<普通>なやつでも輝ける可能性があんのが、<ロックンロール>
ていうかバンドでもおんなじことを考えている。
ヒロトとかマーシーとか、銀杏の峯田とか、エレカシの宮本さんとか、ブランキーの浅井さんとか、みんな超ド級の天才じゃん。もろマンガの主人公じゃん。細かいこと一切気にしません、誰の目も気にしません、俺は俺のやりたいことだけをやる、そんでその姿がうなり上がるほどかっけえ、みたいな。で、俺はどう考えてもそのタイプではなくて、めっちゃ普通で、ああ……みたいな。
でもね、そういう普通なやつでも輝ける可能性があんのが、ロックンロールなんだよなあ。
普通のやつなら普通のやつなりに、天才にはわからない、普通のやつにしかわかんないことを歌えたりするわけ。「君の彼氏は男らしく堂々としてて、ちょっとやそっとのことでは動じないらしいけど、読んだマンガの数では俺のほうが圧倒的に上だからね? わかってるそこんとこ? あとおっぱい揉まして?」的な。セコセコしてる感じ。
で、そういうセコセコした歌詞をメロディに乗せて爆音で演奏すれば、なんかそれはそれでいいね、っていう感じになるんだよなあ。そんでそのセコセコ系ジャンルでトップ取れば、なんか天才と並べちゃうかも?って雰囲気が、ロックンロールにはあるのよ。
俺の勘違い? いや、俺は間違ってない。や、でもどうだろ? なんか自信なくなってきた。まあいいじゃん、そういうことにしとこうよ。バンドやってるときぐらいロマンチックでいさせてよ。
とまあそういう理由で、僕はマンガとロックンロールが大好きです。
そういやこの前、とあるバンドマンと飲んだとき、あんま飲めないそいつが酔っ払って店員さんにすげえかっこいいこと言ってて。
「この店にある一番弱い酒、持ってこい!」。
そういうことなんだよなあ。