テレビっ子のライター“てれびのスキマ“が、昨日観た番組を記録する連載「きのうのテレビ」。バラエティやドキュメントの中で起こった名場面、名言、貴重な会話の数々を書き留めます。2020年から毎日欠かさず更新中。
『ヤギと大悟』(4月7日放送)
ゴールデンレギュラー化、初回90分スペシャル。大悟はポポと4カ月ぶりの再会で、茨城県笠間市に。
「ポポ、月1稼働やわ」と、一度のロケで4本分を撮る予定だそう。「しんどなったらいつでも言うてくれ。わしもお前が辞めるんなら辞めちゃる」とポポに話しかける大悟。
「ポポの気合いが違うかも」と言うスタッフに「そんなわけないやろ」「わしも気合い入れてないからな」と笑う。そうして話している最中にも、ポポは片膝をついて、もう片方の足を伸ばす新ポーズを披露。大悟「さすがやな、お前のサービス精神(笑)」。
今回もポポは、90歳の男性の股間を執拗に嗅いで咳き込んだり、雑草よりもレタスや白菜、春菊、イチゴなど“贅沢”なものを猛烈な勢いで食べたり、天ぷらうどんを食べている大悟に近づいてきて一緒に食べようとしたりと、ひたすらかわいい。
番組を知ってくれている人も少なくなく、「お前も有名になってきたなあ。どうする? ソフトバンクとかからCM来たら」と大悟。すぐにでもCMの話は来そう。
以前、ゲストが男ばかりとグチっていたが、今回のゲストが女優だと聞いて、広瀬すず、内田有紀、広末涼子、綾瀬はるかなどを想像する大悟。実際のゲストは江口のりこ。
「“本格大女優”呼んでどうする? もっとゆるくやりたいねん」「ほら、わしが押されてるやん」と困惑するも、しばらく一緒にいると「芸人の姐さんとしゃべってるみたい」と言うように、トーンが一緒で波長が合う感じ。とてもこの番組らしい自然体なふたりがよかった。
ふたり目のゲスト、NCT 127のユウタとは中学校へ。ユウタファンの女子生徒が絵に描いたように腰を抜かすのがすごかった。
最後の家では子供たちがたくさん集まり、大悟「出ました、“ヤギと大悟と子供たち”。これでわしの好感度(の低さ)、帳消し(笑)」。
驚くほど今までどおりの何も変わらない脱力感で、とても安心したし、癒やされた。
『生デミー賞2023』(4月6日放送)
日テレの生放送10番組が集結し、70年間の生放送の貴重映像を振り返る番組。前番組の生放送『news every.』のエンディングに南原清隆が“乱入”して、そのまま番組が始まる。
生放送ならではのハプニング映像が数多く紹介されたが、中でも驚いたのは、「モチヅキさん事件」。
1993年1月1日放送の『平成あっぱれテレビ』。逸見政孝と山田邦子がMCの7時間の生放送。58人の芸能人が○×クイズで勝ち残り戦を行うという企画のよう。
そんな番組開始から数時間後、出演者のひとりが「すみません、ちょっと聞いていいですか? あちらに座ってる方が、スタッフも誰も知らない……」と、隅で○×クイズに答えている男性を指差す。
「どなたですか?」と聞くと「モチヅキといいます……」と答える男性。番組と無関係な一般人で、侵入方法は不明だという。
モチヅキさんが強制退去させられると、ヒロミは休憩中に一緒にタバコを吸っていたことや、スタッフもウーロン茶を出していたことを興奮気味に明かす。
その生放送に解答者として参加していた中山秀征は「みんな、自分だけが知らない文化人だと思ってた。聞いたら失礼じゃないかって4時間が過ぎたんですよ(笑)」と振り返る。
ちなみに「モチヅキさんを外に出したのが、のちの社長になる小杉(善信)さん」だと。警備体制がゆるかった30年前、そしてさまざまなジャンルの人がフラットに出るテレビの大型特番ならではのハプニングだろう。
クイズ中は堂々としていた男性が、気づかれてからはとたんに弱々しくなっていたのが印象的だった。
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【連載】きのうのテレビ(てれびのスキマ)
毎夜ライフワークとしてテレビを観つづけ、テレビに関する著書やコラムを多数執筆する、てれびのスキマによる連載。昨日観た番組とそこで得た気づき、今日観たい番組などを毎日更新で綴る、2021年のテレビ鑑賞記録。
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