復讐の相手は桜木ではない?
第1話、第2話共、ラストは「あいつをぶっ潰す」的な復讐を語る米山&坂本ペアだが、一度も「桜木をぶっ潰す」と言っていないのだ。必ず「あいつ」だ。
復讐の相手は、桜木ではない可能性もある。というよりも、どんでん返しが大好きなドラマだ。そう考えると、復讐の相手は桜木ではない。
では、誰か?
一番の有力候補は、桜木が信頼を寄せている岸本香(早霧せいな)。
自殺未遂騒動で桜木が事務所を閉じ、その顧客を引き受けた弁護士だ。まず、桜木が信頼を寄せている人物ということで、どんでん返しにピッタリの人物であること。
自殺未遂騒動で顧客を得て直接利益を得ている人物であることから、週刊誌にリークしたのが岸本である展開はじゅうぶんに考えられること。
そう考えると、復讐の相手は岸本香という説もじゅうぶんあり得る。だが、岸本香の出番が今のところ少ないので、この説はちょっと弱いかもしれない。素直に桜木の野望を阻止する不穏な存在なのかもしれない。
どちらにしろ、米山と坂本ペアは、今後物語の重要なキーとなりそうだ。
岩崎楓の両親がひどい
第2話は、平手友梨奈が演じる岩崎楓の活躍回だった。
岩崎楓は、バドミントンのトップ選手。次の試合で大学推薦が決まる。だが、岩崎楓は脚をケガしていて、それを隠しているのだ。大切な試合で、やはり故障が爆発してしまう岩崎楓。大学推薦は、ダブルスを組んでいた清野利恵(吉田美月喜)に決まってしまう。
岩崎楓の両親が、まあ、ひどい。
病院の廊下で、ケガした娘を平手打ち。
「ケガにも気づかないコーチには任せておけん」とバドミントン部を辞めさせようとする。自分たちも気づかなかったくせに!
しかも父親が厳しかったら、母親は止めたりおろおろしたりするのがドラマ黄金パターンなのだが、ここの両親は双方ガチガチの厳しいキャラで、ふたりで楓を追い詰める。
勉強をやろうと参考書を買ってきた楓にこう言うのだ。
「そんな悠長なことやってる暇あるか。勉強なんて何の才能もない人間のやることだ」。
そんなことよりも練習だ、と。どこまでスパルタなのか。東大を目指すことにした岩崎楓に立ちふさがる最初の大きな障害となるのは、このふたりだろう。
コーチと清野への制裁はない
クズ人間キャラは、もうひとりいる。コーチだ。
コーチと清野利恵はデキていた! ナンバー2の清野が大学の推薦をゲットするには岩崎楓が邪魔だ。コーチは、岩崎楓のケガに気づきながら激しい練習を強いて潰そうとしていたのだ。
左遷や土下座の大人組織のドラマ『半沢直樹』(TBS)と違って、コーチと清野への制裁はない。
それどころか、岩崎楓は、次の試合で清野を励まし応援する。
「泣かない。勝つんでしょ。それにさ、あんた、こんなところで終わるたまじゃないよ。負けたら許さないから。チームのために行ってきて」。
と許す。さらに、コーチすらひとまず許すのだ。
少なくとも2年以上はバトミントンができない状況に陥れられたというのに、岩崎楓は強い。前向きだ。
「私を東大に合格させて。東大でスポーツ医学を勉強してみたい。それで選手として復活してオリンピックに行く。選手を引退したあとは、スポーツ医学で若い選手をサポートする。それが私の人生プラン」。
めちゃくちゃいいことを言う岩崎に、桜木は「ふざけたことぬかすな!」と怒鳴る。ひとまずなんでも罵倒しておかないと、その後の叱咤激励ができないクセが抜けないのか。
第2話は、岩崎楓を演じる平手友梨奈がすごかった。目ヂカラの強さ。バトミントンの試合シーンの迫力(短いカットの連続でテンポ抜群。岩崎の目のアップ、跳ぶ足、そしてスマッシュする瞬間を、斜め正面、左うしろ、右うしろ、下から、連続でアングルを切り替えて見せるカッコよさ。そのフォルムの美しさ)。仲間を励ますときの表情。欅坂46「不協和音」を連想させるグーパンチのポーズ。見どころ満載であった。
次回、第3話、いよいよ東大専科授業開始だ。
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