松本穂香が綴る食へのラブレター「サツマイモの存在が好き」

2020.1.15
松本穂香 コラム 転載

文=松本穂香


ドラマ『この世界の片隅に』(2018年)や映画『わたしは光をにぎっている』(2019年)で主演を務め、2020年にも2本の主演映画が控えている女優・松本穂香。

彼女が2017年に「食に対する愛と思い出」を綴ったエッセイをウェブで初公開。女優としての多忙な毎日を送る中でも、愛してやまない「食べ物」とは?

※この記事は『クイック・ジャパン』vol.134(2017年10月発売)に掲載されたコラムを転載したものです


食べ物の記憶だけはよみがえる

私が今大切にしていることは“好き”なことです。音楽を聴いたり、身体を動かしたり、好きはたくさんあるけど、なかでも一番好きなのは“食べること” 。美味しいものを食べてるときは嫌なことも忘れちゃうぐらい、幸せな気持ちで満たされます。今、食べることだけが楽しみ(それはそれで問題かもとここ最近思う)。

私は基本的に昔の記憶が曖昧で、印象に残っていること以外は頭からこぼれ落ちていきます。病気とかじゃなく、ただボーッとしている性格のせいです。だけど、食べ物に関することだけは割としっかり覚えていて、今思い起こしてみても、いろんな食べ物の記憶がよみがえります。

例えば、幼稚園のころ回転寿司でサーモンオンリーでよく気持ち悪くなったなぁ……BBQのとき川に焼きおにぎり落っことして大号泣したなぁ……風邪のとき大好物のカレーを目の前にしても食欲が湧かなかったことにすごいショック受けたなぁ……ビオフェルミン大好きでバックバク食べてたなぁ……。

食いしん坊な思い出ばかりです。今もそれは変わりません。時が経っても、大人になっても、人ってそんなに変わらないんだなぁってそれってなんか面白い。

20歳の今、私が一番好きな食べ物はサツマイモです。干し芋、焼き芋、ふかし芋、サツマイモ味のお菓子、サツマイモに関係してればなんだってテンション上がります。もはやサツマイモの味が好きなのか、サツマイモの存在が好きなのかわかりません。でも好きは好き!

特に、スーパーの入口とかで売ってる焼き芋。でも、おばあさんがやってる八百屋さんの焼き芋も大好き。冬から売りはじめて、季節が春に移り変わって、もう暑くなってきたかなぁの時期まで頑張って売ってる感じがいいです(伝わりますかね)。

玉子焼き、フレンチトースト、生春巻き

サツマイモは永遠の不動の1位ですが、それとは別に最近の私の胃袋を掴んで離さない食べ物があります。それは、玉子焼き。昔はだし巻き派でしたが、今は甘めの玉子焼きが大好き(味覚が変わるっていうのも、改めて考えると不思議)。甘くてプルプルツヤツヤの厚焼き玉子以上に幸せな食べ物ってあるのかな、ないですよねっ。なかでもお寿司の玉子焼きが大好き。でも、好きな寿司ネタを聞かれたとき、なんだか恥ずかしくて言えない。つぶ貝とか言いたい。

そしてもうひとつハマっているのが、フレンチトースト。これは、私が出演していた『ひよっこ』(NHK「連続テレビ小説」/2017年)の劇中で食べるシーンがありまして、そこからハマってしまいました。最近はプルプルのプリンみたいなフレンチトーストが流行ってるらしいですが、私は食感がしっかりめのフレンチトーストが好きです。卵と砂糖と牛乳に浸された甘いパン!サクフワ!みたいなフレンチトーストが。

究極のフレンチトーストに出会ってみたい。でももしかしたら、家で作るフレンチトーストが一番美味しいのかも。でも、私が作るとなぜか必ず黒焦げになるので作りません。

そしてそして! 次にハマってるのが生春巻き。はい、ここにきて卵を裏切りました。タマゴ最強だなぁって思ってたけど、ライスペーパーもすごい。生春巻きって、いくら食べても許される気がする。野菜がたくさん入ってるから、ヘルシーっぽいしオシャレっぽい。

生春巻きは作るのも食べるのも好き

けど、生春巻きって巻くのがめんどくさいし難しい。ぬるま湯にちょっと浸しすぎちゃっただけで巻きにくくなっちゃうし、ちょっと具材を多めに入れるとうまく巻けなくてグチャっとする。でもそんなこと思ってても普段は言わない。なんたって私は生春巻きが好きなんだから。過程じゃない。

私は食べることが大好きです。美味しく食べるために日々頑張ってます。働かざるもの食うべからず!!!

セロリとパクチーとレバーが苦手。


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松本穂香

(まつもと・ほのか)1997年2月5日生まれ。大阪府出身。 2015年、主演短編映画でデビュー。その後、出演したNHK連続テレビ小説『ひよっこ』の青天目澄子役の好演が話題になる。映画『恋は雨上がりのように』、『あの頃、君を追いかけた』などの映画に出演したほか、日曜劇場『この世界の片隅に』(TBS)、..

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