「ちょっとよかったあの日」の記憶を唯一無二の筆致で描くAマッソむらきゃみによるファンタスチックな回顧エッセイ。今回は、ついに子っきゃみ爆誕の日へ。出産を早めるためのウォーキングや謎のジンクスを片っ端から試し、図書館でモネを眺めていたらまさかの破水。陣痛、無痛分娩、そして助産師も認める華麗なるイキみを経て迎えた出産の瞬間と、そこで初めて実感した「ママ」になるということ。妊娠中から支え続けてくれたハズバへの感謝とともに、人生最大級の一日をむらきゃみ節全開で振り返る。
今月のスープは「モネのニンニクスープ」
【材料】
・ニンニク 3~5ヵヶ
・卵 2個
・水 400cc
・塩コショウ TEKIRYOU
・クルトン 縦に~
・パセリ 彩良くな~れ
【作り方】
①ニンニクの皮をむいて、ザックバランに切る。
②鍋に水を入れ、ニンニクも入れ、20分ほど中火で煮る。
柔らかくなったらフードプロセッサーでスープ状にする。
③別鍋に卵をピヨんと割り入れ、この上なく溶く。
④卵が固まらないように、混ぜながら②を少しずつ加える。
⑤塩コショウで味をねづっちさせて、よく混ぜながら弱火で2分ほど温める。
⑥器にそそぎ、クルトン&パセリを思うがままに添えれば完成!
「睡蓮」などで知られる印象派の代表的画家モネは食のこだわりが強く6冊のレシピノートを書き残していた。
そのレシピノートの中に記されていたレシピの一つがこのニンニクスープであ~る!
ニンニク料理はガッツリ刺激強め~のイメージですガガガSP!
卵と合わさることで、ほんのり甘く優しい滋養あふれる味になりますねん!
シンプルなのに飲むとパワーアップすること間違いなし!
うちはモネの絵画からパワーをもらったのか?

モネを見ていたら破水した
ハズバが「おれをパパにしてくれてありがとう」って言葉をくれた。
その瞬間「ほな、うちは『ママ』になったのか?」と戸惑う。
「子を産んだぜ!成し遂げたぜ!」
という想いのほうが強くて、
まだ『ママ』になった実感が湧いていなかった。
『ママ』ってのが小っ恥ずかしくてハズバの言葉に対して
「はいはい、どうもどうも」
と流し返事をしそうになるが、それはいかんと思い瞬時にそこらじゅうの『ママ』要素をかき集めて、それをギュギュっと錠剤にして飲み込み『ママ』を身体に浸透させてから返事をした。
「こちらこそありがとう!幸せやな!」
と返事ができて正式に『ママ』になれた気がした。
無事にうちを『ママ』にしてくれたのは妊娠中から、
ハチャメチャにうちを支えてくれたハズバのおかげである。
出産前日もハズバは献身的にうちのサポートをしてくれていた。
朝はうちの浮腫ちらかした足を揉みしだき、
尾てい骨をぐでぃぐでぃほぐしてくれたりとぷーにんケアを懸命にしてくれて、家事全般もこなし、日中は仕事して、夜は焼き鳥屋に行く予定だった。
3日前から「焼き鳥が食べたい食べたい」とほざいていたうち。
「そのリクエストにお答えさせていただきます。ご主人様」
とほぼジーニーになっていたハズバ。
夕方になり焼き鳥屋に向かうが、
まだどちらもお腹が空いていなかったから、
お腹が空くまで図書館で過ごそうとなり印象派の巨匠ことモネの画集を鑑賞してるところ破水!!!
この事例を印象派破水と呼ぶ!!呼ぶったら、呼ぶ!

内心大慌てしてるが、図書館なので小声でハズバに「は・す・い」と報告して即帰宅し病院へ行き入院となる。
すぐに陣痛がこなかったので、朝までに陣痛がこなかったら促進剤を打って陣痛を促すことになった。
トライアスロンはしません
そういえば、
陣痛を促すジンクスを色々試したなぁ~(遠い目)
妊娠37週~41週6日までの出産を正期産と呼び、
いつ産まれてもいい期間に入るのですが、
36週健診の時に先生から
「赤ちゃん十分に大きく育っているからいつ産まれてもいいね」
「大きくなりすぎると産むの大変だから早めに産みたいね」
と言われていました。
うち 「早めに産めるんですか!?」
先生 「運動してください!」
うち 「なんの運動が良いですか?」
先生 「ウォーキングとかストレッチで良いですよ」
うち 「あぁ~そんなんでいいですね」(ナメた口)
先生 「あまり激しい運動は控えてくださいね!トライアスロンとかね!」
うち 「しませんよ~!笑」
お腹 「ポコポコ!ポコポコ!」
いつ産まれてもいいって言われた手前、
早く産みたいと思って36週健診終わりからウォーキングしたり、ラジオ体操に行ったり、骨盤を緩めるストレッチ、スクワットなどを毎日施したが陣痛がくる気配はなく39週に突入してちょいと焦りだす。
ネットで[出産を早める⁉︎陣痛がくるジンクス]ってのを見つける。
医学的根拠はないが試してみる。
焼肉を食べ、
ピザを食べ、
オロナミンCを飲み、
パイナップルを食べて、
カレーを食べた。
とことん食べた。
太った。
太っただけで陣痛はこなかった。
トホホ
お迎え棒ってのは試せなかった。
ぷぷぷ
ドバーンッ!子っきゃみ爆誕
朝になり陣痛がくる気配が無かったので促進剤を打って陣痛を促すことになった。
お昼ごろに5分おきに陣痛がきて子宮こうも4センチほど開いたので分娩室へハズバと一緒に移動する。
5分おきにくる陣痛に耐える。
おさまると水が飲みたい時は
「水」
暑くてハンディファンをあててほしい時は
「風」
尾てい骨を押してほしい時は
「揉み」
とハズバに指示してケアをしてもらう。たまに「水」の時に「揉み」をされてちょいと「揉め」たりもした。
そんなこんなで子宮こうが7センチ開いたところでうちは無痛分娩を希望していたので、麻酔を打ってもらって痛みがマシになる。
あっという間に子宮こうが全開大になり頭が見えてきた。
「それじゃイキんでいきましょう!」
と助産師さんに言われイキみ開始。
なんとうちはとってもイキみが上手で
助産師さんに
「いいイキみです~!初めてとは思えないくらい上手!あなたはイキみスター!」
とお墨付きをいただいた。
しかし、頭がひっかかってなかなか出なくて助産師さんに
「この状態が続くと赤ちゃんに酸素が行き届かなくなります。
もしかしたら帝王切開になる可能性があります!」
と言われうちは
「赤ちゃん優先でお願いしますうぅー!!」
と言いながらイキむとここ一番のイキみが出来てズヌヌと頭が出たのが分かった。
そのあとはショートイキみやミニイキみ、イキむモノマネなどバラエティ豊かなイキみを披露すると肩が出てきてそこからはドバーンッ!とウォータースライダーの最後のところの勢いさながらに出てきてくれた。
子っきゃみ爆誕である!

出てきた瞬間にハズバが
「うわぁ~!」
と叫んで子っきゃみより注目を浴びる。
そんなことをされたら、子っきゃみはダマっておりません。
「オンギャー!オンギャー!」
と産声を上げてみんなの注目を取り返す。
そこからはずーーーっと子っきゃみに夢中でみんな目が離せなくなりました。めでたし、めでたし、めでたし出産。
特に問題なく入院期間を終えて、家に帰ってきた。
ホッとしてうちは思い出した。
「焼き鳥食べたい」
ハズバに連れてってもらわなくっちゃ♡
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