しまだあや「恥ずかしい」をやっつけちゃうと、大事にしていることまでやっつけちゃう

2021.3.6
しまだあやサムネ

noteに綴った「今週の日曜日、ユニクロで白T買って泣く」「小学1年生ぶりに、父の前で真っ裸になった話」などのエッセイが注目を集める作家のしまだあやに聞く。テーマは「恥ずかしさとどう向き合うか」。自分のことをエッセイに書いて世に出す真意とは? 奈良在住のしまだにZoomで、Eテレの番組でしまだと仕事をしたNHKエデュケーショナルプロデューサー藤江千紘も同席してのインタビュー。


「80歳になったら女優になるって決めてるんです」

——noteで書かれたエッセイが一気に話題になりましたが、それ以前からエッセイは書かれていたんでしょうか?

しまだ mixiで日記を書くくらいはありましたけど、人に読まれるためにエッセイを書くのは、実はnoteが初めてでした。

最初に書いたnote(「小学1年生ぶりに、父の前で真っ裸になった話」)も、noteに登録したその日に書いたもので。どっちかというと自分の日記に近い感じだったから、「こんなに読まれるなんて!」ってホントにびっくりしましたね。

しまだ「ダンスが上手だったら、踊って表現していた」
しまだ「最初に書いたnoteが、はじめてのエッセイです」

しまだあや(島田 彩)
1987年、大阪府生まれ。関西大学社会学部マスコミ学科卒業後、2010年から「HELLOlife」で教育・就活分野のソーシャルデザインに取り組む。2020年6月に独立し、エッセイをはじめとした作家活動を中心に、企画やMCなどにも携わる
(ページトップ写真撮影:納谷ロマン)

——何かを表現したい思いはあったわけですか。

しまだ 「表現したい欲」はずーっとあります。作ることが好きで、前職でもいろんな人の力を借りてました。まわりにはデザインしてくれるデザイナーさんがいて、WEBにしてくれるエンジニアさんがいて、営業してくれる営業さんがいて。

でも独立したら、私には「書く」しかできなかったんです。手元に残ったパソコンにはAdobeもWordもない、「メモ帳」しかなかったですし。

私がダンスが上手だったら、踊って表現していたと思います。でも踊れないから、書いて表現するしかなかった、って感じですね。

——お父さんの前でヌードになった話など、かなり赤裸々な内容もありますが、自分のことを書くことに抵抗はなかったですか?

しまだ 「どう思われるんだろう」という“気にしい”な部分はもちろんあって。でも、それより作品を作りたい、伝えたいという気持ちが大きいから、エッセイを書いているんだと思います。

……って、なんかすごいクリエイティブな感じに聞こえますけど(笑)。

あれです、自分がすごいブロッコリー嫌いだったとして、でも推しのキャラが「あ〜ん」ってブロッコリーを食べさせてくれるとなったら、「食べます!」ってなるじゃないですか。それに近いかもしれない。

単純に“気にしい”と“発信したい”を天秤にかけて、発信したい欲が高かっただけですね。

——お手本にしたり、影響を受けたりした書き手はいますか?

しまだ それがですね……。私、本があんまり読めないんですよ……。

しまだ「お芝居を観るのがすごい好きで」
しまだ「書く仕事をしている身なんですが、読書が苦手で……」

——そうなんですか!?

しまだ いや、さすがに読めないのはヤバいと思って、この半年間は活字を読むようにしてるんです! でもお手本にしている作家さんとかは、パッと思いつかなくて……。 

——構成がとても巧みで、すごく書き慣れている印象を受けましたが……。

しまだ うーん、あるとすれば、お芝居のおかげかなあ。わたし、お芝居を観るのがすごい好きで、劇団なら『「劇団子供鉅人」とか、「庭劇団ペニノ」とか、「ままごと」とか……。

演劇でも映画でも、自分がいいなと思うものって「最初の言葉が、最後にも出てくる」んです。皆さんが知ってそうな作品だと『タイタニック』も。おばあちゃんになったローズの「これは私の話です」という言葉から回想が始まり、最後もまた、おばあちゃんになったローズが「これが私の話です」と戻ってくる。

それを参考に、エッセイでも、最初と最後を同じにしていて。同じ言葉でも、読む前と読んだあとで印象がすごく変わるなあ、と。その振れ幅が大きければ大きいほど私は楽しくて。読んでいる人にも、自分の気持ちの変化をちょっとでも感じてもらえたらうれしいです。

——お芝居は、演じるほうに興味はありますか?

しまだ 実は、高校時代は演劇をやってました。でも、ほんとに下手で、何を演じても「しまだあや」になっちゃって(笑)、 全然ダメでしたね。

でも、いつか自分で台本を書いて、自分で演じたりしてみたいです。私、80歳になったら女優になるって決めているんですよ。

80歳までにどんな役が来ても「あ、それ経験あります」っていうような経験を積みまくって、女優もできちゃうスーパーおばあちゃんになるのがひとつの目標です。

そうだ、私のもうひとつの目標、それこそ「Eテレの番組を作りたい」なんですよ!

藤江 え! ぜひぜひ! 今から企画を考えましょう(Zoomにいました)。

藤江「中高生にリーチできたら救世主になりますよ」
右/藤江千紘(NHKエデュケーショナルプロデューサー)「ぜひ一緒に番組作りましょう!」

しまだ ホントに考えたい! 前職が教育・就活分野だったのもあって、やっぱりなんらかのかたちで「教育」には携わりたくて。昔から触れ合ってきた、10代20代のことくらいしか、わからないかもだけど……。

藤江 すごい! NHKは「中高生が全然観てくれない」って何十年も悩んでいるので、中高生にリーチできたら救世主になりますよ。

しまだ ほんまですか!? なんだろう、中高生と何かイチから作る番組とかあったらいいかも……。ちょっと考えます(笑)。

藤江 ぜひよろしくお願いします!

アルバムを見返したらボブ・サップみたいな5人と


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井上マサキ

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井上マサキ

(いのうえ・まさき)1975年宮城県生まれ。ライター、路線図マニア。大学卒業後、システムエンジニアとして15年勤務し、2015年よりライターに転身。共著に『たのしい路線図』(グラフィック社)、『日本の路線図』(三才ブックス)、『桃太郎のきびだんごは経費で落ちるのか? 日本の昔話で身につく税の基本』(..

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