青木マッチョ、南波アナら番組のスターが大活躍。いつもの朝を届けた『ラヴィット!ロック 2024』レポート

2024.8.28
ラヴィット!ロック

文=釣木文恵 編集=梅山織愛


8月24日(土)、代々木第一体育館で『LOVE IT!ROCK 2024』(ラヴィット!ロック 2024)が開催された。TBSで毎週月曜~金曜朝8時から放送中の『ラヴィット!』出演者19組83名が集い、昨年よりもさらにパワーアップした2度目の『ラヴィット!ロック』をレポートする。

南波アナのB’zが作り出す前半のピーク

1万人がたったひとつの小さなコーラ缶に注目する。どんな広い会場であろうと、普段の放送と地続きであることを初っ端から痛感させられるオープニング。『ラヴィット!ロック 2024』はこの4月に初めて出演して以来、あっという間に番組のスターへと駆け上がったかけおち青木マッチョによる「コーラの缶立て」で幕を開けた。

会場の1万人と配信をリアルタイムで見守る7万人が毎朝聴いているサンボマスターの「ヒューマニティ!」で一気に盛り上がったあとは、番組オリジナルユニットである「ラヴィット!アーティスト」のパフォーマンスが次々と繰り広げられる。

令和ロマンが新加入した赤坂サイファーから始まり、番組で行われたオーディションで誕生した超ギャルルへと続き、序盤のピークを作ったのは南波雅俊TBSアナウンサー。レーザー、炎、爆破と総額300万円の特効を惜しげなく使い、ステージを縦横無尽に駆け巡ってB’zを3曲メドレーで歌い上げる局アナの姿に会場が熱狂する。配信の合間に一瞬挟み込まれる同僚・田村真子アナの表情もいい。

続くビリンビリンバンボンはSnow Man佐久間大介、赤荻歩アナ、コットンきょん、アインシュタイン稲田直樹がCreepy Nutsの「Bling-Bang-Bang-Born」を噛まずに歌いきることを目指すユニット。最後までカッコよく歌い終えた4人だったが、Creepy Nutsに似た4人(見取り図、かが屋)の審査員の判定は厳しく、罰ゲームとして1万ボルトのスーパービリビリイスの電流を喰らってしまう。ビリビリイスのリアクションに会場が沸くが、その余韻を味わう間もなくステージは次へと進んでいく。その様子はビリビリイスが『ラヴィット!』では日常と化しているのを象徴しているようで、妙におかしい。

ラヴィット!ロック
ラップだけでなくダンスまでしっかり決めるもビリビリイスを喰らったビリンビリンバンボン

『ラヴィット!』ファン歓喜のユニット続々

s**t kingzのスペシャルパフォーマンス、スタッフも交え笑いなしで美しく歌い上げたのに、タイムマシーン3号・関太のズボンのウエストに注目が集まる月曜合唱団を経て、チャレンジメドレー「LOVE IT! CHALLENGER」のコーナーへ。衝撃のFuToshi(ロングコートダディ兎)、アルコ&ピース平子祐希が後輩を優しく包み込む草薙豊(宮下草薙・草薙航基)、モグライダー芝大輔が追い詰められる「AKIRA JAZZ CLUB」など、日々の放送とつながりのあるものから思いがけないユニットまで、さまざまなパフォーマンスが続く。

会場に落胆の叫びが響き渡ったのは、「怪獣の花唄」を歌いたい男たち。「怪獣の花唄」歌唱をかけて番組で戦い続け、負け続けてきた美 少年・岩﨑大昇。すべては今日1万人の前で歌うため、と意気込んだ岩﨑だが、ボンバーマン対決で勝利したのはアルコ&ピース酒井健太。会場の悲鳴をものともせず歌い出す酒井だが、そこに先ほどのチャレンジメドレーにも参加していた男性ブランコ・平井まさあきの音符が牙を剥く。酒井が倒れ、急遽、岩﨑にマイクが回ってくる。満を持しての岩﨑の歌声に客席も聞き惚れていた。

ラヴィット!ロック
8度目の正直で歌唱に成功した岩﨑

続く「舘様クッキング」ではしっかり作り込まれたクッキングの映像、Snow Man宮舘涼太の華麗な殺陣もさることながら、ジョン万次郎(ビビる大木)が登場したときの盛り上がりが半端なく、『ラヴィット!』の番組自体を愛するファンが集っていることが改めて伝わってくる。

ラヴィット!ロック
お玉を武器に見事な殺陣を披露した宮舘

ファーストラバーズでのジャングルポケット太田博久・近藤千尋夫妻、ヒヤシンスのなすなかにしを観ていると、もはや番組と彼らの人生とが折り重なっているのだなと感じられる。

ラヴィット!ロック
産休中の近藤に届くよう「ペアーズ」を歌ったファーストラバーズ
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真剣な眼差しで「青春の影」を披露したヒヤシンス

アンコールで登場したワラバランス・盛田シンプルイズベスト&みょんふぁによる1万人のイメージダイブが見事に決まったあと、『ラヴィット!ロック 2024』はサンボマスターのライブで最高の盛り上がりを見せて幕を閉じた。

ラヴィット!ロック

MC川島が語る、ある一日の裏側

昨年のライブでは、番組立ち上げからしばらくの苦しかった時期について語ったMCの麒麟・川島明。今年は、忘れられないある一日の放送のことについて話し始めた。Jアラートが発令され、放送開始が大幅に遅れた日の裏側について、淡々と。毎日、朝っぱらからバラエティをやっている『ラヴィット!』。番組開始時点では異例だったことが今はもう、当たり前になっている。その当たり前が、奇跡の積み重ねであること。それを再認識させられる6分間のトークだった。川島は力を込めて言った。「だいたいのこと、『ラヴィット!』をやってたら大丈夫です」。ニュースをやらない『ラヴィット!』の、賑やかな毎朝の放送は、スタッフとキャストの覚悟によって成り立っているのだ。

今回も、たとえば『ラヴィット!ロック』の発端となったKAZUYA SHIMASAや現地やリアルタイム配信勢を大いにざわつかせたFuToshiのパフォーマンスが大人の事情で音声配信不可になっていることはとても残念ではあるけれど、そこを丸ごとカットするのではなく、映像だけでも届けようとしてくれているのは、『ラヴィット!』の矜持だと思う。出演者がことあるごとに配信の観客に呼びかけていたのも、毎朝テレビの向こうからお茶の間に放送を届けている『ラヴィット!』だからこそだ。『ラヴィット!ロック 2024』を通じて、毎朝ある当たり前という名の奇跡を噛みしめた。

ラヴィット!ロック

特典映像つき配信は、好評発売中。こちらより9月7日(土)まで配信で購入することができる。

“#毎朝が青春”をキーワードに、『ラヴィット!』を丸ごと一冊大特集した「Quick Japan Special 『ラヴィット!』」も発売中。

【番組オリジナルステッカー付】「Quick Japan Special 『ラヴィット!』」
ラヴィット!号
「Quick Japan Special 『ラヴィット!』」表紙

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釣木文恵

(つるき・ふみえ)ライター。名古屋出身。演劇、お笑いなどを中心にインタビューやレビューを執筆。

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