サウナ初心者、“整う”から教訓を得る|神宮寺しし丸の“生き方説明書” #13


神宮寺しし丸

横になり、静かに目を閉じる。すると身体がじーんと痺れはじめ、毛穴からすぅーと空気が抜けていくような感覚に。
禁煙に失敗して、久々に吸ったタバコでヤニクラした時のような。小学生のころ初めて「パンティ通信」というエロ本を見たら目眩がしてフラフラになった時のような。例えが最低なのしか出て来ないのでやめますが、とにかく最上級に気持ちいいのです。これが“整う”ということかと。

3セット目は樽の水風呂ではなく、湖に入ることに。それもここのサウナの醍醐味のひとつだそうです。これがサイコーでした。景色もそうですが、何がサイコーって水風呂より水温が高くて気持ちいい。
しかし、その後に外気浴してみると……それほど整わないのです。うーん、我慢に我慢を重ねてこそ整うのかぁ。と、サウナの奥深さを知りました。

神宮寺しし丸
※履いています

【教訓】

我慢に我慢を重ねて良い事があったとします。「報われたー!」となるのですが、それはチャラです。我慢に我慢を重ねたマイナスがチャラになっただけです。いや、むしろ良い事が少しだけだった場合はまだマイナスです。

なので、我慢に我慢を重ねる前に、報われた時の報酬がその我慢に見合うかよーく考えてから我慢に入りましょう。ちなみにサウナの“整う”は熱い冷たいの我慢を遥かに凌駕する至福の報酬です。

何セット繰り返したのか分からなくなったころに2時間経過。僕は最終的に「ロウリュいいですか?」と自分からロウリュをかますほどに成長。当初は緊張していた大学生カップルふた組とも打ち解けた、、、とまではいきませんが、なんとなく至福の時を経て連帯感のようなものを勝手に感じるおじさんふたり。

最後にシャワーを浴びて終了。帰りにお土産屋さんで、友人は「The Sauna」靴下を買っていました。僕も買いました。そこにもう温度差はありませんでした。

神宮寺しし丸
長野サウナを楽しむおじさんカップル
神宮寺しし丸
The Sauna靴下

【教訓】

帰り道。サウナで一緒だった大学生カップルが被っていたハットの話題に。あれはなんなんだと?

サウナの熱気は髪や頭皮を痛めるので、それを保護する為にサウナハットというものを被るのだそうです。おじさんはふたりともハゲかけているのですが、サウナーの友人は頭にタオルを巻いて頭皮を保護していたとのこと。何も知らない僕だけが頭皮むき出しです。ハゲ確定です。サウナへ入る時は「頭隠して尻隠さず」です。

まぁ、ハゲかけた僕の頭皮には「ロウリュ(焼け石に水)」かもですが。

連載神宮寺しし丸の“生き方説明書”は、毎月1回の更新予定です。


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