ExWHYZ・mikinaが降りたことのない地を訪れ、散歩をしながら自分と向き合う連載「未開拓駅さんぽ~初めての街で考える~」。今回は、東急電鉄・東横線の「祐天寺駅」で下車。
今回は友達が紹介してくれた古着屋を目的地に、ときめきを大事に自分好みの一着を探す。
ラフでウェルカムな街へ
ゲリラ豪雨との付き合い方に慣れてきたころには秋が始まるのですね。毎年こんなに機嫌損ねてたっけね、天気。
どうして私は一年経つと季節のことを全部忘れてしまうのか。
そんな夏は積極的に人と会う予定を入れ込み、大好きなトモダチズにも会ってきました。
私はやっぱり、空気みたいに一緒にいて違和感のない人が好きです。
うちらを囲う空気の枠みたいなものが、広く伸びて涼やかだから変な期待したりしない。
歳を取っても会いたくて、いい関係で助かります。
でもって話は逸れたが、今回のぶらりはその子に教えてもらった古着屋さんに行きたくて「祐天寺」にやってきました。
偏見を話すと、祐天寺は渋い色の細い自転車に乗った人とグラス選びがうまいカフェとあと海外物の古着屋。
そんなイメージだったから、なかなか武装しないと緊張するか……などと思っていたけど。
……いけるものですね。
自分の好きなものがわかってきたのも大きいけれど街自体がラフでウェルカム。
古着屋にたどり着くまでも、興味センサーが働きすぎて困るくらいでした。
こちら欲しかった100円でクリスマス。
私が思う服の“いい”
好きなたこ焼き屋、パン屋、インドカレーの誘惑に耐えて古着屋に到着。
お客さんはたまたま私だけで、店主さんがたくさん話しかけてくれた。
昔は服屋での会話が人見知りゆえにちょぴ苦手だったのだけど。こういうときってプロに任せたほうが早くない?になり、会話も克服しました。
プロっていうと表現が堅いけど、みんなが特技を持ち寄る世界はいいなあ、と日々思います。
店主さんにおすすめされたものは、もれなく似合って楽しかった。
我ながら、似合う♪
普段おすすめは自ら聞くタイプではないけど、あまりにも選んでくれる服がよくて楽しかったです。
私が思う服の“いい”って完全に直感のものなんだけど、着たときに服より顔とか着ている自分に目が行くのが第一関門。
さらにその服を着ると好みの自分になれたり、先の日々にキュンときて仕方なくなってくると……まあ多少の限度はあれど買うしかなくなる。完全に浮かれた悩み。
ときめきだけの動機って時によっては贅沢かもしれないんだけど、そういう衣食住が大好きな人間なんだ……。まあそれは私のズボラな面と相性は悪いんだけどもね。笑
きれいなレースのパンツセットアップと、私の線に沿うゆるさのトップスを手に入れました。服は理想の体型や雰囲気に近づけるために補ったり、生かしたりできるよさがあるけど、自分そのままでも似合うものがあるんだ!な。
写真集の撮影を経てからは、自分の中のアリ!と好き!とキュン!の範囲が広がって服を選ぶのが本当に楽しい。
し、なんだか自分の中のどうしても感じていた何か圧みたいなものがほどけていくのを感じます。
着る服に悩みすぎて、2時間服の買い物をし、知恵熱出していたころの私に今会ってみたいなあ。
心地よい空気の街
ぷらぷら歩いて気になるお店ばかり見つけて。
引き寄せられた古民家カフェでご飯を食べて。
心とお腹が満たされて、ふと上を見たんだけど。
なんか空を見るのも久しぶりだなあとなりました。
空っていいな。
祐天寺に来て、私は根っこでは、ずっとこのゆるさと広さ、こだわりや直感のときめきに心地よさを感じているのだなあと気がつきました。
丁寧さだったり余裕ってきっと苦手分野なんだけど、まあ遠回りしつつも、いつか自分の心地いいがそろいまくる幸せを噛みしめられるようになれたらいいなと思います。
祐天寺写真シリーズ見てってくださいな、またね〜。