【講評編】かが屋・加賀&放送作家・白武の「エロ自由律俳句」第2回


加賀の句“亀を飼っているだと”

“亀を飼っているだと”。これはいいですね。

男の子が「えっ、亀飼ってるの?」って異常に反応しちゃってるだけなんですけど。「亀を飼ってる」って聞いたときに、なんでしょうねその、新しい冒険が始まる感じがあるんですよね。

新しい冒険(笑)。ワクワク感というかね。

「君、興味あるね?」って勝手に思っちゃう(笑)。

たぶん女性は意識してないんじゃないかなと。ちょっと前ですけど、スマホゲームでキノコのキャラクターを育てたり、まりもっこりとか持ってたりするじゃないですか? 何か意図があるのか?って考えちゃいます。

ああっ! やめてほしい! いや、やめてほしいわけじゃないんだけど。

匂わせエロ。

どういうこと?ってね。亀目線で怒るコント作ったことありますもん、「まじで俺ら普通に生きてるだけなのに!」っていう。

いい設定ですね!

次の“セじゃなくてソよレッドソックスよ”も、実際にかが屋のコントになったやつなんです。電車の中で子どもが野球の話をしてて、「レッドソックス」を「レッドセックス」って言い間違えちゃってる。お母さんが子どもに「うん、メジャーも詳しいのね。うんうんマリナーズね。そうそう、いや違う、レッドソックスね。セじゃなくてソ!」って。

エロ自由律俳句
加賀 翔
白武ときお
白武ときお

(笑)。さっきのパチンコもそうですけど、加賀くんは言葉遊びが好きなんですね。

そんなことはないですけど(笑)。まぁ、僕の10句はこんな感じで、ライトでソフトになってます。ではときおさん、残りの5句いきましょう。

“昔のスケジュール帳にセ◯クスした回数の正の字”。これは愕然としましたね。

あっ、相手のスケジュール帳を見つけてってことですか?

いや、自分のなんですよ。何の正の字か忘れてて。

自分で書いた正の字!

なんで記録してたんだろう……。

男の人で記録してるのって珍しいですよね。女の人はアプリで記録したりしますよね。

もしかしたら、女の人からしてみたらあり得ることなんでしょうか。

次の、“振り返ると肌色のゴムまりがふたつ”。これゴムまりって……?

これまで比較的、華奢な方とお付き合いしてきたんですが、1回ゴムまりみたいにきれいな円のパンパンのおっぱいの女性がいて。

……(笑)。

パッと振り返ったらバイン!って(笑)。強烈なビジュアルショックがありましたね。

僕はそこまでのは見たことないですね……。

つづいていきましょう。“ザラついた海中都市を探検している中指”。趣向を変えて、ちょっと官能小説のような比喩を。

これは想像をかき立てられますね……。

官能小説のたとえのおもしろさって、エロ自由律俳句にも活かしてみたいですね。

このシリーズも送っていただきたいですね!

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原航平

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原 航平

(はら・こうへい)ライター/編集者。1995年生まれ、兵庫県出身。映画好き。『リアルサウンド』『クイック・ジャパン』『キネマ旬報』『芸人雑誌』『メンズノンノ』などで、映画やドラマ、お笑いの記事を執筆。 縞馬は青い

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