ネタだけでなく、自己プロデュースを自然と学んでいる
ここまではネタの話をしてきたが、最後はネタ以外の部分について書きたい。
人気芸人はネタの見せ方だけでなく、メディアでその人自身を魅力的に見せるのもうまい。もともと自分自身の見せ方がうまい場合や、スタッフが魅力的に見せてくれる場合もある。しかし学生芸人からプロの芸人になっても活躍している人は共通して、在学時から自己プロデュース能力、もしくは他者からプロデュースしたいと思わせる能力が高いと感じていた。LUDOはサークル時代からネタだけでなく、自分自身を見せる機会も多く、それがプロになってからの強みにもなっているのではないかと思う。
テレビやラジオでエピソードトークをしたり、雑誌の撮影でポージングしたりするプロの芸人と違って、学生芸人がライブ以外で人に見られる機会は少ない。しかしLUDOでは、ブログや映像、ラジオを通して、ネタ以外の姿も多く公開している。
学生芸人はネタ至上主義的な側面が強く、動画や写真に残るのを嫌がったり苦手だったりするケースが多いのだが、プロとして活躍するためには、その人自体を魅力的に見せることは必要不可欠な要素だ。大学時代から他サークルの学生芸人に比べてネタ以外の姿を見られることに慣れているLUDO出身者は、そういった経験値がひとつの強みになっているのではないかと思う。
加えてLUDOは、スタッフが演者を見せるのもうまい。ライブのオープニングVTRはどれもクオリティが高く、演者を魅力的に見せている。私は学生芸人時代にLUDOのオープニング映像が好きでよく観ていたため、自分が4年生のときでも映像に出ていたLUDOの1年生に緊張することもあったくらいだ。
なぜLUDOから輩出された芸人が注目されているのか
自分がどんな行動を取り、どんな言葉を言ったらウケるか考える。
いろんな人がいる中で、自分の強みを打ち出して結果を残す。
ネタだけでなく映像やブログなど、さまざまな媒体での映り方を意識する。
学生芸人とはいえ、やっていることはプロと遜色ないのではないだろうか。
しかし、最後にすべてを覆すようになってしまうが、お笑いは理論をいくら重ねても正解の道を出すことなどできない。お笑い芸人として大成するためには、運と運と環境と運と環境と環境と運が大きいように思う。ただ、その運が回ってきたときに準備できているのかが重要であり、LUDO出身芸人の多くは学生時代から自然と売れる準備を重ねてきているのではないかと思う。
最後にひとつだけ。なんで“お笑い工房”なんだろう……?
・制作に協力してくれたLUDO生のコンビ名一覧(重複コンビも含む)
カスガバル、ライ麦、スペースボール、カルパッチョ、鳩はたのしい、よしだはスーパーサブ、ふしだら、フジヤマ、裏町トレモロ、笹口二丁目、モクテル、月刊満足、サミット、4回転サルコウ、はちみつハット、ホワイトソース、ポムドゥテール、モンテカルロ、ぼなべんとぅーら、ホットコーナー、避雷針、ラシルド、革新犯、クラシキ、朝飯亭かれゑ、おみそしる。、すてきなメゾン、田中学園前、白緑ロックンロール、イズミ、こるくぼーど、踊れよ君、月までバカンス
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