新海誠の3年ぶりの新作『すずめの戸締まり』は、11月11日の公開以来、『君の名は。』『天気の子』の興行記録を塗り替える勢いで大ヒット上映中。アニメ評論家・藤津亮太は、東日本大震災を描く文芸の系譜の中で考察、『すずめの戸締まり』を震災文学として位置づける(ネタバレを含みます)。 ありきたりな発想を裏切る『すずめの戸締まり』 アニメではしばしば「そこにいない人の声が聞こえる」というシーンが描かれる。「不在者の声」が聞こえる(ような気がする)というのは、フィクションにおけるひとつのロマンといっていい。
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