『野球場でいただきます』が描く球場グルメと球団カラー
「球場飯」や「スタジアムグルメ」といえば、Jリーグならば『ぺろり!スタグル旅』(能田達規/ヒーローズコミックス)、プロ野球ならば『球場三食』(渡辺保裕/講談社)と、定期的にヒットマンガが生まれる領域でもある。
その最新版として注目したいのが、『野球場でいただきます』(出内テツオ/KADOKAWA)。プロ野球開幕を先取るように今月4日に第1巻が発売された。

第1巻では「ZOZOマリンスタジアム」「メットライフドーム」「明治神宮野球場」「リモート観戦」「東京ドーム」「ファイターズ鎌ケ谷スタジアム」「横浜スタジアム」の関東近郊7つのシチュエーションで楽しむ球場グルメを紹介。それぞれの球場グルメをフィルターに、各球団のファンサービスや球団カラー、そしてファンの「スポーツ観戦に向き合うスタンス」が丁寧に描かれていく。
この作品の、そして球場グルメの魅力については、第1話での次のモノローグが端的に表現しているので引用したい。
《野球の雰囲気ってすごいんだ 浮き立つようなワクワク感 周りにはハメを外した大人たち 美人の売り子さんから買うビール 値段はご愛嬌…… この野球場特有の雰囲気が大好きだ 社会の重圧から解放されて自由になれた気がする》
2巻以降、関東圏以外の球場でどんなドラマと球場飯を描いてくれるのか、楽しみで仕方がない。
スタジアムグルメで応援
もちろん、まだまだコロナが心配でスポーツ観戦なんて……という人もいるだろう。だが、開放感があって入場制限も徹底している球場やスタジアムでの食事は、三密回避をしながらも楽しめるエンタメとして貴重な場だ。
欧米に比べ、日本のスポーツは放映権料による収益が低く(欧米が異常に高過ぎる、ともいえるが)、その分をこれまでは入場料収入や物販・飲食での収益で賄ってきた。むしろそれは健全な収益構造だったはずが、コロナ禍においては欧米以上にスポーツ界が置かれた状況は厳しい。
その意味からも、少しずつでも“通常運営”に戻れるように、まだまだ「ブルーオーシャン」としての可能性が残るスタジアムグルメにはますます注目していきたい。
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