ExWHYZ・mikinaが降りたことのない地を訪れ、散歩をしながら自分と向き合う連載「未開拓駅さんぽ~初めての街で考える~」。今回は東京メトロ・東西線が通る「東陽町駅」で下車。
バイトをしていた思い出の街でぶらり旅。懐かしい景色の中で、改めて歳を重ねてきたことを体感する。
大きなすべり台のある街
東京はいい晴れの日。
春が好きです。
あの風の冷たさと肌の間に薄い膜が一枚挟まれてるようなぬるさと、なんの匂いかもわからないようないい匂いが好きです。
春感じたすぎて、水道で冷たい水をお湯に変えてく過程でやたら水触ってる。
春はいつもなにかとタイミングも合うし。学生のときの、学生のときじゃどうにも倒せなかったアレコレが強制的に消えたり、志も開放感とあったかさによる健康が背中押してくれるし。春生まれだし、きっと春と気が合うのだな。
今回の駅は、もはや一番くらい降り立ったことがあるのだけど、春を感じて懐かしい場所に行きたかったので……東西線「東陽町駅」。
ここは私の元バイト先があるの。あと、この駅住んでた友達多いから超詳しい。
東西線はもちろん、電車を降りた瞬間のエレベーターだけで懐かしくて心臓がドキドキした。
当時はこの駅オフィス街だと思ってた。ファミレスでバイトしてたんだけど、お客さんスーツばっかりだったし。
でも今回来てみて、オフィスも多いんだろうけどめっちゃ家族の空気感じた。スーツの人と同じくらいママチャリと走る子供がいるわね。
この駅の名物はね、駅目の前の東陽公園にあるすべり台なんですよ……。
これはね〜大人でも大満足のサイズと角度よ。二面。だいたい逆走する「SASUKEキッズ」がいる。
写真撮ってたら写り込んだ無敵の子供。危険で焦る。
デジカメで友達を撮る子供もいて、令和感じたけどわんぱくが時代にのまれないのいいね。ケガすんなよお。
歳を重ねる春
公園を通り抜けて自分の懐かしさに身を任せて歩いてみる。
歩くと猫の穴場とか裏道とか友達の家とか思い出すね。猫の穴場だけ町開発されて消えてた。場所だけ残って存在だけ消えちゃうよりいいのかなあ。
急にパンの匂いがして、思い出して、あ!!!!!!の勢いだけで走った。そう……ここ……直売してる食パンの工場あるんよ……。
1本購入。念願だったーー! 何年も食べてみたかったーー!
地図がなくても歩ける記憶と年齢に若干感心しながらずんずん歩く。
ここらに住んでるみんな元気かな〜。7割はもう何年も会えてない。
あんまりうまくいかない学校生活も経験あるし、歳を取るのは苦じゃないし。戻りたい気持ちはまるでないんだけど、今の自分で再構築したい気持ちがある。
自信は今もあるわけじゃないし、たまに自分の人生ででき上がってしまった自分の嫌ポイントに冷や汗出ることもある。けど、今が一番人に近づけるし、近づきたいから〜。
でも昔も今も、人はひとりで動いて世界は回ってるわけじゃないのよね。その人ごとに大事なものや人があって、どうしても原理的に無視できないやつある。自分にもあるからわかるし。
歳を取って楽に人と関われるようになったけど、歳を取ってわかることも増えて、これは自分勝手だよなあとか、人は自分じゃないからそれが前向きに捉えられたり、うしろ向きの気持ちにつながったりして、一生足踏みしてるよ。
大人、人間関係個人プレー自由演技すぎるなあ笑。
また春になってひとつ歳を取るとき、このアレコレも消えてたらいいな。
思い出の地巡り
また公園にたどり着いて休憩。
この坂を自転車こいでのぼり詰めることに命かけてたみきなへ、今すぐやめなさい。
思い出のスーパーにも寄る。出先での通常買い物に抗えない懐かしさ。
このスーパー道広い。家族連れ多いからだ。気づかなかった今まで。
今日のメイン目的地。元バイト先がゴール。私が初めて心素直にいられた場所。
同い年くらいのスーツの人たちとか、家族とかいっぱい。
今の自分と人間は同じだけど世界線は違くて、そこがよく自分を揺らしてる。そういう人たちと交われる瞬間がある今は、ずっと一生素晴らしい。
やっぱり人が好きなので、幸せで交わりたいな。
いろんな人との未来が築けていろんな懐かしいがあったらいいな。
思い出は胸がいっぱいになる。胸を満たすそれがこの先も増え続けたらいいなあ。
おわり。
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