Sexy Zone、異例のスピードデビューから12年目で念願のドームツアーへ!“ジャニーズであること”を誇りに歩んだキャリアを振り返る

2022.12.15
Sexy Zone

文=新 亜希子 編集=森田真規


2011年に結成し、同年11月にシングル『Sexy Zone』でデビューしたSexy Zone。2022年12月16日・17日に東京ドーム、24日・25日に京セラドーム大阪と、12年目にして念願のグループ初のドームツアーを控えている。

本稿では、Sexy Zoneの歩みを改めて振り返ると共に、その魅力を紐解いていく。

Sexy Zone
(セクシーゾーン)中島健人、菊池風磨、佐藤勝利、松島聡、マリウス葉の5人をメンバーとしたジャニーズ事務所所属のグループ。2011年11月、シングル『Sexy Zone』でデビューを果たす。2021年3月には、10周年記念アルバム『SZ10TH』をリリースした。2022年12月、東京ドームと京セラドーム大阪で初のドームツアーを開催。

徹底して“楽しませてきた”エンタメ力の高いグループ

12月16日・17日に東京ドーム、24日・25日に京セラドーム大阪にてグループ初のドームツアーを開催するSexy Zone。「ジャニーズらしさ」を定義することは極めて難しいが、「ジャニーズであること」を誇りに歩んできたグループであると思う。薔薇を携えてのデビューから、念願のドームライブ開催までの歩み、2022年の活躍を振り返ると共に、改めてその魅力をまとめてみたい。

2011年9月29日、帝国劇場にて結成を発表。グループ名は「マイケル・ジャクソンのようなセクシーさ」に由来する。メンバーは年齢順に中島健人、菊池風磨、佐藤勝利、松島聡、マリウス葉。同年11月16日にリリースしたデビューシングル『Sexy Zone』では、平均年齢14.4歳での初週首位を獲得。オリコン史上最年少記録を塗り替えた。

Sexy Zone 「Sexy Zone」 (short ver.)

デビュー年には『ワールドカップバレーボール2011』スペシャルサポーター(2015年にも公式ナビゲーターに就任)を、2013年には『第64回NHK紅白歌合戦』で白組トップバッターを、2018年には『24時間テレビ41 「愛は地球を救う」』のメインパーソナリティを務めるなど、随所でしっかりと大役を果たしてきたグループだ。

初期には、秋リリースのクリスマスソング『Sexy Summerに雪が降る』や、タイトルが目を引く『バィバィDuバィ〜See you again〜 / A MY GIRL FRIEND』など、インパクトのあるユニークな楽曲を立てつづけにリリース。Sexy Zoneにしか表現し得ない、見る者すべてが笑顔になるしかない世界観を届けた。

年齢と共にリリースのテイストも成長した彼らは、2020年にレコード会社を移籍。メンバー出演作とのタイアップや、明確なコンセプトの提示と挑戦が功を奏したか、セールスも現在、高め安定だ。

とりわけ初期には、一見すると“手を替え品を変え”だとか、突飛だとか、おもしろがられているようにも見えたかもしれない。けれど彼らは、徹底して我々を“楽しませてきた”グループだ。そう確信できるほどには彼らはクレバーであり、エンタテインメント力のある集団だと思う。

今年リリースしたアルバム『ザ・ハイライト』は多方面から評価を受けた。リードトラックの「Forever Gold」は、レトロブームに乗りつつ、ジャニーズの歴史を彷彿とさせるスタイリングやダンススタイルを示し、多くの人の心にわくわくする感情を呼び起こした。

Sexy Zone 「Forever Gold」 (YouTube Ver.)

一発当てようというのではなく、ただまじめに、為すべきことを為すべき立場でやってきた11年間。12年目でのドームライブ開催は、そうした彼らの歩みが実った結果であり「やや遅いくらいの順当」だろう。

個々での活躍も目立つSexy Zoneのメンバー紹介

近年、Sexy Zoneは個々の仕事においても注目を集め、それぞれがグループの名を背負い、活躍している。

・中島健人(なかじま・けんと)
1994年3月13日生まれ、東京都出身。愛称はケンティ。これまでに映画7本、テレビドラマ9本(W主演含む)に主演するなど俳優としても活躍。初の海外ドラマ『Concordia(コンコルディア)』(仮題。2024年、Huluにて配信予定)にも出演が決定した。
アイドルとしての完璧な振る舞いから「王道」「王子様」と評されることも多いが、ある意味、誰よりもオリジナルをゆく開拓者。グループでのコンテンツでは年少組よりもはしゃぐことが多々あり、普段とはひと味違う色濃い魅力を見せている。

・菊池風磨(きくち・ふうま)
1995年3月7日生まれ、東京都出身。身体を張ったドッキリ番組から、頭の回転の速さを活かしたトーク番組やMCまで、バラエティでの活躍がお茶の間に愛されている。役者としても注目作のキーマンとして出演が相次いでおり、2023年に放送される出演作『ギバーテイカー』(WOWOW)での演技にも期待が寄せられている。
ジャニーズらしからぬ扱いを受けがちだが、抜群のスタイルや高い歌唱力など、アイドルとしての高いポテンシャルも忘れてはならず、グループ内では頼れる兄貴的存在。

・佐藤勝利(さとう・しょうり)
1996年10月30日生まれ、東京都出身。年齢順でグループの真ん中であり、貴重なツッコミ役。メンバーの中では低音域が広く、そのややハスキーな声は楽曲におけるスパイスになっている。ギターをプレイしたり、ビートルズを敬愛していたりと音楽に対する探究心が深く、車など、好きなものへの熱量はとことん。
近年はジャニーズ主催作品のみならず外部舞台にも出演。今年は、憧れとしていた『Endless SHOCK』にライバル役として出演を果たした。多くを語らぬ“絶対的センター”。

・松島 聡(まつしま・そう)
1997年11月27日生まれ、静岡県出身。愛称は「聡ちゃん」。メンバー中、入所から最短でデビューを果たした逸材。グループのムードメーカーであり、そのあまりに素直な言動や天然ボケで、メンバーやファンを笑顔にさせている。身体を目いっぱい使った弾けるダンスから、表現力は今なお成長中。
演技の仕事も増えており、今年は『こどもの一生』で舞台単独初主演を果たした。カラフルな髪色や着こなしなど、ファッショニスタとしても注目したい。

・マリウス葉(まりうす・よう)
2000年3月30日生まれ、ドイツ出身。「人を幸せにする」ため、ドイツから日本にやってきた天使。キャンディボイスが魅力の最年少ながら、グループイチの長身を誇る。実生活でも末っ子であり甘えん坊だが、ユニバーサルな視点を持ち、ふと驚くほど冷静な言動を見せることも。
ドイツ語と日本語のほか英語も習得しており、2017年にはNetflixオリジナルドラマ『フラーハウス』シーズン3に出演したことでも話題に。

異例のスピードデビューから、成長と変化を見せつづけるSexy Zone。道のりはけっして平坦ではなかったが、時代がようやく追いついてきた。今後はよりいっそう目が離せない存在になる、そんな気がしてならない。

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