エルフ荒川「人生が集まった戦い」。『THE W 2023』ファイナリストは初代王者から芸歴1年目コンビまで個性豊かな12組に
『女芸人No.1決定戦 THE W 2023』のファイナリスト決定記者会見が11月22日に都内で行われ、決勝進出者12組が発表された。
リベンジ組の切実な心境
12月9日(土)午後7時から日本テレビで生放送される決勝を争うのは、あぁ〜しらき、エルフ、スパイク、ハイツ友の会、はるかぜに告ぐ、紅しょうが、変ホ長調、ぼる塾、梵天、まいあんつ、やす子、ゆりやんレトリィバァの総勢12組(五十音順)。このうち、所用のため欠席となったぼる塾とやす子を除く10組が会見に登壇し、それぞれに意気込みなどを語った。
会見の進行は日本テレビの黒田みゆアナウンサーに加え、大会サポーターの一角を担う鬼越トマホークが担当。開催7年目を機に一新された大会ロゴについて説明する黒田アナに対し、金ちゃんが「7年目で? 10年目とかの区切りだったらわかるけど……」と素朴な疑問を差し挟むなど、会見はいたって和やかなムードでスタートした。
5年ぶり2度目の決勝進出を果たした、あぁ〜しらきは開口一番「ようやく決勝に戻ってこられたという気持ちが強くて」と感慨深げ。「今回はもっと思いきりふざけたいというか、決勝の場を普通に楽しみたいです」とまっすぐに決意を口にするも、何かボケなければいけないような空気を敏感に察知して急に怯えた様子を見せ始める。隣に座るエルフ荒川になだめられてどうにか気を取り直すと、「たぶんくだらないことをやるので、期待しないでほしい!」と力強く呼びかけて喝采を浴びた。
エルフは2年連続2度目の決勝進出。荒川が本大会を「それぞれの人生が集まった戦い」と大仰な表現で形容してMC陣をざわつかせながらも、「マジ楽しみだなって感じです」とほがらかに述べる。はるは「今年は優勝したい気持ちも強いですし、全力で楽しんで、好きなネタをぶつけたい」と率直な思いをストレートに語った。
4年連続で決勝に駒を進めたスパイクは、エルフ荒川のハッシュタグポーズに対するアンサーギャグとして新たにフェイスブックポーズを携えて登場。松浦志穂が「毎年毎年1本だけネタ見せて帰ってる場合じゃねえぞ」と口角泡を飛ばすと、小川暖奈は決勝へ進みながらも新型コロナウイルス感染によって出場辞退を余儀なくされた2020年の苦い経験を踏まえて「毎日ビタミンを取っている。体調管理をすごくやっているので、出れますように!」と手を合わせて祈りを捧げた。
4年連続5回目の決勝に進んだのは紅しょうが。熊元プロレスは「もう出すぎてるので、そろそろ卒業したい。(3度目の正直どころか)こっちは5度目の正直なんですよ。(言葉として)ないやつに挑戦することになりますので」と切実な心境を口にする。さらに、今年に入ってコンビとしての拠点を大阪から東京へ移した件にも言及。熊元が「今までは大阪感丸出しで……」と言いかけるや、すかさず稲田美紀が「今も丸出しやで?」とツッコむなど盤石のコンビネーションも披露した。
個性豊かな初進出組
決勝の舞台は初となるハイツ友の会は、持ち前の覇気のなさを会見でも存分に発揮。鬼越から意気込みを尋ねらるも、清水香奈芽が「あの……ブロックが3つあって、残っていくみたいな感じのやつは味わったことがないので……それを体験できたらいいなと思います……」と、どうにか言葉を絞り出すのみ。相方の西野はほぼ言葉を発することなく無表情を貫き、独特のダウナーなムードを醸し続けた。「みなさん、慣れてくださいね。これがハイツ友の会ですから」とは金ちゃんの弁だ。
はるかぜに告ぐは、芸歴1年目にして早くも決勝進出を果たした期待の新星。とんず、一色といろのふたりは弾ける笑顔でこの快挙を喜びつつも、「緊張してない?」との問いには「バキバキしてます」と表情をこわばらせる。そんなふたりの準決勝におけるパフォーマンスを「1年目に見えなかった」と絶賛する鬼越だったが、不意に坂井良多が「1年目で決勝行ったら人生おかしくなると思う」と偏った持論を展開。全方位から「そんなことないだろ!」のツッコミが飛び交うこととなり、とんずと一色は盛大に苦笑するほかなかった。
初の決勝を戦う変ホ長調は、2006年にアマチュア初の『M-1グランプリ』ファイナリストとなったことでも知られる事務所無所属のベテランコンビ。近況について問われると、小田ひとみが「近年ようやく劇場にも出演するようになった」と明かし、それまでは賞レースの予選大会で新ネタを下ろしていたという事実が登壇者たちを大いにざわつかせる。さらに鬼越に向かって「今日、さらば(青春の光)さんに会いたかった」と発言するなど、相方の彼方さとみともどもいかにも一般人らしい素人感を前面に出してアピール。そのかいあって、坂井から「平場はちゃんとおばちゃん」とのお墨つきをもらっていた。
芸歴2年目という猛スピードで決勝進出を成し遂げた姉妹コンビ・梵天は、1年目にして同じ舞台に立つはるかぜに告ぐを猛烈にライバル視している様子だ。特に姉の薪子にそれが顕著であり、「ジャマ」「八つ裂きにしたい」などの物騒な物言いで闘争心を剥き出しにするも、当のとんずからは「全然敵じゃないです」と無下にあしらわれてしまう。その一方、妹のしおたむは「うちらは沖縄の田舎出身なので、優勝して地元に学校を建てたい」という壮大な夢を唐突にのほほんと語り出して「そんなに田舎ではない!」という姉のツッコミを引き出すことに成功していた。
決勝初進出のギャガー・まいあんつは、「今日はハイツ友の会さんの分まではしゃいでいいと聞いたので」と、のっけからギャグ満載の自己紹介でフルスロットル。フワちゃんと仲がいい件について鬼越から振られると、ふたりで話す際にはまいあんつがツッコミ役に徹しているという意外な事実が語られる。また、ギャガー芸人が『THE W』決勝に残ったのは史上初だと言い、「ギャガーでも決勝行けるんだぞってことを証明したと思います!」と屈託のない笑顔で高らかに告げた。
初代女王も再び出場
そして『THE W』初代女王にして3年ぶり4回目の決勝に挑むゆりやんは、第一声をやす子ばりの「はい〜」から入るなど終始細かいボケを挟み続ける豪腕ぶりを遺憾なく発揮。近年ボディビルにハマっている件に話題が及ぶと、おもむろに衣装を脱ぎ始めてタンクトップ姿でポーズを決めるシーンも。もっとも本格的なボディビルの大会では「(体を)絞れてないくせに出るなと叩かれた」そうだが、「でも『W』はがんばります!」とめげずに意気込んだ。
そのあと組み合わせ抽選会が行われ、この日欠席のぼる塾も電話を通じてリモートで参加。本来の4人体制で臨めることについてあんりは「酒寄(希望)さんがぼる塾に復帰してから初テレビなので、それを優勝で飾れたら一番カッコいいんじゃないかな」と闘志を燃やす。抽選の結果、Aブロックにまいあんつ、はるかぜに告ぐ、スパイク、やす子が入り、Bブロックはハイツ友の会、紅しょうが、変ホ長調、梵天。Cブロックにはゆりやんレトリィバァ、あぁ〜しらき、ぼる塾、エルフが振り分けられた。
当日は全12組が順にネタを披露していき、勝ち残り方式でブロックごとの勝者をひと組ずつ決定。勝ち上がった3組は2本目のネタを披露することができ、3組のうち最もおもしろいと判断された者に優勝の栄誉と賞金1000万円が贈られる。
決勝は、12月9日午後7時より日本テレビ系列で生放送。番組MCは例年どおりフットボールアワー後藤輝基と日本テレビの水卜麻美アナウンサーが務め、大会サポーターは鬼越トマホーク、ニューヨーク、さらば青春の光・森田哲矢の3組が2年連続で担う。
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