MCで笑いを生んでいたJO1のムードメーカー
28人もいれば、MCタイムは渋滞を避けてか、少々探り探り。JO1はDXTEENにたくさん話を振る気遣いを見せつつ、次第に冗談めいた先輩風を吹かす。JO1のムードメーカー・佐藤景瑚は、DXTTENに優しく、INIにはわざと粗雑な扱いをすることで、笑いを生み出していた。
そんな佐藤のフリを逃すことなくしっかり乗ったのは、INIの最年少・松田迅。沈黙になりそうな場面では、実は気遣い屋のJO1・鶴房汐恩が話を切り出す。それぞれの様子が、意外なようで、“らしいな”とも思う。ごく短い時間だったが、MCで見える個性もおもしろかった。
グループもジャンルも超えたメンバーシャッフルで見せた可能性
興味深かったのは、メンバーシャッフルによるユニットステージだ。邦楽カバーやK-POPカバー、持ち歌のリミックスアレンジやDJプレイなど、28人のルーツ、個性や適性、アイデアや遊び心を感じると共に、今後各グループが重ねていくだろうライブの見せ方、その可能性の広がりを感じる試みだった。
ハンドマイクでロックを歌いステージを駆け回るのもいいし、椅子に座り、至極のバラードを歌い上げるのもいい。甘い楽曲を愛嬌たっぷりに歌う姿や、制服姿ではしゃぐ姿も、ファンはきっと見たいだろう。
JO1・大平祥生、川西拓実、INI・田島将吾という、一見ほわほわした3人が「Born To Be Wild」に乗せたオリジナルのラップを披露し、随所に遊び心を取り入れた甘辛なステージも印象的だった。JO1・川尻蓮とINI・木村柾哉のダンスコラボレーションはひと時会場の時間を止め、JO1・豆原一成とINI・西洸人のDJステージは、会場を熱く盛り上げた。
彼らがどんなふうにここまで歩んできて、何に興味を持っていて、どんな姿をファンに見せたいと思っているのか。そのほんの一部を知る機会にもなったし、今後のステージに活かされればうれしい。なにより、グループもジャンルも超えて、やりたいこと、見せたいものをのびのび披露する姿が、とても眩しい時間だった。
『PRODUCE 101 JAPAN』からの成長を感じさせたステージ
そして『LAPOSTA 2023』は、LAPONEエンタテインメント所属アーティストの楽曲のよさを改めて実感する機会にもなったと思う。楽曲そのもののクオリティの高さを感じる一方で、「そのグループが歌うからこそ」の魅力も、すでに育っているのだと感じた。
DXTEENが歌う「CALL 119」、INIが歌う「Shine A Light」、JO1が歌う「BOMBARDA」──そこに、ちゃんと心地よい違和感があって、斬新だと感じたことがうれしい。「誰が歌ってもいい曲」には違いない。けれどDXTEENにはDXTEENの、INIにはINIの、JO1にはJO1のボーカルの魅力と表現がしっかり確立されているのだと、改めて実感できたからだ。
終盤、『PRODUCE 101 JAPAN』ならびにSEASON2のオーディション課題曲やシグナルソングを歌う場面では、彼らの成長ぶりに胸が熱くなるファンもいただろう。夢に辿り着いた彼らが歌いつづけるからこそのメッセージとパワーも、LAPONEエンタテインメントならではのものだと感じる。
MCもそこそこに歌い踊り、JO1、INI、DXTEENの魅力を再確認したこの日。深い深いお辞儀と、カメラへのとびきりのファンサービスでライブを締め括ったJO1のリーダー・與那城奨がステージを降りたあと、モニターにサプライズが表示された。
「2023 JO1 ASIA TOUR 開催決定」。LAPONEエンタテインメント初の合同ライブ『LAPOSTA 2023』は、世界への第一歩をファンに宣言し、幕を閉じた。
『LAPOSTA 2023』セットリスト(5月31日、東京・有明アリーナ)
- INI「SPECTRA」
- DXTEEN「Brand New Day」
- JO1「SuperCali」
- DXTEEN「Sail Away」
- DXTEEN「Come Over」
- INI「BAD BOYZ」
- INI「We Are」
- INI「AMAZE ME」
- INI「HERO」
- INI「FANFARE」
- JO1「Tiger」
- JO1「OH-EH-OH」
- JO1「Get Inside Me」
- JO1「Dreaming Night」
- JO1「Rose」
- DXTEEN「やんちゃ BOY やんちゃ GIRL」(JO1の楽曲)
- DXTEEN「CALL 119」(INIの楽曲)
- INI「Shine A Light」(JO1の楽曲)
- JO1「BOMBARDA」(INIの楽曲)
- 河野純喜(JO1)、髙塚大夢(INI)「青と夏」(Mrs.GREEN APPLEカバー)
- 白岩瑠姫(JO1)、後藤威尊、佐野雄大(INI)「Melody」(8LOOMカバー)
- 金城碧海(JO1)、尾崎匠海(INI)「勿忘」(Awesome City Clubカバー)
- 與那城奨(JO1)、藤牧京介(INI)「First Love」(宇多田ヒカル カバー)
- 大平祥生、川西拓実(JO1)、田島将吾(INI)「Born To Be Wild」(JO1の楽曲)
- 川尻蓮(JO1)、木村柾哉(INI)「Remains」(オリジナル曲)
- 佐藤景瑚(JO1)、許豊凡、松田迅(INI)「24H」(SEVENTEENカバー)
- 木全翔也、鶴房汐恩(JO1)、池﨑理人(INI)「イケナイ太陽」(ORANGE RANGEカバー)
- 豆原一成(JO1)、西洸人(INI)、DXTEEN「LAPOSTA 2023 Exclusive DJ Mix」
- DXTEEN「Unlimit」
- INI「Goosebumps」
- INI「Dramatic」
- INI「New Day」
- JO1「YOUNG」
- JO1「YOLO-konde」
- JO1「Trigger」
- JO1、INI、DXTEEN「Let Me Fly〜その未来へ〜」
- JO1、INI、DXTEEN「ツカメ〜It’s Coming〜」
──アンコール── - JO1、INI、DXTEEN「無限大 × Rocketeer」
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