と言ってもらえるので、それが本当に実現したらいいなあ!
Aマッソ
最近、自分でもお笑いのライブをよく見に行くようになったんです。ワタナベエンターテインメントのAマッソという女性コンビがとにかく衝撃的でした。YouTubeで検索したら単独ライブの幕間で流れる映像があったんですけど、それがどれも最高で(笑)。もともとお笑いは好きだったんですけど、マスなスケールの外で好き勝手にやってる人たちに目がいくようになって、そこがおもしろくなりました。まさかライブに足を運ぶほどまでになるとは自分でも思ってなかった。
辛いもの
僕、辛いものが最近食べられるようになったんですよ! 2年くらい前に入院した後で、イエママのインストアライブで金剛地さんと共演して、そのまま池袋の中華料理屋に連れていってもらって。そこで「辛いけどうまい」ってすすめてもらった麻婆豆腐が死ぬほど辛かった! でも、めちゃくちゃうまくて(笑)。そのときようやく辛いはうまい、ってわかったんです。最近カレーのおいしさもわかるようになりました。でも、だからといって音楽性が変わることはないと思います。もし、その程度で変わるような音楽性だったらどうしよう?(笑)
■スカート澤部渡を形作ったカルチャー【後編】「過去/未来で僕を作るもの」につづく
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スカート RELEASE&LIVE INFORMATION
<RELEASE INFO>
Double A Side Single
『駆ける/標識の影・鉄塔の影』
発売日:3月18日
価格:1,200円+税<LIVE INFO>
『スカート10周年記念公演 “真説・月光密造の夜”』
日時:2020年4月11日(土)
会場:東京・日本橋三井ホール
時間:17時開場 18時開演関連リンク