神保町よしもと漫才劇場に所属するお笑い芸人に自身の“出囃子”について聞く連載「大舞台で響かせたい」。今回は金魚番長が登場。
今年、初開催された『UNDER5 AWARD 2023』で優勝したふたり。名前にかけて選んだという出囃子の話から、『UNDER5』後の変化を聞いた。
金魚番長
箕輪智征(みのわ・ともゆき/1994年9月12日生まれ、東京都出身)、古市勇介(ふるいち・ゆうすけ/1994年4月15日生まれ、東京都出身)によるコンビ。NSC東京校24期出身で、『NSC卒業ライブ』にて優勝。2023年に初開催された芸歴5年目以内の若手芸人を対象とした賞レース『UNDER5 AWARD 2023』で初代王者に。
目次
金魚番長の出囃子 ORANGE RANGE「おしゃれ番長 feat.ソイソース」
──この曲を選んだ理由はやはり“番長”が名前にあるからですか?
古市勇介(以下、古市) そうですね、でも曲の感じもポップで明るくて、テンション上がる感じなのでいいなと思ってました。僕らに合うのかなって。
──どちらが提案されたんですか。
古市 僕ですね。出囃子が使える前から同期とかと「出囃子使えるようになったら何にする?」とか話してたんですけど、そのときからこれがいいなって言ってました。曲の雰囲気もめっちゃちょうどよくて。
──箕輪さんは使いたい曲なかったんですか。
箕輪智征(以下、箕輪) 僕は特にこだわりはなかったんで、なんでもいいかなと。でも実際、劇場で流れたときに出やすい感じはあります。「バ~ンチョ~ウ」で出られるんで、勢いつきますよね。
──おふたりは普段、どういう曲を聴かれるんですか。
箕輪 僕はアジカン(ASIAN KUNG-FU GENERATION)とか羊文学とか好きです。基本的に作業しながらとか聴くので、癒やし系の曲が多いですね。
古市 そんなに普段、音楽聴くことがないんですけど、サザン(オールスターズ)とクイーンはめっちゃ好きです。僕、音楽聴きながらほかのことできなくて。だから、音楽を聴くためには音楽を聴くための時間が必要になっちゃうんですよ。だからあんまり聴けなくて。
箕輪 (笑)。でも確かにネタ合わせ中とか、めっちゃ詰まってるのに、流れてるBGMのリズムに合わせて足をトントンし出したりするんで腹立ちますね。こいつネタに集中してないじゃんと思って。
古市 そういうときはもう聴いちゃってるんですよね。ウォークマンを買ったときも聴きながら歩けなかったですもん。
箕輪 ウォークマンなのに?
古市 そう。歩くことと音楽聴くことが一緒にできなくて、座って聴いてました。
──ふたつのことを同時にするのが苦手なんですか。
古市 そうですね。MAX1個です。
箕輪 1個でMAXって言うな(笑)。
『UNDER5』優勝でバイト卒業か!?
──金魚番長さんといえば、先日の『UNDER5』優勝。決勝から約3週間ほど経ちましたが、反響はいかがですか?
古市 特に芸人さんには、よく言ってもらえますね。
箕輪 劇場の先輩とかがもっと上の人と仕事で会ったときに「『金魚番長よかった』って言ってたよ」とか言ってくれます。
──これまでとは違うお仕事も増えましたか。
古市 そうですね。『UNDER5』の副賞でお菓子やお米などいろいろもらって、その動画を撮ったんですけど、それは難しかったです。協賛の方もいたので、ヘタなことできないなと……。
箕輪 動画でおにぎり作ったんですよ。だけど変にボケて、ご飯で遊んでるって思われたらダメじゃないですか。だから難しかったですね。今後もそういう仕事があると思うので、気をつけないとなって思いました。
──今年の『UNDER5』が金魚番長さんを含め、24期の皆さん最初で最後の挑戦となりましたが、優勝について同期の方の反応はいかがでしたか。
古市 狛犬のラジオでは「金魚番長大先生!」って言ってましたね。7月の『Jimbochoグランプリ』でも優勝させてもらったんで、「逆らいません」って言ってました(笑)。
箕輪 狛犬のふたりとかNSCのときからずっとおもしろかったのに、なかなかつづくコンビが組めなかったんですよ。今回一緒に決勝に残ったイチゴとかも。だから、これまでは同期でライバル的なポジションのコンビがいなかったんですけど、イチゴや狛犬が組んで、他事務所からゼロカランも入ってきたりして。まわりの同期も結果を残し始めたんで、やっと今、みんなで切磋琢磨できる感じになってきたんです。だから、今回は僕らが結果を出したんですけど、ほかのコンビはそれを見て『M-1(グランプリ)』ですごいネタ持ってくるだろうし。だからといって、僕らも負けてられないので。
古市 僕ら、去年は思わぬところで落ちてしまったんですよ。だから今年はよけいにやってやりたいって気持ちです。最低限、準々決勝は突破したいですね。
──まわりに切磋琢磨できる存在がいるのは、大きいですね。ご自身のラジオで、古市さんは「7月はバイト入れない!」と宣言されていましたが、バイトは卒業できそうですか?
古市 とりあえず7月はシフト出さなかったです! 籍は置いてるんですけど。
箕輪 バイトのみんなもいなくなって喜ぶね。
古市 なんでよ。めっちゃ好かれてるって。
箕輪 (笑)。だってお前だけでゴキブリの退治とかさせられてるんでしょ。
古市 やらされてるけど……。まあ、嫌われてるの!
──でも、バイト先でも『UNDER5』優勝は話題になったんじゃないでしょうか。
古市 バイト先にも取材に来たことがあったので、知ってはくれてると思います。なんか優勝したんだなって。
箕輪 「サインください」とか言われるんじゃないの?
古市 それはないですね。
箕輪 じゃあ、話題になってないんじゃない?
古市 でも、動画は観てくれたみたいです。
箕輪 「写真撮ってください」とかは?
古市 だからないんだよ(笑)! そのバイト、芸人もいっぱいいるので、ほかの人とはあんましゃべってないんですよね……。
──とはいえ、バイト先の方も古市さんと話したいと思ってくれてるはずです! きっと! 箕輪さんもバイトはまだやってるんですか?
箕輪 僕は小学生の塾の警備員やってるんですけど、7月は1回入るか入らないかくらいです。夕方の仕事しかないので、時間的に厳しいんですよね。基本ひとり体制なので、シフトの連絡とかしてる人としか関わりないんですけど、その人は優勝したとき、「おめでとう」ってすぐ連絡くれました。
古市 えー!
箕輪 「仕事が増えると思うけど、こっちは代わりがいるから、そっちの仕事を優先してください」って言ってくれました。その人ずっと応援してくれてて。今までも急に仕事入っちゃったときとか、前日でも嫌な顔せず「休んでいいよ」って言ってくれてたんですよ。
古市 えー。めっちゃいいじゃん。
念願のマネージャーは自分たちよりも有名
──スケジュール的にもかなり変わりました?
古市 もともとライブには出てたんで、忙しかったは忙しかったんですけど、それ以外の仕事も増えました。丸一日休み探したら35日くらい連続でなかったです。
──なかなかハードですね。『UNDER5』後にマネージャーさんもついたそうですね。
箕輪 そうなんですよ! 本当にうれしいです!
古市 これはでかいっすよ! マジで、今までめんどくさかったんで。本当に。昨日、ついにマネージャーさんからグーグルカレンダーが共有されたんですけど、いっぱい見ちゃってますもん。「うわー、スケジュール入ってるー! うれしー」と思って。
──相当大きな出来事だったんですね。これまではどうしてたんですか?
古市 僕が全部やってました。箕輪はメールも返さないんですよ。だから僕が会社の方から来たメールを返して、送られてきたスケジュールを共有してました。仕事も増えてきて、もう自分でやるの限界だなと思ってたときだったので、本当に革命です。
箕輪 申し訳ないんですけど、そこは全部任せてました。そういうの全然できないんで。
古市 僕ら、マネージャーさんについてもらうチャンスは前にもあったんですよ。劇場の前のシステムで一番上になったらマネージャーがつくって言われてて。なのに、僕らがなった月からマネージャーさんつかなかったんですよ。
箕輪 言ってたことと違くない?って思いました。
古市 なんで、念願の!です。でも、知ってる? 桑子さん(金魚番長の新マネージャー)、俺らよりめっちゃフォロワー多いんだけど(笑)。
箕輪 それはしょうがないよ。有名な人なんだから。
古市 どうするよ。早く勝たないとやばいって(笑)。
桑子マネージャー ぼる塾さんとかヨネダ(2000)さんの写真載せてたからです(笑)。
古市 俺らも載せてもらってフォロワー増やさないと。しかも、桑子さんが僕らの担当になったこと、ナタリーの記事で知りましたもん。「出演料大特価セール」っていうのやってるんですけど、その記事に僕らの担当として桑子マネージャーの連絡先が載ってて。それで知りました。
桑子マネージャー 私もその記事で知りました(笑)。私、金魚番長の担当になったんだって。
箕輪 えー! やば。メールアドレスも載ってたのに。
──そんなことあるんですね(笑)。「出演料大特価セール」の効果はいかがですか?
古市 わかんないです(笑)。仕事がもらえるのはもちろんありがたいんですけど、いろんな人からイジられます。
箕輪 確かにツイッターで「金魚番長、大安売り!」みたいなの見たときは、なんか変だなとは思いましたね(笑)。何この企画とは思ったんですけど……でも、全然、なんでもやらせていただきたいです!
MCは嫌だけどアイドル番組のMCはやりたい
──今後、挑戦したい仕事はありますか?
箕輪 アイドル番組のMCが目標なんでしょ?
古市 やりたいですね、本当に。今でもコーナーライブとかでMCやらせてもらうことがたまにあるんですけど、そういうの全然できなくて。だからMCはあんまりやりたくないんですけど、アイドル番組のMCにはなりたいです。公式お兄ちゃん的な。
箕輪 無理だって(笑)。
──アイドルが好きなんですか?
古市 アイドルが好きなわけじゃないんですよ。嫌いとかでもないんですけど。あ、でも前、ももクロ(ももいろクローバーZ)めっちゃ好きでした。握手会とかも行ってたんで。
箕輪 前とか言うなよ。
古市 16、7くらいのときですね。『紅白歌合戦』(NHK)も出てないときだったんで、だいぶ早かったと思います。好きなアニメの主題歌をももクロがやってて、その曲きっかけでハマり出して。でも、人生でアイドルにハマったのはそのときだけですね。
──なるほど……。では、なぜアイドル番組がいいんですか。
古市 とにかくやりたいんですよね~。
箕輪 意味わかんないって(笑)。神保町のMCやりたくないんだろ。
古市 やりたくない!
箕輪 じゃあ、無理だよ。
──(笑)。アイドル番組こそ、MCスキルが必要そうですもんね。
古市 話を振るとか箕輪に任せます。結局、僕が目立っちゃうと思うんですけど。
箕輪 俺も無理だって(笑)。
──叶うといいですね(笑)。箕輪さんはやってみたい番組とかありますか?
箕輪 僕はロケとかめっちゃやりたいです。でも、街ブラだとやらかしちゃいそうなんで、『相席食堂』(朝日放送テレビ)とか『笑神様(は突然に…)』(日本テレビ)みたいなお笑い系の番組がいいです。体張るのとかも全然、やりたいです。
──まだロケの経験はないですか?
古市 そうですね。あ、でも一回、『笑神様』の最終予選には残りました。すごいメンバーの中になぜか僕らも残ってて。結局、落ちたんですけど。そういえば、そのとき結果の連絡くれたの桑子さんでしたよね?
桑子マネージャー ……覚えてないですね……。
古市 やばいって(笑)。
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