“映え”だけじゃない。友達作りも恋愛もSNSから始まるZ世代

2021.5.31

Z世代のリアルな恋愛あざとテク

インスタグラムは相手のことを知るだけでなく、コミュニケーションを生むきっかけ作りにも効果的です。インタビューの中で、実際に彼女たちが実践している恋愛テクを聞いてみました。

【初級】好きぴのストーリーにスタンプで反応

気になる相手が投稿したストーリーに反応することで、DMのやりとりへの道が拓かれます。

インタビューによると、「いきなりテキストでメッセージを送ると『誰こいつ』って思われるかもしれないから、最初は絵文字をひとつ送ってみるところから始めます」とのこと。ちなみにストーリーにスタンプを押すと、DMで相手に送られる仕組みになっています。

まずは複数回絵文字で反応し、頃合いを見てテキストメッセージで反応すると、相手からも自分のストーリーに反応してくれたり、会話のきっかけを作れたりするという流れです。

長田麻衣_0529_2

【中級】自分の投稿を相手が見ているか、「閲覧リスト」をチェック!

「いつもは何も考えずに好きなものをどんどん投稿しちゃうけど、気になる人がフォローしてくれたら、やっぱり自分の顔が盛れているか、とかは絶対意識します」

特にインスタグラムのストーリー投稿では、閲覧リストによって自分の投稿を見た人がわかるようになっています。気になる人とSNSでつながると、投稿も戦略的に行うようです。

【上級】“親しい友達”に好きな人だけいれて、「今電話できる人―」

長田麻衣_0529_3

ストーリー投稿には「親しい友達」という機能がついていて、フォロワーの中でも「親しい友達」に指定された人しか閲覧することができない投稿をすることができます。

「親しい友達」はフォロワーの中から自分で選択できるのですが、気になる相手だけを親しい友達に設定し、「今電話できる人~」とか、「ここのカフェ行きたい人!」とか、その人にだけ見てほしい投稿をするのです。もはや私信。「親しい友達」に誰が入っているかはフォロワー側からは知ることができないため、私信であることに気づかず反応してくれることを待つという魂胆です。

インタビューでは、「親しい友達に好きな人だけ入れて、“誰か電話しよう”とか、“暇~”とか投稿する。その人から見ると、複数人が親しい友達に入ってるように見えるように、“地元民、高校の友達みんな入れている”とか書いて、実際はひとりしか入れていないとかあります」という意見が。上級ですが、インタビュー参加者全員が「超わかる!!」と沸いたテクニックでした。

若者にとってSNSは”映え”だけじゃない

このように、今の若者にとってインスタグラムはただ”映え”を楽しんだり、自己表現をしたりする場としてだけではなく、コミュニケーションの場としての位置づけとなっています。

テキストだけでなく、写真や動画をコミュニケーションツールとして使いこなしながら、同じ価値観や趣味を持つ人とSNSで繋がり、恋人や友達といった人間関係を構築しているのです。そして新しいSNSや追加される機能を、大人が想像しないようなかたちで活用し、コミュニケーションを生み出している実態には、目を見張るものがあります。

今後の恋愛ソングでは、「インスタグラムのストーリーで見つけた気になるあの人」というような歌詞が当たり前になるかもしれません。

この記事の画像(全3枚)


関連記事

この記事が掲載されているカテゴリ

関連記事

“ヲタ活”に年間15万――時間とお金を全集中させるイマドキの若者(長田麻衣)

若者のメンズメイクがトレンドになってきている背景(SHIBUYA109 lab. 所長 長田麻衣)

奥森皐月

「JK」という言葉が悪の権化。女子高生がすべて「偶像としてのJK」ではない(奥森皐月)

ツートライブ×アイロンヘッド

ツートライブ×アイロンヘッド「全力でぶつかりたいと思われる先輩に」変わらないファイトスタイルと先輩としての覚悟【よしもと漫才劇場10周年企画】

例えば炎×金魚番長

なにかとオーバーしがちな例えば炎×金魚番長が語る、尊敬とナメてる部分【よしもと漫才劇場10周年企画】

ミキ

ミキが見つけた一生かけて挑める芸「漫才だったら千鳥やかまいたちにも勝てる」【よしもと漫才劇場10周年企画】

よしもと芸人総勢50組が万博記念公園に集結!4時間半の『マンゲキ夏祭り2025』をレポート【よしもと漫才劇場10周年企画】

九条ジョー舞台『SIZUKO!QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記

九条ジョー舞台『SIZUKO!QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記「猛暑日のウルトラライトダウン」【前編】

九条ジョー舞台『SIZUKO!QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記

九条ジョー舞台『SIZUKO! QUEEN OF BOOGIE』稽古場日記「小さい傘の喩えがなくなるまで」【後編】

「“瞳の中のセンター”でありたい」SKE48西井美桜が明かす“私の切り札”【『SKE48の大富豪はおわらない!』特別企画】

「悔しい気持ちはガソリン」「特徴的すぎるからこそ、個性」SKE48熊崎晴香&坂本真凛が語る“私の切り札”【『SKE48の大富豪はおわらない!』特別企画】

「優しい姫」と「童顔だけど中身は大人」のふたり。SKE48野村実代&原 優寧の“私の切り札”【『SKE48の大富豪はおわらない!』特別企画】

話題沸騰のにじさんじ発バーチャル・バンド「2時だとか」表紙解禁!『Quick Japan』60ページ徹底特集

TBSアナウンサー・田村真子の1stフォトエッセイ発売決定!「20代までの私の人生の記録」