BALLISTIK BOYZ「夢が叶ったとき、ファンの方が一緒じゃないと意味がない」世界を見据える7人の次のステージ

2023.10.4
BALLISTIK BOYZ

文=ふくだりょうこ 撮影=長野竜成 編集=梅山織愛


2019年5月にアルバム『BALLISTIK BOYZ』でメジャーデビューしたボーイズグループ・BALLISTIK BOYZ(バリスティック・ボーイズ)。デビュー直後から東アジア各国でライブを開催、さらに2022年8月より半年間、タイに活動拠点を移して「武者修行」を行うなど国内に留まらず、海外展開を視野に入れ活動している。

そんな彼らは、今年4月より約2年ぶりとなる日本全国単独ツアー『BALLISTIK BOYZ LIVE TOUR 2023 “N.E.X.T.”』を開催。海外での経験でさらに磨きをかけたパフォーマンスを日本ファンに届けた。

今回のツアーでは改めて、日本で応援してくれているファンとの絆を感じたと語る7人。ファンへの思い、そしてそんなファンとともに目指す“BALLISTIK BOYZ”のこれからを聞いた。

BALLISTIK BOYZ
日髙竜太、加納嘉将、海沼流星、深堀未来、奥田力也、松井利樹、砂田将宏による7人組ダンス&ボーカルグループ。EXILE TRIBEとしては初のメンバー全員がマイクを持ち、ダンス、ボーカル、ラップを披露するグループ。全員アクロバットができるという身体能力を備えている。さらに、英語、ポルトガル語、中国語を話せるメンバーが在籍。日本に留まらず海外でも活動を行っている。

日本へ持ち帰ってきたもの

──タイでの「武者修行」を経て、日本では2年ぶりとなるツアー『N.E.X.T.』を今年の4月から6月にかけて開催されましたが、どんなライブになりましたか。

深堀未来(以下、深堀) スタッフのみなさんももちろんですけど、7人みんなでたくさん話し合って、僕たちで作り上げてきたといってもいいぐらいのライブでした。だから、ファンのみなさんにも僕たち7人の想いが伝わったと思います。ファイナルを迎えたときはとても感動しましたし、今後の僕たちの活動にとって意味のあるライブにもなりました。

──ライブの作り方で「武者修行」前と変わった部分はありますか?

深堀 特に大きくはないんですけど、タイでの活動期間で作った楽曲もパフォーマンスできたんですよね。自分たちがタイでうまくいかなかったり、悔しかったり、いろんな想いが詰め込まれた曲も何曲かあって。パフォーマンスするだけではなく、7人一人ひとりの想いが詰まったライブ内容だったので、ファンのみなさんからも「よかった」と言ってもらえました。

BALLISTIK BOYZ
深堀未来(ふかほり・みく/1999年7月1日生まれ、東京都出身)

海沼流星(以下、海沼) 2年ぶりのツアー、ということも大きいんですけど、そもそも国内で声が出せるライブはそのとき、まだ少なかったと思うんです。正直、自分たちのファンの方だったり、日本の国民性はどちらかというと声を出すタイプではないと思うんですよね。長い期間、声を出していないとなるとなおさらなので、そこは僕たちも気を遣った部分がありました。結果的には初日からすごく盛り上がってくださって、自分たちが想像していた以上にファンのみなさんが返してくださったな、と思います。

──タイで行っていたライブでは声出しはOKだったんでしょうか?

海沼 僕たちがタイに行っていたときは普通に声出しをしていたので、僕たちの中では当たり前だったんですよ。だけどそれが当たり前だと思っているままだと、日本ではうまくいかないので、メンバーとしっかり話し合いました。タイでファンの方が一緒に歌ってくれた楽曲を持ち帰って、日本のファンの方も歌ってくれたらうれしいよね、って。それをどう伝えるかとか、どう盛り上げていくかは自分たちにかかっていたんですけど、ツアーでよりファンの方と団結して絆を深められたのはいい経験というか、素敵な時間になりました。

──タイでのパフォーマンスを経験して、これまでの楽曲に対して新解釈じゃないですけど、捉え方が変わった点もありますか。

海沼 そうですね。「VIVA LA EVOLUCION」とか。

砂田将宏(以下、砂田) 向こうでは特に反響があったね。

海沼 『BATTLE OF TOKYO』のコンセプトに沿って作られた楽曲なんですけど、ちょっとラテンっぽい曲調なので、海外の方は特に好きなんじゃないか、と思っていました。実際に現地でパフォーマンスしてみたら、ファンの方も一緒に歌ってくれたんです。「VIVA LA EVOLUCION」含めて、自分たちが思っていた以上に反響をいただけた曲はたくさんありましたね。

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海沼流星(かいぬま・りゅうせい/1999年6月19日生まれ、神奈川県出身)

──少しお話にも出ていましたが、日本に戻ってこられて、日本のファンのみなさんにはどういう想いを抱かれましたか?

砂田 本当は僕らがエンタテインメントを与えている側のはずなのに、僕らのほうが多くもらっているように思うぐらい、ファンのみなさんのパワーや想いを感じましたね。このみなさんとだったら、絶対に夢を叶えられそうだな、ということを改めて強く感じられました。MCでも言っていたんですけど、「僕らの夢はみなさんの夢になってほしいし、みなさんの夢も僕らの夢だと思っているので、これからもその夢を共有し合って、みんなでより強く夢を持っていきましょう」と。久しぶりにツアーをやって、より絆が強くなったといいますか、本当に幸せ者だな、ということは改めて感じましたね。

深堀 待ってくださっていた日本の方々には感謝でいっぱいでしたし、そのぶんツアーを通していいものを届けたいな、という気持ちがより高まったので、これからもそういう情熱をお互いに高めて、それぞれのかたちで愛を交換していければな、と思っています。

加納嘉将(以下、加納) ファンの方からも単独ツアーをやってほしいという声が多かったなかで実現でき、自分たちで作り込んでいくツアーでもあったので、自分たちがクリエイティブしていったものを喜んでもらえたのかな、と思います。タイでの経験を経てツアーを回って、距離感がすごく縮まったな、と感じています。

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加納嘉将(かのう・よしゆき/1996年9月10日生まれ、宮城県出身)

新曲で感じた新たな手応え

──10月4日にシングルとしてリリースされた「All I Ever Wanted feat. GULF KANAWUT」はどのような作品になっていますか。

奥田力也(以下、奥田) 「夢を叶えた先にあなたがいないと意味がない」というメッセージが込められているんですけど、「あなた」は僕らでいうファンのみなさんのこと。夢を追いかけていくなかで、僕らの夢が叶ったときに、みなさんがそこにいないと意味がないということをこの曲を通してファンのみなさんに伝えたいな、と思っています。

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奥田力也(おくだ・りきや/1999年10月12日生まれ、大阪府出身)

──公開から2週間でMVの再生回数は600万回に迫る勢いです(現在、700万再生超え)。楽曲の手応えとしてはいかがですか。

砂田 やっぱりコラボ相手のガルフ(GULF KANAWUT)さんが影響力も含めてすごい方だな、とリリースをして改めて強く感じました。前回のTRINITYとのコラボ曲「Drop Dead feat.TRINITY」のときとは、また違う広まり方をしていると思います。

──ガルフさんとのやりとりで印象的なことはありますか?

海沼 コラボする前に、僕と竜太くんで一度ガルフさんにお会いしていまして。タイの俳優の方々が日本でファンイベントを行ったときに、ガルフさんも観に来られていて、その舞台裏で紹介していただいたかたちだったんですけど、タイに行ってからいろんな経緯があってコラボすることになって。個人的にはクールな印象だったんですけど、話してみたら、すごく気さくで明るい方だなと。MV撮影でもメンバー全員に話しかけてたよね。

日髙竜太(以下、日髙) うん、本当にいい方だった。

海沼 ガルフさんもみんなと一緒になって「何食べた?」とか「覚えたタイ語はある?」とか。プライベートの話もけっこうしましたね。

松井利樹(以下、松井) それに、今回のガルフさんとのコラボはスタジオだけ用意してもらって、全員で聴きながらそれぞれアドバイスをして、ほぼ自分たちでレコ―ディングしました。今まで日本では、遊び以外で自分たちで作品にするということはほとんどやってきていなかったので、新鮮でしたね。

日本からアジア、世界へ。グループが目指すもの

──海外での公演や日本でのツアーを経て、個人としての目標を教えてください。

松井 僕、泳げなくて。

一同 (笑)。

松井 タイに行って、みんなに教えてもらって急に泳げるようになったんです。

砂田 すごいよね。

海沼 この前、惜しかったよ。あとちょっと。

──今、何メートル泳げるんですか?

松井 20メートルです。

砂田 あと5メートル(笑)。

松井 なので、25メートル泳ぎます! がんばります(笑)! と、個人的な目標は……自分の好きなことでグループに貢献できるような人でいたいな、ということは常に考えていて。音楽に関してもそうだし、ファッションやデザインとか、そういうことも好きだからこそ、極めて、グループの力になれればなと思います。

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松井利樹(まつい・りき/2000年3月26日生まれ、福岡県出身)

深堀 個人的な目標……。プロ野球選手になることです!

日髙 ちょっと遅いな!(笑)

深堀 じゃあやめときます(笑)! 今年になって、曲を作ったり、今回の場合もリミックスをしているので、プロデュース業をもっと極めていいプロデューサーになれれば、と思っています。

日髙 今、27歳で、30歳になったときに自分がどうなっていたいかを最近考えることが多くて。そのためにとにかく全部逆算してやらないといけないな、と思っているんです。歌だけじゃなくて、ラジオも好きだし、バラエティー、洋服、音楽などいろんなことが好きなので、自分なりの携わり方で、20代のうちにいろんなことにチャレンジしていければ。グループ第一ですけど、30歳になったときの自分が想像できているので、そのために動いていきたいなと思います。

BALLISTIK BOYZ
日髙竜太(ひだか・りゅうた/1996年1月11日生まれ、宮崎県出身)

加納 グループとしては音楽を評価されるグループでありたいなと、思います。本当にいろんな曲に挑戦してみたいですね。ジャンルを問わず、それがこの7人で表現するとどうなるのかな、って。そういう曲集めじゃないですけど、何かできたらいいな、と思います。

奥田 僕も個人的にやりたいことはたくさんあるので。もちろん音楽は一番考えていますし、自分たちBALLISTIK BOYZが国内だけじゃなく世界で活躍できることを一番に考えて動きたいなと思っています。そのために個人的にやっている趣味だったりも、仕事につなげられたらいいですね。ひとつのことだけではなくて、いろんなことを自分の将来のためにやりたいと思っています。作詞や作曲はもうすでにやらせていただいているのですが、今後も積極的に自分たちで音楽を作ることに挑戦していきたいです。

海沼 グループとしてライブが一番の強みなんですけど、個人として自分の一番の強みはなんだろうって考えても、同じくライブだなと思っています。そこは引き続きいろんなステージに立たせてもらうなかで一つひとつを大切にしながら、自分の中に培ったものを、そのときそのときで表現しながら成長していけたらな、という考えはありますね。引き続き、常にチャレンジ精神全開でがんばりたいと思います。

砂田 俳優業ではハリウッドにいつかチャレンジしたい夢があるので、そこに向けて準備を引き続きしたいな、と思っています。僕はそういったかたちでグループに貢献していきたいです。

──最後にグループとして、今後の目標をお願いします。

松井 アリーナツアーです。

砂田 日本ではそうですね。

日髙 あと一歩って感じですかね。

──日本では、ということは世界でも?

日髙 もちろん。

砂田 タイでイベントやライブを成功させられたので、もっと違う国、エリアでもできるようにしていきたいです。いつかワールドツアーとして、自分たちのツアーをまずはアジアでやりたいと思ってます。

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砂田将宏(すなだ・まさひろ/2000年5月17日生まれ、大阪府出身)

10月27日発売の『クイック・ジャパン』vol.168でもBALLISTIK BOYZのインタビューを掲載。写真も含め、WEBとは別バージョンの内容となっています!

『クイック・ジャパン』vol.168はAmazon、楽天ブックスで予約受付中。表紙デザインやコンテンツ詳細は後日公開予定。

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  • 『All I Ever Wanted feat. GULF KANAWUT』

    『All I Ever Wanted feat. GULF KANAWUT』

    2023年10月4日(水)発売

    【商品形態】
    CD+フォトブック
    品番:RZCD-77821
    価格:4,400円(税込)
    ※初回受注限定盤

    CD+DVD
    品番:RZCD-77822/B
    価格:2,500円(税込)

    CD ONLY
    品番:RZCD-77823
    価格:1,500円(税込)

    CD+DVD
    品番:RZC1-77824/B
    価格:5,500円(税込)
    ※LDHオフィシャルショップ限定盤

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    品番:RZC1-77825/B
    価格:5,500円(税込)
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ふくだりょうこ

ライター。大阪府出身。大学卒業後、フリーランスとして活動。お酒と小説が好き。

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