『THE FIRST』発のボーイズグループ「BE:FIRST」インタビュー「僕らにはSKY-HIさんが目指すものを叶える義務がある」

2021.9.3

“表現”について、考えていること

BE:FIRSTの7人は、『THE FIRST』パフォーマンス審査の時点でデビュー前とは思えないクリエイティビティを発揮してきた。ダンスや歌、ラップなど、表現をする上で大切にしていることとは。

SHUNTO 楽曲の気持ちを理解することです。歌詞のストーリー性や使われている音を意識して、理解した上で表現に落とし込むようにしています。

SOTA 合宿中も楽曲の世界観や歌詞の意味のすり合わせは、毎回どのチームでもやるようにしてました。パフォーマンス面でいうと、僕は「どういう演出をしたら、観ている人が沸くか」と考えることもあります。エンタテインメントとして、それはすごく大切なことだと思うので。

──仮に楽曲を理解できたとしても、それを表す手札を持っていないとパフォーマンスに昇華できないですよね。手持ちのカードを増やすために意識してることはありますか?

RYUHEI 人生経験ですね。

LEO え、それが14歳から出てくるの(笑)。

RYUHEI アーティストになるためにも、表現できることは増やしたくなるじゃないですか。だから、習い事やダンススクールの先生に、どうしたらいいか聞いたんです。そしたら、みんなが「人生経験を積んだら、自然といろんな感情が出る」って教えてくれて。

SOTA 確かに。「Shining One」で<あの日の自分の身勝手が 胸の中で光ってる 誇って行こう最高の未完成>ってフレーズを歌ったとき、ダンサーからアーティストへ転換して、ラッパーになりたてな自分を誇っていこうと思えた。自然と感情が乗った、というか。経験を積めば積むほど、どんな歌詞でも表現できるようになるのかもしれないね。

──自分の感情がリンクしないような楽曲のときは、どうするんですか?

LEO そういうときは、「もしこういう状況だったら」って架空の人生を本気で妄想します。見えないところまで設定を作り込んで、イメージを構築するというか。

RYOKI ふたりの話にもすごく共感できる一方、「勝手にそういう気持ちになってる」みたいなこともあるような気がしていて。というのも、今まで俳優として活動するなかで、大切な人を殺される役をやったことがあったんです。僕は大切な人を殺されたことがないですし、どんなに感情を想像しても想像し切れなかったんですけど、芝居が始まってその場面になったら、自然と感情が湧き出てきた。本当に起きたことじゃないのに、本物の感情がそこにあったんです。だから音楽も流れに任せて入り込んだら、自分の感情が出てきちゃうみたいなこともあると思うんです。最終審査での「Shining One」のパフォーマンスも、まさにそんな感覚でした。

BE:FIRST / Shining One -Music Video-

踏み切りの音すら“音楽”に聴こえる

彼らの話を聞いていると、『THE FIRST』でSKY-HIが常々口にしていた“音楽との距離の近さ”を強く意識していることが感じられた。あまりにもまっすぐな瞳を輝かせているので、大きな質問を投げかけてみた。

──みなさんにとって、“音楽”ってなんですか?

SOTA 定められないから、好きなのかもしれないです。

LEO SOTA、スゴイの言ったな(笑)。

SOTA 歌だけじゃないし、ダンスだけじゃないし、聴くだけじゃない。音楽のデカさに比べたら、ダンサーって小さいと感じたんです。だからこそ、表現者としてデカくなるために、僕はアーティストを志したいと思いました。

JUNON 僕にとって音楽は、生活ですね。生まれる前から父が母のお腹に歌っていたらしいし、生まれてからもずっと音楽を聴いて、歌ってきました。「音楽が好き」と意識するようになったのは中学生くらいですけど、それまでも当たり前に自分の中にあるものでした。“衣食住・音楽”みたいな感じかな(笑)。

MANATO 本当に日常だよね。洗濯物を取り込むときも、料理してるときも、トイレにいるときも、ずっと音楽を流している。考えてみると……誰かといないときは、ずっと音楽を聴いてるかもしれないです。

SOTA 俺なんて、コンビニのチャイムや踏切の音で踊るクセがあって。それで、まわりから真剣に心配されたことがあったよ(笑)。

MANATO わかる! 学校のチャイムやお母さんの包丁の音で踊っちゃうよね。

SOTA 「音楽じゃなくて音じゃん?」ってみんなが言っていても、俺らにとっては“音楽”なんだよね。

──本当に“音楽との距離が近い”のですね。では最後に、直近の目標を教えてください。

SHUNTO とりあえず、(『THE FIRST』のために自己負担した)社長のマイナス1億円を返すこと!

LEO それって、直近なの(笑)?

MANATO でも、最初にクリアしないといけないこと。まずは、マイナス1億円を0に戻す。

RYUHEI 1億円って……生涯で得られる財産くらい? 現実味がなさ過ぎて、まるで人生ゲーム(笑)。

SHUNTO 最初にして最大の敵感あるよね(笑)。

LEO 地道な戦いになるかもしれませんが、諦めずがんばっていきたいと思います!

SOTA SKY-HIさんはオーディションに参加した大勢のために1億円を出したけど、それを返せる資格を持っているのはBE:FIRSTの7人だけ。SKY-HIさんが掲げるものに惚れて集まったメンバーだからこそ、僕らにはSKY-HIさんが目指すものを叶える義務があると思っています。まずは、SKY-HIさんに「1億円かけてよかった」と思ってもらわないとね。

RYUHEI そして、今まで脱落していった参加者に「このオーディションを受けてよかった」と思ってほしい。合宿審査で落ちてしまった5人や最終審査で落ちてしまった3人には、特にそう願っています。「こんなすごいボーイズグループのオーディションの〇〇審査まで残った」と、誇りに思ってもらえるような存在になりたいですね。

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  • BE:FIRSTプレデビュー曲「Shining One」配信中

    2021年、約半年にわたって実施されたSKY-HI主催のオーディション『THE FIRST』から誕生した7人組ボーイズグループ「BE:FIRST」のプレデビュー曲。 オーディションの最終審査で課題曲として披露された「Shining One」を、BE:FIRSTのメンバーとなったSOTA、SHUNTO、MANATO、RYUHEI、JUNON、RYOKI、LEOの7人が新たに歌い直し、編曲も振り付けも「BE:FIRST バージョン」として新たに生まれ変わった。
    m-floの☆Taku Takahashiが手がけたトラックに、SKY-HIが彼らへ送ったメッセージが描写されたリリックが乗り、未来に向かって走り出すボーイズの輝きが詰まった珠玉のダンストラックだ。クオリティFIRST、クリエイティブFIRST、アーティシズムFIRSTという3つのFIRSTを掲げた『THE FIRST』だからこそ誕生し得た、音楽FIRSTな一曲である。

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