「育児の合間を縫って、ウレタンをちょっとずつ削って制作」話題作『チェンソーマン 第二部』などのコスプレをしたレイヤーたちの“こだわり”

2023.4.7
(左から)深月風香さん、國井紫苑さん、水銀hkrさん

文・撮影=ソムタム田井 編集=森田真規


2月に行われたイベント『ワンダーフェスティバル2023[冬]』に集結したコスプレイヤーたちの写真&コメントをお届けします。


コスプレイヤーに聞いた、衣装&メイクに対する“こだわり”

コスプレイベントといえば、会場を彩るコスプレイヤーたちの衣装を通して、その時期に旬のアニメやマンガ、ゲーム、映画などを分析できる点も、参加する上での楽しみのひとつ。

『ニコニコ超会議2023』(4月29日・30日に幕張メッセで開催)をはじめ、『ワンダーフェスティバル2023[夏]』(7月30日に幕張メッセで開催)、『世界コスプレサミット2023』(8月4日~6日、愛知県名古屋市内・オアシス21などで開催)、『コミックマーケット102』(8月12日・13日に東京ビッグサイトで開催)など、コスプレが楽しめる大型イベントは今後も多数控えていて、いずれも盛り上がることが予想される。

QJWebではこれらにも参加してコスプレレポートする予定だが、そうした取材の予習も兼ねて、2023年冬シーズンに行われたイベントの盛況ぶりをプレイバック! 本記事では、2月に実施された『ワンダーフェスティバル2023[冬]』で見つけたコスプレイヤーたちの写真を、それぞれに聞いた“衣装やメイクに対するこだわりポイント”と併せて紹介する。

ちなみに参加者の衣装を見てみると、『シン・エヴァンゲリオン劇場版』や『原神』といったコスプレイベントではおなじみの作品から、4月9日より第2シーズンが放送開始となる『機動戦士ガンダム 水星の魔女』、コスプレを題材にした人気コミックで、テレビアニメ化の続報も気になる『2.5次元の誘惑(リリサ)』など、実に多彩。

また、中には『チェンソーマン 第二部』の“田中脊髄剣”を手にした主人公・ヨルなど、こだわりの光るコスプレで参加していたレイヤーも多く、それぞれに撮影のための長蛇の列ができていた。

「コスプレをするときは胸を盛ることが多いんですけど、この衣装だとごまかしようがないので……今回は谷間を作ったりせず、素の状態で勝負しました(笑)」(『シン・エヴァンゲリオン劇場版』綾波レイ/宝生渚さん)

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』綾波レイ/宝生渚さん
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』綾波レイ/宝生渚さん

「こだわりポイントを挙げるとしたら、前髪やツインテールがふんわりとした仕上がりになるようにセットしたことですね。特にツインテールは、短い部分を作って“跳ね”の再現も意識しました」(『シン・エヴァンゲリオン劇場版』式波・アスカ・ラングレー/紫杏みらさん)

『シン・エヴァンゲリオン劇場版』式波・アスカ・ラングレー/紫杏みらさん
『シン・エヴァンゲリオン劇場版』式波・アスカ・ラングレー/紫杏みらさん

「原作でも印象的だった“田中脊髄剣”の造形にこだわりました。育児の合間を縫ってウレタンをちょっとずつ削りながら作ったものなんですけど、脊髄の部分が取り外せるので、持ち運びがしやすくなっているところもポイントです」(『チェンソーマン 第二部』ヨル/水銀hkrさん)

『チェンソーマン』第二部・ヨル/水銀hkrさん
『チェンソーマン』第二部・ヨル/水銀hkrさん

「ウィッグの両サイドにある“外跳ね”の再現を意識しました。左右で対称になるように、毛量や位置などは家であらかじめ調整してきて。細かい部分ですが、外跳ねがあるかないかで雰囲気がガラリと変わってしまうので、そこは毎回、気をつけています」(『原神』アンバー/國井紫苑さん)

『原神』アンバー/國井紫苑さん
『原神』アンバー/國井紫苑さん

「こだわったのはウィッグの前髪ですね。束感を出しながらも自然な感じで流してみました。間もなく放送開始となる第2シーズンもチェックしながら、コスプレのクオリティアップにも励みます」(『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ミオリネ・レンブラン/深月風香さん)

『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ミオリネ・レンブラン/深月風香さん
『機動戦士ガンダム 水星の魔女』ミオリネ・レンブラン/深月風香さん

こちらの『ワンダーフェスティバル2023[冬]』につづいて、今後も続々と開催が予定されている各種イベントでは、果たしてどのような作品のコスプレに人気が集中するのか? そうした点にも注意しながら、最新のアニメやゲームをチェックしておき、会場で答え合わせをするのもおもしろそうだ。


この記事の画像(全11枚)


この記事が掲載されているカテゴリ

somtum_tai2

Written by

ソムタム田井

(そむたむ・たい)ライター兼カメラマン。コスプレ文化の研究家として、『ORICON NEWS』『まんたんウェブ』『WebNewtype』『ファミ通.com』『Movie Walker』など、多数のWEBサイトや書籍に寄稿。コスプレイベントの企画やキャスティングを担当しつつ、世界コスプレサミット『Co..

CONTRIBUTOR

QJWeb今月の執筆陣

酔いどれ燻し銀コラムが話題

お笑い芸人

薄幸(納言)

「金借り」哲学を説くピン芸人

お笑い芸人

岡野陽一

“ラジオ変態”の女子高生

タレント・女優

奥森皐月

ドイツ公共テレビプロデューサー

翻訳・通訳・よろず物書き業

マライ・メントライン

毎日更新「きのうのテレビ」

テレビっ子ライター

てれびのスキマ

7ORDER/FLATLAND

アーティスト・モデル

森田美勇⼈

ケモノバカ一代

ライター・書評家

豊崎由美

VTuber記事を連載中

道民ライター

たまごまご

ホフディランのボーカルであり、カレーマニア

ミュージシャン

小宮山雄飛

俳優の魅力に迫る「告白的男優論」

ライター、ノベライザー、映画批評家

相田冬二

お笑い・音楽・ドラマの「感想」連載

ブロガー

かんそう

若手コント職人

お笑い芸人

加賀 翔(かが屋)

『キングオブコント2021』ファイナリスト

お笑い芸人

林田洋平(ザ・マミィ)

2023年に解散予定

"楽器を持たないパンクバンド"

セントチヒロ・チッチ(BiSH)

ドラマやバラエティでも活躍する“げんじぶ”メンバー

ボーカルダンスグループ

長野凌大(原因は自分にある。)

「お笑いクイズランド」連載中

お笑い芸人

仲嶺 巧(三日月マンハッタン)

“永遠に中学生”エビ中メンバー

アイドル

中山莉子(私立恵比寿中学)
ふっとう茶☆そそぐ子ちゃん(ランジャタイ国崎和也)
竹中夏海
でか美ちゃん
藤津亮太

QJWebはほぼ毎日更新
新着・人気記事をお知らせします。