『呪術廻戦』胸糞の極み真人登場3巻!嫌われ度をブーストさせたふたつの要因


凪と虎杖は似ている

虎杖「お母さん ネギ似合わないっスね!!」
「お 分かる? ネギ似合わない女目指してんの」

順平が虎杖に心を開いたのは、シングルマザーの母親・凪とノリが似ているからかもしれない。タバコをくわえながらネギを持った凪は、初めて会った虎杖を「晩飯食べてかない?」と誘う。友達のいない順平のことを心配していたからだろう、凪も虎杖も軽そうに見えて行動に意味があるのだ。

学校に行きたくない順平を暖かく見守った凪、その凪の大切さを教えてくれた虎杖、真人と接触したことで生まれた迷いを、虎杖と凪がふたりが断ち切ってくれた。しかし、一番大事な人である凪は、真人の策略によって殺され、順平は闇堕ちしてしまう。

読者にとって一番親近感のある順平と、その最大の理解者・凪。こんなふたりを一瞬で奪ったのだから、真人の嫌われ度は最高潮に達する。誰がどう見たって胸糞悪い。3巻にして、最高の悪役の誕生だ。

『呪術廻戦』<3巻>芥見下々/集英社(17〜25話)
『呪術廻戦』<3巻>芥見下々/集英社(17〜25話)

七海「労働はクソということです」

相対した七海建人(ななみ・けんと)が好感度の塊みたいなキャラクターだったことも、嫌われ真人を助長した。

「私が高専で学び気づいたことは 呪術師はクソということです そして一般企業で働き気づいたことは 労働はクソということです 同じクソなら適正のある方を 出戻った理由なんてそんなもんです」

五条悟(ごじょう・さとる)に「脱サラ呪術師」と呼ばれる七海。上のセリフから「まじめ過ぎるがゆえに社会不適合者で、強い自分を持ちながらも仕方なく妥協できる居場所を探している男」ということが想像できる。なんだか「立派になった順平」みたいなキャラクターだ。

現時点では明かされていないが、おそらく自分ひとりで楽しめる趣味を持っており、財力も生活力もあると想像できる。社会には迎合できずとも、生き抜く強さを持っているのだ。世の中に不満を持っている人からしたら憧れる、ちょっと哀愁のある大人なのだ。いや、ある意味では一番しんどい生き方ではあるんだけど。

「枕元の抜け毛が増えていたり お気に入りの惣菜パンがコンビニから姿を消したり そういう小さな絶望の積み重ねが 人を大人にするのです」

クールではあるものの、どこまでも人間らしく人を理解してくれる七海。人の形をしながら、人から最も遠い存在の真人。4巻では、このふたりに加えて虎杖と闇堕ちした順平が激突する。

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